僕のコミックアカデミア

イェイ イェイ ヒロアカ最高 ヒロアカ最高 オマエもヒロアカ最高と叫びなさい!!

僕のヒーローアカデミア No.380 『カンイチ』感想

※この記事は「僕のヒーローアカデミア No.380 カンイチ」のネタバレを含みます。未読の方はご注意ください。

 

【本編】

 「これは『愛』ではなく私の限界…!」と律儀に口にするジェントル、本ッ当に自分に向けられた愛への敬意が素晴らしいな…!

 デク戦でも「君の想いが足りないなど誰が証明できよう!」と言ってたしラブラバに背負わせない姿勢が一貫してる。

 彼女への揺らがぬ信頼が伝わってきます。

 

 今ここで雄英を支えてる自分の存在は認識されてないとジェントルが結論出したの、切ね~…!実際は「弾性」の効果だけでデクは気づいてくれたのに。

 いやでも読者だけがその事実を知ってるのもたまらんもどかしさがあります、今はまだこの正解に辿り着いてない過程に浸ってられる。

 

 「ここで私がどうしようが罵倒も喝采もない」もいいなあ。

 学生時代大勢の前で失敗をやらかし、家に落書きされて親からも罵倒されながら追い出されたジェントルからすれば、今ここは最高に戦いやすいステージだろうと。

 孤独だからこそボルテージ上がる戦いというものが確かにある。

 

 ──とか浸ってたら経営科まだいて草ァ!全然孤独でも何でもねーじゃん!!「うるせー撮らせろ!!」とかこの台詞だけ聴いたら完全にただの愚かな野次馬ですよ!

 ジェントルが思わずこんな砕けたツッコミ口調になるほどのインパクト…!お互い形振り構ってられないのが伝わってくる。

 

 「その責任をエンデヴァーに背負わせた!!」はまあ、君らがどうプロデュースしてもあのおっさんの所業フォローするのは無理じゃない!?

 と思うものの、その積極性自体は否定したくないです。彼らに非はないけど少なくともホークスPだけに押しつけていい仕事じゃないのは同意できる。

 

 この撮影こそ経営科のヒーロー活動だと主張する永白風統くん、もう全然モブとは思えないヒーローっぷりだな…!

 ジェントルが改めて己の行為を恥じることに確かな説得力がある。この固く閉じた目がまたいいです、大袈裟な反応じゃないけどかつての過ちを重く捉えてるのが伝わる。

 

 ヒーロー科サポート科そして経営科…と各科のヒーロー活動が描かれてきてると、今度は普通科にスポット当たる気もしますね。「皆がヒーローになるまでの物語」ですし。

 A組に不満ぶつけてた顎大和筒隆くんや棘池築稚ちゃん、心操くんのクラスメイトが何かしてくれるのかもしれない。

 

 ジェントルの素敵さを皆に知らせるチャンスと見るや勝手にLIVE始めたラブラバ、完全にメスの顔してやがる…!

 キーボード押す左手の甲の陰影のつき方がGentleの”G”っぽいのが狂気際立たせてますよ!!

 最終回迎えるまでもなく発情期じゃん!後ろで頭掻いてる塚内さんの反応がジワる。

 

 いやあしかしラブラバが経営科の子たちを利用してるなんて印象は全くないですね。彼らを「ヒーロー」と呼べば敬意はちゃんと感じられる。

 永白くんたちもヒーローの勇姿を民衆に伝えるのが目的なのだしWIN-WINの関係です、それが社会全体の安心に繋がるなら拒む理由は当然全くない。

 

 いやあコレ、ジェントルが学生時代言ってた「教科書に載るくらいの偉大な男」になる夢マジで叶っちゃうんじゃね!?

 物間くんも「僕のおかげで勝ったって文科省に書かせますよ!!」って言ってたしあり得るんじゃないかと。

 ここまでされたら絶対歴史に名前を残してほしくなってきた。

 

 トゥワイス群に管制島から落とされる相澤先生──を救けられると信じてワンチャンダイブ!したマイク、尊い…!

 特に復帰できる手段もないこの状況で迷わず身を投げられるの、まさしく「考えるより先に体が動いていた」ってやつだろうと。それを分かりやすい形で見せつけられた…!

 

 ていうかですね、マイクが上から下に相澤先生救けに向かうこの図が、原画展の例のデク茶イラストと重なってしまったんですよね…w

 そんな茶化すべき場面じゃないのは分かってますが、主人公とヒロインより先におっさん二人がそれやる!?と。実際ここの先生のヒロイン力やばない?

 

 涙流して叫ぶ上鳴くん…の横で吹出くんに抱えられてる物間くんはコレ、大丈夫か…?生徒死んだら後味悪すぎるしさすがに生きてるとは思いますが、

 もう戦える状態ではなさそうに見える。「抹消」が使えなくなったなら次は他の仲間の”個性”使う姿も拝みたかったんですけどね~…。

 

 落下するマイクと相澤先生──に開いたのは「ワープゲート」!これは上鳴くん同様先生たちを救けたと解釈していいよね…!?

 まあ「抹消」の排除が目的だった可能性を意識するのも決して間違ってはいませんが。しかし読者目線では白雲の自我が起こした行動だと捉えたくなるのです。

 

 気になるのはやはり先生たちの転送先ですが…これ予想するのムズいな!?「抹消」が単体でほぼ使い物にならない以上どのエリアも危険すぎる。

 黒霧(白雲)が二人を救ける目的で転送したなら戦場じゃない別のどこかでしょうか。しかしこれで彼らの出番が終わりとも思えないしな~…。

 

 永白くんと蹴上くんはジェントルを撮影してるので、地上のデクvs死柄木にカメラを向けるのは経営科トリオ紅一点の枡駒子さんでしょうか。

 前回「崩壊」を防ぐために「黒鞭」で死柄木の手を縛ってましたが、もう消えちゃってね!?このまま地面触れられたら詰みだけど大丈夫か…!?

 

 場面移って群訝。AFOの言ってた「完成」、思ったよりつまんねー内容だったな…結局死柄木の体乗っ取りたいだけかよ。

 薄々感じてたことではありますが、今回でもう完全にヴィランとして底が見えた感はありますね。まあその分死柄木の方に新たな魅力が生まれてるからトントンだけど。

 

 そんな思い上がったAFOに「これは俺たちの物語だ…!」と主張してくれたホークス、マジで有難い…!求めてた言葉をそのまま口にしてくれた感じです、

 物語の外から眺めてる読者として大いに頷ける。メタな認識を他でもないヒーローたちと共有してるこの一体感がたまらないワケです。

 

 刀でAFOを一閃──する直前に手放して空振り→「剛翼」で押してタイミングをずらしたの、テクニカルすぎる攻め方…!

 またしてもホークスの芸の幅広さを見せつけられました、ここでのフェイントは彼らしい器用さ。羽が完全に生え揃ってなくてもこういう戦い方もあると教えられた。

 

 しかしその工夫も虚しく──左腕と下半身抉られるホークスの絵ヅラは負のインパクトヤベェェェ…!ここ一手を決定的にしくじってしまった感がスゴいです、

 今まで積み上げてきたものが一瞬で崩れ去った感覚。あまりに突然のことすぎて脳が視覚から流れてきた情報を受けつけない。

 

 ミルコもロボットちゃんに左腕捩じ切られてましたが、もしかしてこれ同じ”個性”なんですかね?何かを回すように手首を捻る動作が一致してますし。

 ミルコがホークスと違って左腕だけで済んだのはAFOの劣化”個性”だったからか、それとも彼女自身が鬼耐久だからか…いやその両方か?

 

 で、恐る恐るページめくったらマボロキならぬマボークス出てきたのは予想外すぎんだろ!画風変わりすぎて一瞬青山くんに錯覚したよ!!

 「すっかり画風が変わっちまったなぁ!?」って感想がそのまま出てくるレベル。眉毛や目尻のペイントが長すぎて顔突き抜けてるのギャグすぎる…!

 

 それ見た常闇くんもデフォルメ激しすぎて笑うわこんなん!何すかこの子供向けアニメに出てきそうなマスコット感は!!

 今更ではあるけど画風変わるのがもうOFA師弟だけの特権じゃなくなってきとる…!いやあ実に良いリアクションです、マボークス見た瞬間の全読者と心情一致してる。

 

 「桃がなってるよ!!」もそうでしたが、ここ最近は堀越先生自身が「元気とユーモアのない社会に明るい未来はない」を意識的に描いてると感じますね。

 だってマボークスと常闇くんの反応見た瞬間直前までの絶望感吹き飛んだもん。たった一コマで流れを変えるユーモアが確かにあった。

 

 マボークスの正体はご存知ケミィ先輩の「幻惑」。

 このコマ、ファスナーから除く上乳といい黒光りしたコスチュームの質感といい、全てにおいて先輩をエロく描くことに全力が注がれてる…!

 峰田みたいに涎垂らしながらハシャげます、久々の登場を読者に印象付けるコマとして大正解。

 

 特にえっろと思ったのはですね、跨ってるのが「精肉」で象られた指ってことですよ!その位置に指があるの、もう絶対そういう行為意識しちゃうでしょ…!

 一本だけとはいえそのサイズは入らねえよみたいなクッソ下衆な感想が出力される。いやどこにとは言わんけど!言わんけどね!?

 

 ギャル語(?)連発する喋り方も相変わらずだな~。要するに「間一髪だった~眼福な恋愛対象のイケメン死ぬとか超テンション下がるわ~」って感じだろうか。

 今までで一番意味予測不能なサブタイだったな…最後に関しては自分で解説始めて知らんとか投げてるの、自由すぎだろ堀越先生!

 

 聴き覚えのある長ったらしい語りの後にお出しされた士傑高校の見開き、クッソインパクトあるぅ~!!「旋風」でトゥワイスたちが舞ってる光景が爽快感ありすぎる…!

 最近AFOが風がどうたらほざいてたのはイナサくんたちが物理的にも戦況的にも風向き変える前振りだったのね…!

 

 ていうか肉倉先輩、ふつうにおる!仮免取ってないのにいいんすか!?そこ読者として一番心配してたとこなんすけど!!

 あ、「実以って勝手ながら…」って言ってるからマジで無免とかお構いなしに来た…ってコト!!?まあ特例で認められたみたいなパターンもないとは限りませんが。

 

 タルタロスで看守を務めてたお父さんの安否も気になるな~結局あの脱獄以来全然情報ないですし。

 囚人たちを人間扱いしてなかった父親に強く影響受けてる肉倉先輩が、「(ヴィラン)も一人の人間」であることが強調されてるこの流れでどんな発言をするかはかなり関心ある。

 

 イナサくんのエンデヴァーに対する心象も気になります。サイン貰えずアンチになって最近やっと見直してきたところにあのダビダンス…とくれば、

 また悪印象を抱いてもおかしくはない。エンデを見限ってほしい訳じゃないけど、過去の所業を軽く捉えられるのもそれはそれで困るのよ。

 

 士傑高校(+鳥師弟)でAFOを攻略するとしたらイナサくんが「旋風」でトゥワイス群の対処、ケミィ先輩が「幻惑」で攪乱して、

 肉倉先輩の「精肉」によるワンタッチを狙うのが最も効率的でしょうか。触れただけで相手を肉塊にできるのはやはり強力ですし。ワンチャンあると信じたい…。

 

【作者コメント】

「二週穴あけてしまいすみません!!!!!プルスウルトります!!!!!<耕平>」

 Plus Ultraって動詞化可能な単語だったの!?作中のギャグパートで出てきても違和感ない新ワードだ…!