※この記事には「僕のヒーローアカデミア No.324 未成年の主張」のネタバレを含みます。未読の方はご注意ください。
冒頭、「人の喜ぶ顔が好きだった」から始まるモノローグは「黒鞭」の暴走を止めたNo.212でも語られた内容。
もおおおおおおおこの時点で神回確定じゃん！
実質麗日お茶子:オリジン２じゃん！！ここ最近神回続きですがそれをまたもPlus Ultraする超神回の到来だと確信しましたよ！
「周りの人々の表情に目が行った」もNo.212の独白の一部。
しかし今の人々は幼き頃に見た「喜ぶ顔」とは程遠く…明らかに不安と困惑に満ちた表情。
それどころかこっちに顔を向けてすらない人いるのがリアルですね、彼らからすればプロでもないただの一生徒に過ぎないからなあ。
「俺たちまで泥に塗れろってのかぁ!?」を否定して「泥を払う暇を下さい!!」は的確な要求。この台詞、ホークスの「ヒーローが暇を持て余す世の中」にも通じるよね…
暇こそ今のヒーローたちに必要なもの。エンデを見てたホークスのようにデクを見てたお茶子だから言える台詞だ。
お茶子が戦ってると言ってくれた飯田くんの有難さよ…！これ言うのがかっちゃんでも轟くんでもなくデク茶共通の友人である彼なのが納得しかないっすよ！
お茶子が必死に人々に訴えかけ、飯田くんがデクの隣でそれを教える。原点とも言える緑茶飯に還ってきたような感慨深さだ。
「私たちも不安だからです!!」は嘘のない正直すぎる言葉。しかしだからこそ、ヒーローたちも俺らと同じで不安なんだ…と人々がその不安を共有し、
新たな連帯感が生まれるキッカケになるんじゃないでしょうか。デクと同じお茶子のこの必死な姿にはそれを成し得るパワーがある。
相澤先生inセントラルの病室。これ棚の上のテレビでお茶子の演説を観てる？まだ入院中ってことはよっぽど重い後遺症が…？
死柄木の攻撃で右眼失明した恐れがある彼ですが、
もし「抹消」の条件が両眼での視認だった場合、今実質無個性ってことに…！あまりに容赦がなさすぎる。
再び回想、「イールボーイ」と呼ばれたのは…トゥワイスに殺されたヒーロー！？
死ぬ直前に手の甲から出してトガ&コンプレスを捕らえてた謎の生物はイール(eel)＝鰻だったのね…。
ヒミコちゃんの"技術"が通用しなかったのはこの電気鰻が作る電場でその位置を感知してたからか。
いやあこれは皮肉というか…運命的なものを感じます。お茶子に希望を与えたヒーローがヒミコちゃんを捕まえようとして殺された…って流れが何とも虚しい。
本人たちは知る由のない間接的な繋がりでしかありませんが、メタ的にはまたしてもお茶子vsトガの因縁が深まった感じだ。
「人の喜ぶ顔」が好きなお茶子がイールボーイの方を彼が笑った途端に見たのは、ヒーローも人々の励ましに喜んでいいし、
逆に人々もヒーローを喜ばせていいってことだよね。「ヒーローを守るのはきっと──」に続く言葉もきっとそれ。お茶子はその答えにこの頃から気付いてた。
ところでロリお茶子が鼻の穴から何やら噴出してるっぽいのは何…？マジで何！？興奮しすぎて鼻クソ吹き飛ばしたギャグ描写ってことでいいの！！？
集中線でグワァっと強調されると猛烈にジワるんですが！幼い頃とはいえ正ヒロインの鼻から何か飛んでる瞬間描くとか斬新すぎるｗ
唐突に挟まる「そうだね」と答えるヒミコちゃんのカット。
これは彼女も救うべき対象としてお茶子が意識してることの表現でしょうか。
その罪は許せないけど道を誤る以前に出会っていれば「共に明日を笑え」たかもしれない…と。そんな僅かな救いをお茶子から与えてほしくなる。
「まだ学ぶ事が沢山ある──」「普通の高校生なんです!!」よう言うた！それでこそヒーロー兼ヒロインや！！これこそずっと作中で聴きたかった言葉…！
民衆だけでなく最近はデク自身もその事実を忘れてそうな勢いだったからね…ここまで直球に主張してくれて感謝しかないです。
お茶子渾身の叫びの直前_____思い出されたのは入試前に転びかけたデクを「無重力」で浮かせたあの出会い。思えばお茶子と初めて会ったのもこの雄英の校舎前だったな…。
同じ場所でまたしてもデクの救済が果たされたのが感慨深い。もうここデク茶の聖地認定すべきじゃないかな！
その回想を挟んで泣き崩れるデクと思いきり叫ぼうとするお茶子。「これは」「僕が最高のヒーローになるまでの物語」は記念すべきNo.1を〆るデクの独白であり、
両膝を突いて慟哭する姿もあのラストそのもの。ここで「君はヒーローになれる」を超える救済の瞬間だと確信したよ！
「ここを」「彼の」「ヒーローアカデミアでいさせて下さい!!」は「雄英(ここ)が君のヒーローアカデミアだ！」のリフレイン…！
入試でお茶子を救けたことで贈られた言葉が、今またそのお茶子の口から飛び出すとは…！デクを守る使命がオールマイトから継承されたような感動だ。
「君のヒーローアカデミア」という表現はお茶子の合格通知でも使われました、多分デク以外の生徒には校長が告げたと思われる。
つまりここでお茶子が口にしても何も違和感ないんですね。彼女自身が言われたワードだからタイトル回収するためにキャラに言わせてる感が全くない。
見開き→1P丸々使って描かれる慟哭するデク。これ滅茶苦茶大胆なページの使い方だよなあ…No.1のラストも初見時思いっきり心動かされましたけど、
今回はその感動を何百倍にも増幅させたような演出。7年間の重みが画にノってるからここまでページ費やしても全く大袈裟じゃない。
今回のサブタイ「未成年の主張」。V6司会で放送されてた番組『学校へいこう！』の同名のコーナーが元ネタです。
学校の屋上から大勢に向かって叫ぶってモロなシチュなのに全然その発想なかったな！今でもたまにスペシャル放送してるから案外今の若い子もそのパロだと察せそう。
いやもうこんなんさあ、絶対デク茶で未成年の主張パロ描かれるやつじゃん！神からの思し召しじゃん！！
「1年A組ー！緑谷出久ー！私はデクくんのことが好きです！！付き合ってください！！！」「〜！///よろしくお願いしまああああす！！！」I know I need to be in love〜♫
モブの青年をス…と傘に入れたのはNo.1でMt.レディを分析するデクを応援してくれたおっちゃん！
手裏剣型のツノ(?)が特徴的すぎてすぐ分かったよ！
多分これは目の前の少年があの時の中坊だと察してる目線…！ささやかだけどこの人もまたヒーローの精神を宿してるんだなって…！
一般女性に続いて駆け出したのは洸汰くん！デクリスペクトで赤い靴を買ったのは寮を来訪したNo.184で語られました。
デクと同じ靴で"あと一歩"を踏み出したのが象徴的ですよ…！デクが誰かを救ける為に踏み出す一歩と同じ歩みだと証明してる。洸汰くんも一般女性もヒーローだ。
誰かを救ける為に群衆の中から衝動的に飛び出す…そういった意味で彼らのこの行動はNo.1でかっちゃんを救ける為に飛び出したデクのリフレインと言っていいでしょう。
さすがにデクほど常軌を逸してなくとも皆彼と同じヒロイズムを宿してる。誰もがヒーローになれる資質がある。
だからこそ告げられた「みんなが最高のヒーローになるまでの物語だ」がもうね！納得しかないですよ！！
「特別な人なんてい」ない(byお茶子)からこそ、デクと同じく特別じゃない洸汰くんも一般女性もヒーローになれるという帰結…！"あと一歩"で至れるゴールはこれだったのか！
デクが今超えるべきなのが「理想(オールマイト)」なのは前々回、
それを皆の"あと一歩"で成した時「最高のヒーロー」が誕生するのは前回語られました。
つまり最高のヒーローになるのは「みんな」って答えは前回の時点で導き出せた訳だ…！ここ最近の描写全部ここに収束しとる！
ここ最近怒涛の神回続きで心揺さぶられまくりなんですが、次回からは打倒AFOin死柄木に向けて修行パートが始まるのかな。
A組総出でデクの歴代の"個性"習得に付き合う様子とか拝めるんだろうか。特に2ndが「爆破」と似てるならそれをレクチャーするかっちゃんは絶対観たいぞ…！
