僕のコミックアカデミア

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僕のヒーローアカデミア No.382 『行かせない!!』感想

※この記事は「僕のヒーローアカデミア No.382 行かせない!!」のネタバレを含みます。未読の方はご注意ください。

 

【本編】

 時間少し遡り──…トゥワイス群に現れる死柄木/荼毘/AFOの分身。

 荼毘の焦げ跡が今よりマシだったり、AFOが甲冑着けたりしてるのは、「二倍」で再現される状態が「測った時点」だからですね。

 そして内面についてはヒミコちゃんが最後に彼らを見た分断時に再現されてると思われる。

 

 今触れる事じゃ全然ないんですがスピナーだけ複製されてなくて笑いました。いや確かに伊口くん増やしてもAFO師弟+荼毘ほど役立たなそうだけどさァ!

 一人くらいお試しで作ってくれてもいいじゃん!?測る時間ならあったでしょ!まあ悪意的にハブったって印象は流石にありませんが。

 

 「崩壊」が発動せず「土流」に呑まれる死柄木(分身)。せっかく「二倍」があるのにトゥワイス以外の仲間作らないの勿体なくね?って疑問が後回しにされてましたが、

 「複製自体は可能だが”個性”の使用は無理」がそのアンサーであると。トゥワイスしか作れない訳じゃなかったのね。

 

 で、トゥワイスとそれ以外の違いが「変身」同様〝好き〟か否かというのはなるほど…まあAFO師弟×∞が”個性”使えたら詰みなので、

 縛りつけるとしたらこういう理屈になるよな…ってメタな納得があります。尤もそんなメタ思考なくこの正答に辿り着いた梅雨ちゃんは称賛の一言ですが。

 

 好きな相手限定で”個性”使用可能になったと蛇腔でお茶子に教えてしまったヒミコちゃんは迂闊でしたね。

 トゥワイス以外の”個性”を使わないのではなく使えないという情報を与えてしまった。まあいつものお茶子ちゃんと一緒アピールの一環なので彼女の行動としては違和感ないですが。

 

 しかし†天空の棺†で指増やしてたのは”個性”じゃないよね…?アレなら分身でも使えるんじゃね?

 死柄木はこの第二次決戦前の時点で指の増殖自体は可能になってて、

 ヒミコちゃんが最後に死柄木を見たのは分断時なので、「二倍」のルールに則るなら分身が使用可能でも矛盾はしない。

 

 梅雨ちゃんがナチュラルに「ヒミコちゃん」呼びしてるのは一体どんな心理で…!?前はお茶子と同じ「トガヒミコ」呼びだったのに。

 これが彼女なりのヒミコちゃんへの歩み寄りってことだろうか。私はあなたを下の名前で呼ぶ、だからあなたも私を「梅雨ちゃんと呼んで」…っていう。

 

 「気持ち一つで一秒後に条件が覆ってもおかしくない」は恐怖しかないですけど、これを梅雨ちゃんが言うだけで心強いからスゲェな!

 リカ婆に言われてた精神的支柱としての存在感が健在。実際キュリオス戦で「変身」対象の”個性”使用可能になったのも直前まで予測不能でしたからね。

 

 トゥワイス群に紛れて絶望してるヒミコちゃん(本物)の全裸、エッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッ。

 このページ、コマ枠が彼女の動揺に合わせて歪んでるのが秀逸だなあ。表情も相まってそのショックがダイレクトに伝わってくる。一読者として確かに庇護欲向けられましたよ。

 

 クソ当たり前だけど「弔くんも燈矢くんも好きなのに」にAFOが入ってなくて笑いました。

 ”個性”が使えない分身を見て「(まあこのおじさんのことは別に好きじゃないし当たり前か…)」とか思われてたと思うと無限にジワる。

 もうこんな些細なセリフからすら嘲笑ポイント見出しちゃうな!

 

 「何で私は 仁くんになれないの」は彼女の絶望の表現としてこれ以上ない秀逸さ…!壊れたレコーダーのように繰り返される「ヒーローは殲滅する…!!」の負の圧、

 その中で立ち尽くすヒミコちゃんの孤独感が凄まじい。周りが自分で溢れ返ってるのに決定的に独りって絶望が深すぎる。

 

 ”個性”の能否でトゥワイスとの差を痛感してるのもヒミコちゃんらしい感性です、お茶子の「無重力」使えるようになって歓んでた時から価値観が一貫してる。

 同じ”個性”で違いがあればこの娘なら目を逸らせないだろうと。ここで絶望することにキャラクターとして確かな説得力がある。

 

 ヒロトラのCMでは「出久くんにお茶子ちゃんステ様も!」「トガちゃん俺は?」なんてやり取りしてましたが、

 今ならもう普通にこの枠に入れてくれんじゃね?

 ”個性”が使用可能という共通点、そしてここまでクソデカ矢印向けてるという事実があれば、これはもう同じ〝好き〟だろうと。

 

 「人の喜ぶ顔が好きだった」からの「涙を見逃さない」はコレ、デクくんじゃん!約一ヶ月前に「泣いていた君を見なかった事をしない」って死柄木に言ってたデクそのものじゃん!!

 涙をSOSとして受け取るの、シンクロ率高すぎる…!ヒーロー同士としてマジで魂が同じ方を向いてます。

 

 この人混みで涙捉えるとか現実的に考えたら無理じゃね?と思わなくもないですけど、いやこーいうのでいいんすよこーいうので!

 茶トガの繋がりの強さ+デク茶のシンクロ率+画の力で漫画的説得力が確かに生まれてる。こういう有無を言わさぬ勢いこそこの漫画に求めるハッタリよ!!

 

 このお茶子vsトガ、最終的にどういう結論に行き着くんですかねえ。人間は他人と完全には同じになれない、だからこそ同じ部分が尊い…って感じだろうか。

 デクくんが好きな者同士の茶トガ、敵を救けたいと思った者同士のデク茶もまさにそれですし。そんな救いのある結論を求めたい。

 

 黒影vsAFO。「幻惑」による闇でもエネルギー源になるの、ユニークかつロマンチックな発想だな~!美麗なものを生み出す”個性”で闇を増幅させるミスマッチ感に惹かれるというか。

 そんな感心してる場合じゃないですが、こういうアイデアをとりあえず口にしてみるのが子供心溢れてる。

 

 黒影その他諸々を吹き飛ばしたのはBOOMってオノマトペからしてナガンを爆発させたのと同じ”個性”?

 「…やはり力で…」「ゴリ押ししてくる奴は面倒だな…」は絶対オールマイト意識してそうゼッテーそう。それに爆破系の”個性”で対抗してるのがまた…無理にでも要素見出しちゃうぜ。

 

 さらに若返った少年~青年時代のAFO先生、顔がいいィ~~~!!!ストレートに整った顔立ちじゃあないっすか!!

 このあどけなさの残るフェイスと魔王の圧を感じさせる表情のギャップで気が狂う。見た目は若くても確かな老獪さが伝わってきます、侮蔑の込められた目にゾクゾクする。

 

 AFOを追いかけるヒーローたち。黒影の先を行くのはイナサくんとして、「闇を!」って言いながら黒影を真上から覆ってるのは誰だこれ…?

 「幻惑」による闇供給を提案してたケミィ先輩か、「土流」で覆えるピクシーボブか…いやどちらも飛行手段持たないからその他のモブヒーローか?

 

 遠方からマキアが到来した見開きは負の衝撃デケェ~…!全面戦争で麻酔飲ませたのにフツーに動いて街蹂躙してたときの絶望を思い出しましたよ!

 えっ、蛇腔サイドの戦い自体まだ少ししか描写されてないのに…?と戦慄した。そこキンクリすると思ってなかっただけにゾッとしたぜ…!

 

 で、ページめくればAFOに山ブン投げ→切島くんと心操くん登場の流れは最高ォ~~~~~!!!この一瞬で絶望から希望に転じるスピード感、まさにこの漫画らしい輝きだな…!

 一話の内にストレスを解消するのがお手本のような構成。士傑参戦から続く勢いがしっかり維持されてます。

 

 AFOの転送先が群訝だったのも地味に伏線だったんだなあ。マキアの身柄はそのまま蛇腔跡地で拘束されてたので、

 そこから群訝に逆走させるだけで移動による新たな被害地を出さずに済む。期末試験で言われてた敵が「既に破壊した軌道上に重ね」る基礎中の基礎が今回も守られてます。

 

 しかし直前のナレーションの「2人」は結局誰と誰のことなんだw冒頭と同じくAFOとホークスのことなら結局AFOにとっては「最高」じゃなかったんだから、気付いてたって説明と矛盾しますし。

 ホークスと常闇くん?なら彼らにとって最高であり最悪じゃないという意味だと頷けるけど。

 

 轟くんの勝利(大嘘)直後に切島くんは誰かを〝護衛〟してきたと言ってましたが、

 これはやっぱり心操くんのことだったっぽい?

 実戦経験のない彼をマキアの元まで連れていくのが任務だったと。で、ペルソナコードで死柄木orAFOの声を出して見事「洗脳」できた結果が今の状態なわけね。

 

 「洗脳」の解除条件はある程度の衝撃のはずでしたが、

 もしかしてこれって対象によってその度合いが異なるんですかね?

 つまりマキアは巨体かつ鬼耐久なので解くための衝撃も普通の人間とは比べ物にならないと。じゃないとここまで木々薙ぎ倒して来られた理由が説明つかないですし。

 

 今のAFOの声が「」の声として届くのかも気になるポイント。だってこの若い見た目でもCV.大塚明夫だったら流石にコエーじゃん!?

 仮に「洗脳」解いてもマキアに主として認識されず命令権奪い返せないんじゃないかと。壊理ちゃんの”個性”を悪用したのが仇となるしたら最高に愉悦。

 

 キンクリされた蛇腔跡地での戦いの内容も知りたいところです。ミッドナイトを殺した〝VIOLET〟のNo.2もここにいましたが、

 コイツも結局もう倒したんですかね?

 芦戸ちゃんがミッナイdisに反応してたのが不穏だったけど何とかなったのか。その辺次回回想で描かれるのを期待したい。

 

 そして最も気になるのがマキア=紅頼雄斗説の真偽で…万が一AFOにマキアの命令権を奪い返された場合、何やかんやあってクリムゾンが自我取り戻して反撃する展開が訪れるんじゃないかと。

 何やかんやってなんやねんって話ですが、堀越先生なら安っぽい奇跡にはしないって信頼はある。

 

 群訝もだいぶキャラ参戦してゴチャってきたにも関わらず、今回満足度クッソ高かったな~!これだけのネームドを適材適所で動かせてるのが作劇レベルほんと高い。

 お茶子サイドもホークスサイドも過不足なくスポット当たってまとまりがあります。エンデ、お前はどこで戦っている──

 

【作者コメント】

「読者の方に頂いたフェルト人形の一般女性が猫に襲われかけました。危なかった<耕平>」

そのうち猫vs一般女性みたいなタイトルでTwitterにイラストうpしそう(偏見)。