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僕のヒーローアカデミア No.313 『高速移動長距離砲台』感想

※この記事は「僕のヒーローアカデミア No.313 高速移動長距離砲台」のネタバレを含みます。未読の方はご注意ください。

 

 その外装からバットモービルと読者に呼ばれてた車の名前は「エルクレス」と判明。これも「タルタロス(Τάρταρος)」と同様、

 ギリシャ神話の「ヘーラクレース(Ηρακλής)」が由来なのかな。

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 神話の英雄の名が冠された車なら確かに偉大なヒーローであるオールマイトが乗るに相応しい。

 

 襲撃者はチンピラ×2。片方はフードを被った爆弾使い、もう片方はガスマスク装備のガス使い…とまあ明らかなモブ。コイツらは多分ナガンの単なる使いっぱかな。

 前々回の爆弾や今回の槍は"個性"による生成物じゃなくて普通の武器?ナガンの髪から作れるのは弾丸だけみたいだし。

 

 E(ndeavour)印のデバイスで簡潔にトップ3に現況を伝えたオールマイト有能!からの素早く運転席から脱出する姿はアクロバティック…!

 トゥルーフォームでもマッスルだった頃の運動神経は健在なのね!さすが元No.1ヒーロー。弱々しい姿と華麗な動きのギャップに惚れ直したよ…!

 

 チンピラ×2はオールマイトが同行してるとは知らなかった様子。となると彼らに指示を出したであろうナガンにもこの事実は伝えられなかった…と考えるべきか。

 AFOからすればオールマイト延いてはOFAとの繋がりを悟られたくないだろうし、必要最低限の情報しか伝えないのは自然。

 

 マッスルフォームだったら瞬殺できる雑魚ヴィランにナメられてんのは頭きますよ!「オールマイトなんざもうとっくに死んだんだ」って表現がモブのくせにまた秀逸で心をエグる。

 彼のヒロイズムは未だにその精神に宿ってるからこそ、肉体だけ見て侮る敵側の愚かさが際立つなあ。

 

 気迫だけで敵を圧倒するオールマイトは保須編でヒーローたちを気圧したステインを思い出す光景!

 グラントリノにも「"平和の象徴観念"と同質のソレ」と評されてたからなあ。

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 フォロワーにできて本家にできない訳がない。あちらと違ってヒーローとして真っ当な輝きを感じる圧だ。

 

 「ずっと多くを背負った…背負わせた!!」と自罰的なのは好印象。オールマイトも平和の象徴として多くを背負ってきたとはいえ、

 デクも家族や友人…様々な人と過ごす時間を犠牲にして今ここにいる訳だしなあ。その点についてデクにOFAを譲渡した彼自身が言及してくれて安心した。

 

 凄んでより強く輝きを放つ瞳はマッスル時と同じもの…!

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 この迫力だけでNo.1ヒーローの矜持は全く失われてないと確信できるな!

 そしてこの輝きはフードを被って目に影が生まれた今のデクと同じ瞳の映り方でもあります。師弟で同じヒロイズムを宿してることが瞳に集約されてる。

 

 「あの子に何かあった時が」「私の死だ!!!!」じゃあデクとしては尚更ここで敗ける訳にはいかねえな〜!死すら覚悟してるとかもう運命共同体じゃん…!

 8th&9th師弟マジ尊い…!例え戦闘能力はなくともここまで言ってくれるのは心強すぎますよ!さすが主人公の原点にして頂点。

 

 チンピラ×2はもう戦意喪失しちゃった?あくまで威圧しただけで戦闘不能にした訳ではないし、弱腰ながらまだ襲いかかってくる可能性もなくはない。

 ただこんな雑魚ヴィランに人質に取られる展開は勘弁かな…ここでオールマイトを駄目な守られヒロインみたいに扱ってほしくない。

 

 場面戻ってデクvsナガン。初めて戦うタイプの敵なのに「射線を通さず〜蛇行し這い寄る」とちゃんと考えてるのはさすがデク、分析家らしい発想。

 そしてこの長距離というディスアドバンテージを一気に埋めるOFAの規格外っぷりよ…!この辺少しワートリの遊真vs茜を思い出すなあ。

 

 あり得ない真後ろからの弾丸にも「危機感知」で反応____したのも束の間、さらに別方向からもう一発!

 不意打ちで余裕奪ったところで空かさず本命を当てるやり口が完全に実力者。まだ意識を保ててる辺り傷は深くはなさそう?ですが、それでも嫌な緊張を強いられるダメージだ…!

 

 「近くに敵意や殺意は感じない」ってことはオールマイトを襲ったチンピラ×2には反応してないのね。

 これは「危機感知」が反応する範囲内にオールマイトが今いないからなのか、あるいはわざわざ反応するほどの危機じゃないからか…。感知の具体的な基準はやっぱり気になるな。

 

 「エアウォーク」で空中を移動するナガンは先刻まで弾丸ブッ放してた敵とは思えないほど優雅…!

 からの「ライフル」を後方に撃って加速したのはお馴染み"個性"の併用ですね!AFOから授かったばかりとは思えないほどの器用さ。彼女が優秀な元ヒーローである事実を裏付けてます。

 

 わざわざデクに視線を向けたのは元の場所にいるオバホから気を逸らすため?一応隠れてろとは言ったけど万が一今のオバホがデクに遭遇したら抗う術はないし、

 遠ざけるに越した事はない。こういう自分が負担を引き受けて非力な他人を救う面はやはり元ヒーローらしく感じるなあ。

 

 デクの分析では「ライフル」による短い距離での連射は「"危機感知"でも対応しきれない」とのこと。

 となれば無闇な接近は逆に被弾のリスクを高める選択肢でもある訳で…「煙幕」で相手の視界から逃れるのはベターな対処。一旦敵に捕捉された状態から抜け出す必要があるからね。

 

 「煙幕」を見てデクが複数"個性"持ちだと察したナガンの反応が「闇が深ぇな」だけってことは、やはりOFAについては教えられなかったっぽいな…。

 そんな事も伝えなかったAFOをよく信用したな…と正直思うんですが、そこまで判断力が鈍るほど今の社会を憎んでるってことなのか。

 

 案の定「煙幕」の使い手である煙さんからお叱りの言葉が。今回のサブタイでもある「高速移動長距離砲台」は無機質ながら的確な表現だなあ。

 まあ確かに煙の境界線に照準絞られるってデメリットはありますが…あのまま追いかけっこ続けてもジリ貧だったし悪くない判断でしょう。

 

 唐突に屈伸を始めたデクに忠告したのは3rd。彼の"個性"を今ここで初めて使うのは流石にビビるわあ!

 今回は運よく上手くいくも狙いよりやや調整がズレる辺りになりそうかな…少なくともこのぶっつけ本番で完全習得したらエンデヴァーが教えた並列処理の話の重みが薄れちゃうし。

 

 「次はもうAFOと死柄木です」は主人公として強気な姿勢。ただナガンにデクの情報を殆ど教えないほど不親切なAFOが自分の居場所だけわざわざ伝えてるとは思えないんですよね。

 AFOが一方的に指令出してるイメージ。メタ的にも終章開幕してすぐラスボスに迫れちゃ呆気ないしなあ。

 

 てか今更だけど「全力で」「逃げて下さい」とホークスに言われてたのに逆に挑むとか挑戦的だよな…。そりゃ主人公の活躍を望む読者としては期待通りだけど、

 決着後トップ3から一言くらいあってもいいかもしれない。叱るんじゃなくて君が全て背負う必要はない、みたいな感じで。

 

 遂に明かされた3rdの"個性"は「発勁」!元ネタは特殊な力の発し方をする中国武術です。他の漫画では掌で相手を押して見た目以上のダメージを与える…

 ってのをよく見る印象なんですが、本作における発勁はそれらとは異なるっぽい?正直今までの"個性"に比べてピンとこない名称。

 

 フルカウルの閃光や「煙幕」とは別のエフェクトを脚周りに確認。

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 これは「今ここで習得します!!」のコマでズズと描かれたエフェクトと同じものでしょうか。

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 つまり直前の屈伸によってエネルギーが脚に蓄えられた?「発勁」とはそのエネルギー=勁を発するって意味なのかな。

 

 対するナガンが待ち構えるのは遥か上空!前回スナイプに彼女の射程は3kmと語られてたから地上からの距離は最高でそのくらいか。

 銃身から生えるように伸びたスコープがまた異物感満載で禍々しいっすね…!こちらを俯瞰する姿がまるで神のような荘厳さで確かな圧が伝わってくる。

 

 地上を漂う煙はかなりの広範囲に見えるんですがこれが「煙幕」の最高範囲なのかな、発動時に「全・開!!!」って言ってたし。

 ただ今の歴代の"個性"はOFAによって強化されてるらしいから「煙幕」も本来の範囲はもっと狭いんでしょう。

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 今回はその強化が有効に働いたと見るべきか。

 

 「煙幕」から飛び出たのはデク____ではなくマントを纏わせた「黒鞭」!これ体育祭の爆豪戦でお茶子がやってた策じゃん!

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 いやあちらは僅か数コマで失敗してたけど自分の衣服を囮に使うって点では共通してるよね。もしかしてお茶子の戦術を参考にしたんじゃ…と期待してしまう。

 

 しかしこれだけ広範囲の「煙幕」のそれぞれ別の箇所から囮を連続で出せるって「黒鞭」の長さも相当なのでは…。

 もしくは全部同じく地点から別方向に飛ばしたとか、わざわざ煙の境界線近くまで移動して放ったって可能性もある。いずれにしろOFAの性能じゃなきゃ出来ない芸当。

 

 続いて飛び出たのはリュックにフード、そして何も纏わせてない「黒鞭」。一応リュックとフードは当たってないように見えますが…

 やはりマントは撃たれたっぽいのが辛すぎる。MGLといい物語終盤までほぼ無傷で装着し続けると思ってたのにさあ…グラントリノが浮かばれませんよ。

 

 囮でナガンの意識が「煙幕」に向いた隙に____建物内部から接近!両脚に構え取った時と同じエフェクトがあるのでやはりこれは「発勁」による跳躍でしょう。

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 動いて溜めたエネルギーを任意で解放する"個性"と思われる。今回は屈伸で脚に溜めたエネルギー=勁を一気に発した…と。

 

 まとめると①屈伸で脚にエネルギー蓄積→②衣服纏わせた「黒鞭」を飛ばす→③ナガンの意識が「煙幕」に向いた隙にエネルギー解放→④「発勁」による大跳躍…

 って感じか。正直②③のデクの行動が描かれてないので細部まで合ってるか自信ありませんが…そこは次回の解答待ちか。

 

 正直3rdの"個性"がOFAと同じ強化系だったのは予想の斜め上だったんですが…OFAと違って肉体の損傷の心配がないなら今のデクに必要ではあるのか。

 さらにOFAを使えば一回の動きで溜まるエネルギーが段違いだからより効果を発揮する。100%で併用すればえげつないことになりそう。

 

 さて遠距離"個性"相手に見事距離を詰められた訳ですが…まだここからもう一山ありそうだよな。扱える銃が狙撃専門とは一言も言われてないし近接戦に発展するのかも。

 途中でトップ3が駆けつけるのかデク独りで制圧するのか分かりませんが…これ以上負傷せず済んでほしいところ。