※この記事は「僕のヒーローアカデミア No.314 麗しきレディ・ナガン」のネタバレを含みます。未読の方はご注意ください。
前回に引き続きデクvsナガン。結局「発勁」はどんな"個性"は不明のままか…。まあいずれ解説されるだろうけど、
前回「黒鞭」飛ばしてからビル突き破るまでのデクの姿が描かれてないからな…屈伸で脚に蓄えたエネルギーを一気に解放したって理解で正しいか不安になってしまう。
「雨で広がらない煙幕!!」ってことは、かなり広範囲に展開されてたのにあれでまだ最大じゃないのか！
OFAによるバフは半端じゃない。
そしてその広範囲から出る全ての囮に即対応できる位置は高所…即ち「煙幕」の真上。とくればデクがナガンの位置を特定できたのは理に適ってる。
AFOの情報を要求するデクの口調は意外にも敬語。デクは基本的にヴィランに対して敬語は用いない筈ですが、
これはナガンはヴィランよりも元ヒーローであるという意識が強いことの表れでしょうか。ならば溝を埋めて改心させる余地はある…と考えてしまうのは楽観しすぎだろうか。
右腕に銃を格納→再び右腕から出した銃でデクをド突いたのはテクニカルな振り解き方！そのまま流れるように弾込めて発砲したのが無駄なくて惚れ惚れしますね…！
デクがギリギリ回避できたのは蹴りの風圧で身体を無理やり動かしたから…？これにも「発勁」が使われてるのかな。
ナガンの反撃で並列処理が乱れたのは3rdと同じく僕も予想通り。ここでいきなり全部の"個性"を扱えちゃったらヌルすぎて達成感ないですからねー。
エンデヴァーの語った並列処理の話の重みが薄れなくて安心した。
逆に授かったばかりの「エアウォーク」と併用できるナガンが異常。
背後からの弾丸が腰のポーチを掠め____その弾から発した声で気を引きつけた隙にさらに一発、もう一発…と弾丸の嵐！
この間にもエフェクトが描かれてないだけで「危機感知」は反応してるのかな。近距離からの連射なのに致命傷を喰らってないのは相手の目的が生け捕りだからか。
ナガンの口から語られるヒーロー社会の闇。当然直視し難い現実…ではあるんですが、正直そこまで驚くほどの事実ではないなあ。
むしろエンデヴァーくらいしか歪んでない今までのネームドがクリーンすぎた。これだけのヒーロー飽和社会ならそりゃこういう汚いプロもおるわなと。
「かつて自警団(ヴィジランテ)が〜」のコマで並んでるのはその自警時代から活動してたヒーローたちでしょうか。
既存ネームドっぽいシルエットは紅頼雄斗とヨロイムシャか。
この頃から生きてたってことは相当なご高齢なのでは…そりゃあ「若かりし頃の活躍を貯金に」できるわ。
ナガンの仕事は要するに同業者含むヒーローへの信頼を失墜させかねない者の抹殺？ステインが独断で行ってた「贋物」の粛清を公権力の下でやらされてた訳か。
そら精神病みますわ…未遂の相手にすら容赦ないのが恐ろしい。血に塗れながら虚ろな表情浮かべてるのが悲壮すぎるよ。
キッズに伸ばした手が血に染まった幻覚は下手なホラーより怖いっすね…手が象徴的な意味合いを持つ本作だからこそいっそう重い表現。
果たしてこの子の手を握る資格が自分にはあるのか…と躊躇うのも無理ない。「🐽ANA」とか描かれた謎の服着てる豚っ鼻の少年だけが癒しですよ。
公安のやり方に淡々と疑問をぶつけるナガン。対する当時の会長が懐に手を伸ばしてるのは…正直判断に迷うなあ。
一見銃を取り出そうとしてるように感じますが、このコマだけならナガンの辞職を渋々認め、関係者にその件を連絡するために携帯を取り出そうとしただけにも見える。
「辞職が何を意味するかわかってるね？」も「辞職」＝死とは会長の口からは一言も言われてないし、
恐らくただ「辞職」＝公安の支援を失う…ってことを伝えようとしただけなんじゃないかな。前後の流れのせいで不穏に感じるだけで実際は辞職前の単なる確認だったように見える。
まあだとしても会長がナガンに不本意な殺しを強いたのは事実だし、許されませんが…まだナガンを殺すつもりはなかった方が多少マシではあるので、
そっちの説を推したいです。今後公安が汚名返上する展開が訪れるなら、堀越先生も読者のヘイトは必要最低限に留めておく…はず。
回想では銃身、そして今の戦闘シーンは飛び交う弾丸でコマ割り！四方八方から追い詰められるデクの緊迫感が伝わる斬新な演出！
その内の一発が当たってヒビの入ったガラス窓は「薄く脆い虚像」と表された超人社会の暗喩ですね。この弾の如くナガンは今の社会をブッ壊したいと。
再び回想、学生時代のナガンを勧誘する当時の会長…の隣にいるのは今の会長！？
じゃあやっぱり彼女が死んだ会長の後任なのか。
浮かない顔なのはナガンに希望を騙って殺しをさせる事を心苦しく感じてるから？ならホークスに密偵させた事にも罪悪感抱くくらいの良心はありそう。
ナガンが捕まったのは当時の会長を殺害したから。で、ホークスを「探してちょうだい すぐによ」と命じて探させたのは口調からして恐らく女性____
即ち今の会長だとすると、やはりナガンが公安を去った後にホークスは公安入りしたっぽいですね。つまり面識はなかったと思われる。
ナガンのセリフは「キラキラ輝く星(＝エンデヴァー)だけを見せられ」「また誰か(＝ホークス)が真実に蝕まれる」と捉えるとまさにその通りで…安易に否定できない。
だからこそそのホークスと真実に蝕まれた者同士で対話が望まれる訳ですが…果たして彼女の理解は得られるのか。
頬を紅潮させて目を輝かせる学生ナガンめっちゃ可愛いな！こういう希望に溢れた姿が「俺もこの人みたく」「悪い奴をやっつけるヒーローになれますか」
と尋ねてた公安に入る前のホークスと重なる。それだけに今の険しい表情がいっそう悲痛で…本当罪深いことしてくれたぜ公安。
「AFOの支配する未来の方が」「まだ幾らか澄んでるだろうぜ」いやいや！そうはならんやろ！ここがなー…AFOの数々の所業を知る者としては飛躍しすぎに感じてしまう。
公安が腐ってたとしても奴に加担する理由にはならんでしょ。まあこの動機の薄さは改心の余地と捉えるべきか。
「5TH」「一点特化!!!」は通常指5本からそれぞれ射出される「黒鞭」を一本に束ねて伸ばしたってこと？
その分太くなってるっぽいけど伸びる速さや長さもシンプルに5倍になってるのかな。もしかして前回コス纏わせて「煙幕」から出した囮もこの一点特化を使って伸ばしたとか？
「白と黒だけじゃない」「世界のほとんどはグレー」はナガンの「そんな色に染まった人間には理解できねェさ」という例えに対応したデクらしい律儀な返答。
白が善で黒が悪を意味するなら、不正を働いたヒーローや彼らを殺したナガンも白と黒が混ざった色…即ちグレーと言える。
「だからこそ」「そこに手を差し伸べなきゃ」は今までデクを見てきた読者としては賛同しかない結論。
一方デクと会ったばかりのナガンの反応が「……ハリボテ教育の賜物だ」なのも納得。轟くんの言葉を借りれば言葉単体で変わるほどナガンの苦悩は重くない…ってことでしょう。
「関節へのダメージを避けやがる……」ってことは関節狙いでやっぱり致命傷与える気はないのね。AFOの要求が生け捕りだし、
何より殺しはナガンにとってももうしたくない行為だろうからなあ。その上でOFA+「浮遊」の回避性能ならこの近距離で仕留められなくても不自然じゃない。
ナガンが新たに銃口を向けたのはオバホ！彼女がオバホを連れてきたのは元ヒーローとして放っておけなかったからだと僕は思ってるので、死に至るほどの攻撃は放たない…
と信じたいんですが、彼女の異常な右腕の膨れ方からして相当の威力の弾丸を放とうとしてるようにも見える。
デクならオバホを救けに向かってくれるって信頼はあるので心配なのはナガンのメンタルの方だよなあ…。この青ざめた表情からしても相当無理してるように見える。
公安時代散々強いられた殺しを今また(例え振りだとしても)実行しようとしてるとなればその苦痛は想像に難くない。
まだ詳細不明の2ndの"個性"も気になるところです。オバホを救ける為にここで初披露される可溶性もなくはない。
まあこの土壇場での使用となるとまた並列処理は乱れるでしょうが…賭けてみる価値はある。「爆破」と似た"個性"ならノートに書いてたデクは要領掴み易いでしょうし。
