僕のコミックアカデミア

イェイ イェイ ヒロアカ最高 ヒロアカ最高 オマエもヒロアカ最高と叫びなさい!!

僕のヒーローアカデミア THE MOVIE 『ユアネクスト』感想

※この記事は「僕のヒーローアカデミア THE MOVIE ユアネクスト」のネタバレを含みます。未読の方はご注意ください。

 

WHMは禁書要素強め、ユアネクストはハガレン要素強めでみんな布教しよう。

【CONTENTS】

 

Part1.オリジン三銃士

デク

冒頭の輸送車の中から「浮遊」で出てくるところからもうカッコいい~!ここロボットものでロボットが出撃させるシーンのようなワクワク感がありましたね、緊急事態にとっておきの機体を解禁するときのような高揚感。もはやそんな特殊兵器並の扱いが自然に感じるくらい強くなったんだな…としみじみとスクリーンを眺められた。

ジュリオとの絡みでは前半無個性状態で囮に使われるというかっちゃんですらしてこないような雑な扱いされながらも、実際の戦闘力ではデクの方が上なのが分かってるからか不快には感じませんでしたね。弱い駒として一方的に利用されてるって感覚は全然なかった。その後パウロ戦を経て自己紹介し合えばわずかながら心の距離縮まった実感は確かにありました。

で、ジュリオの本心見抜いてアンナに向けられた銃口逸らしたのは確かなヒーロー性!ここが彼らにとっての分岐点だった実感が確かにありましたね~…!強引でも目の前の苦しむ顔を無視できず咄嗟に動いたのがまさに「考えるより先に体が動いていた」。いつもデクに求めてる主人公性です。

ラストバトルでの「そうだろ、デク/緑谷!」は胸アツの一言!実力者ふたりに同じオールマイト推しとして共感と信頼寄せられてるのがクッソ誇らしいわけですよ!このタイミングで至極シンプルな台詞で声が重なるのが快感すぎるシンクロニシティ

──からの人間パチンコ→怒涛の連続SMASHは圧倒的勢い…!WHMで「ユナイテッド・ステイツ・オブ・ワールドド・スマッシュ」とか言う超世界規模の必殺技出しちゃっただけに次の映画どうすんだ…と思ってましたが、今までの技連続で出すのは考えてみれば王道なのに盲点でしたね…!ボローニャだとかトリノだとかイタリアの地名冠してたダークマイトに本家の偉大さを見せつけるような迫力。よく見るとカロライナが十字切り(USJで黒脳無に使用)、ミズーリが手刀(僧帽筋ヘッドギアに使用)と、戦闘の流れとして無理ない範囲でオールマイトの動きを真似してたのもリスペクトを感じました。

ダークマイト復活後、蹴りでダークマイト像ごとぶっ壊して今度こそ倒したのも真の決着に相応しいインパクトでした!かっちゃんと轟くんと並んだカットからこのトドメに至ったのが主人公に相応しい演出だったなと。ダークマイト像壊したのも原作最終回でずらーっと並んだオールマイトと一般人の像との対比に感じました。

Vol.N収録の『A PIECE OF CAKE』では自分の分析ノート見たかっちゃんに対する「ほらきた」が珍しく感じました。いつものたはは…みたいな困った笑顔や真顔じゃなく、こういう心から辟易した表情かなりレアじゃない!?久々にオールマイトのいう嫌悪・羨望・追走の「嫌悪」の部分じゃない!?謝罪以降のデクはかっちゃんに対して凪な印象があったのでこういうリアルな負寄りの反応はもっと見たいですよ!

爆豪

ウーゴ&ジル戦で背中合わせで轟くんと敵の”個性”の分析とその打開策練ってたかっちゃん、『A PIECE OF CAKE』では全力でコンボ拒絶した割にナチュラルに共闘してくれてんじゃん…!いやまあ今の彼なら当たり前って感じですが、何だかんだで信頼にはちゃんと答えてくれる男だなと。これは数日後に「ったりめーだよ轟」って言うかっちゃんですよ。

ダークマイトに対してはやはり同じかつてオールマイトの力にしか憧れなかった者として物申す役割。パウロに言った「オールマイトは一度たりとも敗れたことはない」という勝利への拘りや、「生まれ変わってまた必ず俺の下へおいで」というワンチャンダイブを思わせる発言もかつての彼と重ねるためのものだろうと。しかしライジングや「今までごめん」を経て救けるヒーローとして覚醒した今のかっちゃんなら否定する資格は充分ある。

ダークマイト復活後のハウザーでもはや一つの熱現象と化して突っ込んでいくシーンも大好きですね。ちょうどあそこでBGMにノイズのような特徴的な音が発生するんですけど、それがまるでハウザーの凄まじい回転数によって生じた異音のようで。ここは音と動きがあるアニメならではの秀逸な表現だった。

戦闘シーン以外だとA組全員集合した後他のみんなに迅速に指示出すシーンで成長を感じました。以前はこういう役やるのってデクか委員長の飯田くんだったよなと。他の子たちの”個性”の有用性とその活かし所をちゃんと把握してる。あと「委員長ズ」って呼び方がカジュアルで地味に好きですね。

逆に唯一アカンと感じたのはジュリオに対する「イケモブ」呼びで…黒デク戦で「周りがモブに見えちまうなぁ!?」と自覚的にブーメラン、この後の若AFO戦でも他人をモブ呼ばわりするAFOとも「まだモブか…!」と対比発言する彼が、この段階でまだ他人をモブ扱いするのは違うでしょ…!ただイケモブって呼び方自体は好きなんですよね、だからもっと前の時系列の話でこの呼び方出てきたらアリだった可能性はある。

デボラに見せられた幻想空間における燈矢生存if、これ二次創作で見たことあるやつ!って見た瞬間心の中で叫びましたよ!!これ見せられて泣かない轟家のオタクいる!?他の兄弟だけでなくエンデヴァーも冷さんと一緒に縁側に座ってたのが目頭熱くなりましたよ…!あれだけ憎悪向けてた過去があっても今はもう親父も彼の幸福に欠かせない一人なんだって。

あと燈矢の髪の色が白だったのがあくまで焦凍くんの理想である証明で尊いと同時に、残酷でもあり…燈矢自身の理想は氷叢の体質が目醒めず、お父さんと同じ”個性”が使える赤い髪の自分でしょうからね。

戦闘シーンではウーゴ&ジル戦でのかっちゃんとの共闘はもちろん、ダークマイト戦で「黒鞭」を体に巻きつけられてサポートをデクに任せてたのが良かったです。この三人っていつもはどうしても幼馴染+ショートって印象が否めないので、同じオールマイトに憧れた者として対等に扱うためには他の二名それぞれと個別で連携する描写は必要だよなと。逆にデクとかっちゃんの連携は原作でこれでもかと見せつけられてるので今回は控えめで無問題。

A PIECE OF CAKE』の轟くんはなんかいつもにも増してかっちゃんにグイグイ行ってない!?いつもはお馴染みの天然な言動で接した結果、それがかっちゃんの神経逆撫でするみたいな印象でしたが、今回親指立てて「伸ばし方といい似てンのかもな!」とか言ってたのはもう疑いの余地なく好意100%で接してんじゃん…!この子そんな友好的なジェスチャーできる子だったの!?パクリ呼ばわりに対してこの返しができるの、改めて強メンタルすぎるでしょ…!

 

Part2.シェルビーノ家

ジュリオ

肉体の欠損をサポートアイテムで補っていて自分に尽くして戦ってくれる専属の執事、これは男の子の夢も女の子の夢も詰まってますわ…!特にサポートアイテムについては原作最終回で無個性でもヒーローになれるENDを迎える前振りとして全身盛りまくりだったな…と。銃弾を放てる義手に本物の目とは別に視界をキャッチできる義眼、ジェット機能付きの義足と、ベタなサイボーグの要素のフルコース。特に途中で大破したクソデカバイクはこれ絶対『AKIRA』の金田のバイク意識してんだろ!と思ったらVol.NのVaundyとの対談で堀越先生も名前出してて笑いました。

”個性”の暴走止めるためにアンナに自分の始末任されてたのはまた闇のCP厨が好きそうな重い設定~…!そこをデクに止められれば今までの丁寧口調やめて本音を話したのは確かなギャップ。言えたじゃねえか、聞けてよかったと。ただ個人的にはジュリオの話し方は執事モードの方が好きですね、「ガキ様」とか「ザコ様」とかの呼び方が好きすぎる。

ラストはアンナがジュリオの因子を「過剰変容」させて!ジュリオがアンナを「因子相殺」…!永久機関が完成しちまったなアア~!!これっていつも触れてたみたいにジュリオ→アンナの相殺ではなく、アンナ→ジュリオの変容が先に起こったのって、右腕失ってジュリオの因子の影響力が弱まってたからなんですかね?だからアンナからジュリオの因子への影響の方が先だったと。あと”個性”の発動部位を失っても因子自体は失われないのは相澤先生の「抹消」が良い先例になってたなと。

アンナ

ヒロアカには珍しい(?)正統派な攫われヒロインポジな女性キャラ。『2人の英雄』ではメリッサではなくデイヴがヒロインポジだったし、エリちゃんは女の子といっても児童の印象の方が強いからなあ。それなりに成長してる女性キャラがここまでヒロインに据えられるのって何気に初では?

過剰変容」はやっぱこの世界持ってるだけで生き辛くなる”個性”多すぎィ!個性終末論めちゃくちゃ正しいじゃん!おまけに適合確率が0.04%という使い勝手の悪さ。印象的だったのはジュリオに言われてた「ちょっとお金持ちなだけの無個性な人間」って台詞ですね。デクがオールマイトに出会うまでずっとハンデに感じてた無個性を逆に羨む人もいるんだと。WHMのヒューマライズもそうでしたが、”個性”の有無に関してどちらの方が良いとは一概には言えない世界観を丁寧に描いている。

クセのない性格で最後のHAPPY ENDも素直に祝福できたんですが、ただね…声がね……後で二次創作を目にしても脳内再生がされないくらいにはちょっと残念すぎた。まあでも志田未来吉沢亮が良すぎただけで、芸能人が声優やったときの演技なんてこんなもんだよな…って納得もあります。

 

Part3.ゴリーニファミリー

ダークマイト

公開前に煽りまくった負の期待を裏切らない似非オールマイトっぷり!オールマイトと同じ顔同じ声で身勝手の限りを尽くすってのがもう発想の勝利ですよね、憤りと同時に背徳感マッハになれて不愉快という名の愉快の域でしたもん。ノリノリであくどい声出す三宅さんが楽しそうすぎてこっちまで笑顔になれた。特に終盤「次は君だ」のポーズと構図パロった後「次は俺だな!」と自分指差してたのが無自覚にあの名シーン踏みにじってたなと。ここまで有頂天にオールマイト冒涜されちゃあいっそ清々しいレベル。

錬金」は建造物の生成に熱のパンチや掌やバリア、さらには錬金兵の創出と万能すぎィ!特に地面や壁を変形させて操作してたのは露骨にハガレン意識しすぎだろ!終盤のところてんみたいに長方形に地面が盛り上がってダークマイト押し上げるところとかモロにあ、中村豊作画!ってなりましたよ!要塞の内部がイミテーションだったのもハリボテの象徴でしかないことの表現として相応しい”個性”。ただラストステージにストーンヘンジを選んだセンスの良さだけは褒めてやってもいい。

父親殺した回想はオールマイトエミュするに至る動機としては充分でありつつ、視聴者が深く同情するような内容では全然なかったのが良いバランスでしたね。躊躇なくブッ飛ばせる悪役に徹してくれた。その上で父親への敬愛は恐らく本物だったんだろうと察せる描き方が良かったです、報いたい一心で歪んだ末にその相手の口を封じてしまった哀しさがオバホと重なる。ヒロアカの悪役らしい異常父親愛者っぷりでした。

暴走した最終形態は脳無に見られる愛嬌がなくて、あんまヒロアカのクリーチャーらしいデザインじゃないなあ…と最初思ったんですが、Vol.Nのデザイン原案を見たら触覚や肉体に通ったライン、口を裂いたように浮かべた笑みなどちゃんとオールマイトの要素取り入れてるのが分かって納得しましたね。特に裂けた口は彼の笑顔を歪んだ形で継承した者の表現としてかなり好み。どちらかと言うとオールマイトを引き千切ろうとするAFO先生を思い出す姿なのも皮肉が決まってました。

あと最初の白スーツに魔王風の衣装、シルバーエイジにゴールデンエイジと衣装が豊富なのも地味にコイツの腹立つところでしたね。特にゴールデンエイジは公開前のPVの時点でなんか胴体に対する顔や腕の大きさ、おかしくね…?と思ってましたが、「錬金」で作り出した偽りの体と分かって納得。その理想の歪みっぷりを体で表した良いデザインだったと思います。魔王風の衣装もクソダサくてこれノリノリで着てる辺り、本質はAFO先生に近いよなあ…と思ったんですが、これはサイモンのゲームの世界観に合わせてあげてただけで彼個人の趣味ではないのかな。

ブルーノ

最初のギンジからアンナを奪い返すために現れたシーンが無駄にカッコいい。敵のくせしてアンナを抱きかかえる姿もダークマイトに比べてだいぶ紳士的。彼女に逃げられたパウロのフォローを完璧に果たしてたし、仕事のできるスマートなおじさんって印象付けることに見事に成功してましたね。

それだけに「ドレイン・スポット」をデクに強引に突破されたときのインパクトよ…!いやあれはしょうがない、発勁+黒鞭+浮遊+エアフォースとかいう幾重にも速度upが可能なOFAがチートすぎる。こういう減速に対してそれ以上の加速で対抗する脳筋の極みみたいな突破法は大好物ですね。あとこの”個性”、もしかしなくても玄野の上位互換だよね…?

デボラ

で…デカい!おっぱいも身長も!Vol.Nのデザイン原案開いたらデカデカとこっち見てるバストアップが描かれてて笑っちゃったよ!下の方のわずかなスペースに描かれたパウロを見てVol.39キャラ紹介ページの「スペース失いし者たち」を思い出した。

ブレイン・リモード」は心操くんの「洗脳」に例の幻影を足した感じの”個性”でしょうか。アンナを抵抗させず操るという点でめちゃくちゃ重要な役割担ってましたね…パウロやサイモン殺したダークマイトが彼女だけはジュリオに妨害されても殺さなかったのも頷ける。因子に継承者の意識が宿ってるからすぐに声をかけてもらえるOFA、義眼だから現実の視界が映るジュリオじゃなきゃ突破不可能だったのも含めて恐ろしい”個性”。

終盤ジュリオの弾切れに「なんだそれ!脅かしやがって!」と反応してたのは爆笑!今まで妖艶に振舞ってたお姉さんが急に俗っぽい反応見せてきたって点でちょっとクレしん映画の女悪役感ありましたね…薄い本だったらもう射精(で)なくなった竿役に対して言う台詞ですよこれ。弾切れならぬ種子切れ。

…──からのジュリオが倒れたままエンジン機動して追尾してきたのはこんなん絶対笑うだろ!生きたまま人の形をした人間ミサイルと化したようで異様すぎましたよ!!ツッコミ不在のシリアスな笑いが全力で展開されてた…!

パウロ

今作の敵組織におけるあざとさNo.1。クールな振舞いしてる割にギンジに出し抜かれてるポンコツっぷり、ダークマイトに殺されそうになれば途端に怯えて命乞いする情けなさと、そのギャップが刺さる人には刺さるキャラ造形に感じましたね。仮面なのか素顔なのかよくわかんない顔が最後ちゃんと恐怖に染まってると分かるようになってたのがお見事。

それにしても「アン・イデオロギー」を制裁のためだけに手放してしまったのは惜しいな~…!戦い方は限定されるとはいえ、一定空間を”個性”使用不能して自分の周囲だけは例外にできるって普通に強個性じゃないですか。無個性状態で弾幕掻い潜って接近できるデクの身体能力が異常なだけで、今後もサポート要員として色々使い様はあったのに…あの体が兵器になる部下とバリア張れる部下との連携も中遠距離戦に限定すれば攻防に長けてて、決して悪くはないと感じましたよ。ていうか攻撃担当の部下の方は頭部がロケットランチャーになったり右手がバルカン砲になったり、名無しのモブとは思えないくらい”個性”がユニーク。

カミル

ゴリーニ・ファミリーのマスコット枠その1。ダークマイトがオールマイトと通話しながらウロウロして、その後ろを電話持ちながらずっとついて行ってたのが可愛かったですね。最後ルミリオンにあっさり吹っ飛ばされてたのも暴力的な印象になりすぎないちょうどいい塩梅。

サイモン

いい歳して魔法使いの衣装着たりゲーム好きな面強調されてた割には印象薄かったな…って感想。ダンジョンの壁ぶっ壊すショートカットはH×Hの第3次試験におけるゴンの突破方法を思い出しましたね。クリエイター気取りで勝手にゲーム強いてきたやつのルールなんて守る必要なんてないよなと。

ウーゴ&ジル

ゴリーニ・ファミリーのマスコット枠その2。その小さな体でツートップをおちょくるウーゴの動きが腹立つと同時に絶妙に可愛らしくて憎めないわけですよ。老人らしからぬ茶目っ気。ジルの方もBGMに合わせるようにタップダンス踊ってたのがそのナリで意外にノリいいじゃんと。

任意移動(エニー・テレポ)」が攪乱として厄介だった反面、「念動力(テレキネシス)」はアンナの”個性”でバフされても動かせる物量が大したことなかった辺り、自分たちの方から攻めるのにはあまり向いてない組み合わせに感じましたね。両方広範囲持ちのツートップに移動先を限定されればすぐ捕らえられるのは自明の理。

 

Part4.1年A組

緑谷班

●お茶子

デクは目の前で人が倒れてたら誰であっても心配して無事を確認しようとする──…ってのはもちろん前提として、彼が広場に辿り着いて一番最初に駆け寄ったのがお茶子だったのは喜んでいいでしょう。このくらいで顔を綻ばせてもCP厨として罰は当たらない。

そしてジュリオの事情を知った後にデクに次いでアンナを救けようと言ったのも彼女。本編でそれぞれ関わったヴィランを救けたいと語り合っただけあって、今回もヒーローとして同じ方を向いてました。その次に救けるべきと言ったのが飯田くんだったのも良い緑茶飯。こーいうのでいいんだよ。

●尾白

最終決戦よりも体がバウンドするモブヴィランを「尻尾」で拘束した冒頭の方が印象的でした。この映画では決して緑谷一人に背負わせないぞというクラスを代表しての意志表明に感じた。

●瀬呂

彼も尾白くん同様、冒頭でバウンドするヴィランを「テープ」で貼り付けるシーンの方が印象に残りました。「こっちにも見せ場残せよな、緑谷」本当それなお前な。彼はこういうこちらの気が軽くなるような言い方が魅力なんだ。

あと『A PIECE OF CAKE』の「こうやって強くなってくのは」って台詞言ってたのって瀬呂くんだったんですね~。これ単体ではオールマイトか相澤先生のような台詞言ってたの、だいぶ大人な目線。

●耳郎

耳郎ちゃんの耳たぶのプラグ、あれ専用のサポートアイテムじゃなくても挿して使えるんだ…と輸送車内で外の音拾ってるシーンで感じました。

葉隠

主砲である青山くんがいないとね…もうね……見せ場がなくなるのは必然だよなあって。A組全員揃ってない時期にオリジナルの話やる一番のデメリットはやっぱこの点だよなあ。

爆豪班

●常闇

かっちゃんに自分とデク、轟くんと並ぶ戦力に数えられてついて来るように言われてたのが嬉しかったです!確かにA組で滞空・高速移動・広範囲高火力攻撃の三拍子が揃ってるのってオリジン三銃士以外だと彼しかいないんですよね。加えてかっちゃんは合宿で救けられた頃から「黒影」に一目置いてるのでこの高評価も納得の一言。

かっちゃんからの「中二か!」は原作最終回直前まできて今更こういうベタなバトル漫画シチュにツッコミ入るの新鮮だな…wていうかこれ言ってるキミは厨二どころか小二だろ!っていうのは禁句か。

●切島

砂藤くんと一緒に拳握ってサイモンのモンスターに応戦してたのが一番印象に残ってたかな…思えばこのふたりって期末試験のときと同じ組み合わせか。

●芦戸

遊園地に転送された後メリーゴーランドに乗ってたのが可愛かったです。この遊園地、園内MAPが微妙に雄英のUSJに似てるように見えたんですが気のせいかな…?

●砂藤

錬金兵を切島くんと殴ったり障子くんと掴んで抑えたり、いつも通りパワー要員として活躍してくれたなって印象。ドア蹴って開けて段ボール担いできたところは少しでも力持ちとして印象を残そうとするスタッフの努力を感じた…。

●口田

操る対象である動物たちが全くいない空間が舞台だともう、ね…印象がね……まあ逃げ遅れた避難民の女性を抱えて救けたり、避難民たちが要塞から脱出する前に落ち着くようにアナウンスしたりはしてましたが。

轟班

●飯田

デボラに見せられたWインゲニウムの幻想、これは泣くでしょ…!絶対泣くでしょ……!ほんの数秒だったのに涙腺壊すインパクトが半端ない。こういうif見せられると改めてその未来奪ったステ様罪深いなあと思わされるわけですよ。

あと便宜上緑谷班・爆豪班・轟班と呼んじゃってるんですが、ギンジが出没したときに「A組2班、直ちに現場に急行する」と応答してたのが轟くんじゃなく彼だった辺り、作中でリーダーとして扱われてたのは飯田くんの方なんですかね?

●八百万

上鳴くんにエネルギーチャージさせてたレーザー砲、いつもの大砲に比べて随分ハイテクな代物になっとる!これアレですかね、原作のAFOin死柄木戦終盤で見せた超電磁砲電磁投射砲の伏線か。

あとダークマイトの”個性”をデクが分析するときに「八百万さんのように無機物を創造する」って例に出されてたけど、いやヤオモモが作れないのって生物だけで有機物も普通に作れたよね?Vol.2のプロフで原作者がわざわざ有機物以外→生物以外って訂正してたのになぜまた同じ誤ったチョイスを…。

●梅雨

家族と一緒にケロケロ言ってたデボラの幻想、最初は微笑ましかったけど観てる内になんか全員でそういう宗教にハマってお祈りしてる一家みたいで怖くなってきたゾ…。

あと幻想見る直前のカットでゴーグルのレンズ部分が目に見えて、いつぞやのお茶子やデクみたいにすごい勢いで眼球飛び出してるように見えたのは僕だけじゃないはず。僕だけか。そうか。

●峰田

コイツと上鳴くんが見る幻想はやっぱこういうのだよなと。彼らの幻想が一番最初だったおかげで瞬時にあ、これ幻術系の”個性”だと察せる良いチョイスだったと思います。

錬金兵相手にもぎもぎを投げつけて得意げに「足止めは任せろ!」と言ってたのも安定の微笑ましさ。その後慌てて逃げてたのも良い癒しを与えてくれるマスコット感でしたね面

●上鳴

ジュリオの事情知った後の「それからのことはそれからのこと」が地味に好きですね。小泉進次郎構文みたいな台詞だけどその軽さが却って良い。何事にもこのくらいの気楽さで取り組みたい。

あと今回いつもと違ってアホ面になってなかったのが何気に偉かったですね。アホ面になってないから全力出してないみたいな責め方はすべきじゃないでしょう。

●障子

轟くんの円満な轟家、飯田くんのWインゲニウムに続いてまたオタクの情緒バグらせる光景投下してきたなあ…!アニメではまだ障子くんの過去開示までやってないので、これは明確に原作既読勢を狙い撃ちにした描写。最新話まで必死に追いかけてた読者としてはこういうサプライズが嬉しいわけですよ。

現実だと障子くんは例の女の子を救けた後クソ田舎民どもに「血祓い」という名の私刑を受けたので、今回見た幻想はその後何事もなく一緒に家に帰れたif…なのかな。それとも特に川で溺れた後とは限らない日常の一コマとか?いずれにしろ常に冷静沈着な彼が不意に見せた心の脆い部分って感じで胸を打たれましたね…。

 

Part5.プロヒーロー+α

オールマイト

ダークマイトに「ダークマイト」って名前付けたの、アンタだったんかい!いや名付けたっていうかアイツが勝手にインスピレーション受けて自分で付けただけですが。かっちゃんは常闇くんや轟くんに厨二厨二言ってたけど、闇って単語が琴線に触れちゃう辺りコイツが一番の厨二だよなあ。AFO先生共々黒影に「闇ニモ色ンナ味ガアル」と説教されて、どうぞ。

ダークマイトが一回目に倒されて復活した後、ヘリが近づいて来てるオールマイトが例のアーマードスーツ纏って参戦するのかと少し思ったのは僕だけじゃないはず。まあそんなことしたら「次は僕たちだ」ってテーマが薄れちゃうので妥当ですが…そう思わせるだけの存在感は未だにあるよなと。

あと素晴らしかったのがやっぱりダークマイトとの演じ分けですね!痩せ細ったトゥルーフォームはもちろん、デクの幻想空間におけるマッスルフォールでもちゃんと本物だと分かる声色なんですよ。あとでパンフの三宅さんのインタビュー見たらオーディション受けたときの「上辺だけのオールマイト」とダークマイトがリンクしたと書かれてまして、納得の一言。こんなに素晴らしい演技経験の活かし方なかなかないだろうと。

あと何気にこの幻想空間で「さあ行こう緑谷少年!いやデク!」って初めて弟子をヒーロー名で呼んでるんだよな…原作ではついぞ最終回まで呼ぶことなかったので、幻想の中の台詞とはいえこの二文字は沁み入るものがある。

エンデヴァー

要塞に穴をあけるために放った「フレアサークル」、何気に今回初出の技じゃね?まあ単に円状に炎を当てるってだけで特段目新しい効果の技ではありませんが。

あと轟くんの幻想空間でずっと顔だけ炎ONにしてたのは何なんだよ!あれ別にOFFにできないわけじゃないし休日中ずっとONにしてる理由もないだろ!…と思ったんですが、もしかして幼少期の轟くんにとっては暴力振るってるときの顔だけONにしてる姿が一番印象強いから、その反映…みたいな歪んだ表現だったりします?まあメタ的には今作がヒロアカ初視聴の観客向けのこの後出てくるおっさんと同一人物ですよ、ってアピールの意図の方が可能性高いか。

ホークス

そこまで出番あったわけじゃないのに弟子を救けるために天井壊して現れたシーンでインパクト残していくの、やっぱりズルいなあ速すぎる男。太陽の光をバックに現れたのが名前に闇を冠するダークマイトへの対抗の意志のようにも感じられたわけですよ。

あとオールマイトに「ホークスくん」呼びされてたのが何気に萌え。ここの距離感のリアルさいいですよね…現No.2でもオールマイトにとっては関わり薄い若者だからくん付けする存在なんだっていう。ホークス側も本人に対してはさん付けなのに不在のときは呼び捨てなのが関わり薄い有名人への態度としてリアル。

ジーニスト&エッジショット

A組が錬金兵相手に苦戦を強いられる中、スマートに現れたのはプロの格を見せつけるような鮮烈さがありました。複数の敵を瞬時に拘束できる「ファイバーマスター」、やはり便利…!本編ではかっちゃんの心臓修復したのが最大の見せ場だったエッジショットもそれ以外の活躍見せられて良かったですね。

ミルコ

原作でも左腕につけてた例の義手、なんか青白い火花吹いてたけどいや結局何なんだよこれ!そういう”個性”でもないのに何がエネルギー源なのか全く説明ないままお出しするの、豪腕すぎるだろ!鬼つええヤツには鬼つええ武器くっつけりゃいいんだよみたいなこの姿勢、ミルコだから許される大味さ…!

Mt.レディ

クソデカタオル広げて避難民受け止める体勢作ってたの、自分が避難民の立場だったらちゃんと受け止めてくれるかちょっと不安になる絵ヅラだったぞ…!

ルミリオン

今回彼の登場が一番のサプライズでした!この人が出てきて嬉しくないヒロアカファンいる!?公開前の予告カットやPVに影も形もなかっただけに登場したとき心の中でガッツポーズ取れましたよ…!特に戦闘に参加してくれなくても心強く感じる安心感。

そのいるだけで場が華やぐ存在感はもちろんのこと、避難民の誘導にA組とホークスたちプロを繋ぐ連絡係、さらには錬金兵に立ち向かおうとするA組の団結へのリアクションと、今回メタ的にも良い仕事してくれました。†天空の棺†でも思いましたが本来こういう中継役の方が向いてるんじゃないかと思いましたね…いや戦っても普通に強いんでしょうけど。

ただ、ただですよ。それだけに最初現れたときの一人称が「」だったのは頂けないな~…!初対面の避難民ではなく普通に飯田くんたち後輩に向けての台詞なのに「」から変える意図がわからない。ここだけが今回残念でしたね~…。

 

Part6.その他のヴィラン

冒頭の盗賊団

爆発機能付きのブーメランを操るヴィランと体がバウンドするヴィランが物資の強奪担当、逃走役を担ってたのは体を乗り物の融合させられるヴィラン

ブーメランはデクに弾かれた後自分の方に飛んできて慌てて逃げようとしてた辺り、一度自分で決めた爆発のタイミングはその後変更不可(or発射から爆発までの時間は元々決まってる)な感じでしょうか。乗り物と融合するヴィランは強盗なんて働いてるやつの割にユニークな”個性”だな…。

ギンジ

ブルーノが動きを遅延させた空間に自分から入ったのを見てコイツ馬鹿なのか…?と思ったんですが、「ドレイン・スポット」の効果範囲って視聴者に対してはわかりやすく示されてるだけで、作中のキャラたちの目には見えてないんですかね?

キャラデザはマスキュラーと音本融合オバホを足して2で割って、そこにちょいちょいオリジナリティを足したって印象。連載序盤だったらボス役張れてそうくらいの手強さは感じましたが、アンナの”個性”でバフされてたとはいえこんなやつに「黒鞭」で引っ張るデクが力負けしかけてたのは若干ショックだったゾ…。