※この記事は「僕のヒーローアカデミア No.252 許されざる者」のネタバレを含みます。未読の方はご注意ください。
「加齢臭…!」って中年にそれはなかなか残酷な一言だぞかっちゃん!オールマイトに抱きしめられた時はそんなこと言わなかったのに!
この辺やっぱり好感度の差が表れておる…!かといって別にデクみたいに「オールマイトはおじさんじゃないです…」とか思ってる訳でもないだろうけど。
つーかエンデヴァー、これ勢い余ってとかじゃなくて明確な意志を持ってかっちゃんも抱きしめてるな…!怪我の有無を尋ねた後わざわざもう一度彼ごと抱きしめてるし。
こういうところこの人やっぱり憎めないよ…!自分の子供じゃなくても心配すべき相手として見てくれるのはマジ有難い。
エンディングさんは前回のトドメで今度はショートファンにならねーかなと密かに期待してたんですが、未だにエンデヴァー一筋か…。
まあ身勝手な望みに他人を巻き込んだ彼には相応しい罰ではあるけれど。でもこうして嘆いてると哀れすぎてやっぱり嘲笑う気にはなれないんだよなあ…。
一般人をモブ扱いするかっちゃんは成長してもクソな面は変わりなくてもう逆に安心する。対するデクは彼のそんな言葉を訂正するとか言うようになったのう…。
「知らない!」とその扱いは否定しつつ、質問の意図はちゃんと理解して答えてるのがクソ煮込みへの対応としてパーフェクト。
わざわざ「『この冬』!?『一回でも』!?『俺より速く』!?」ってあの時のセリフ復唱してると器ちっせええええぇぇぇwwww
まあ言うても相手がNo.1だしな、勝利大好きなかっちゃんがテンション上がってしまうのも無理はない。このくらいのマウントは大目に見てあげるべきでしょう。
つーかかっちゃんの中ではデクや轟くんとの共同作業でも課題クリアなのね、そこがまず意外だった。
彼なら単独でヴィランを倒すことのみがエンデヴァーへの勝利と捉えててもおかしくないと思ってたからなあ。わざわざ説明されずとも1vs3の挑戦と理解してくれてたのは嬉しい誤算だ…!
しかも今回かっちゃんが担ったのは「救助」だからね!
今まで好んで目指してた「撃退」を独りで果たしたのではなく、以前は関心なかった「救助」を他の2人との役割分担の末に果たしたからこそ成長と言える。
チーム全体で課題を達成すれば彼にとってそれはもう立派な勝利なんだな…と。
まあそんな感動も「急にしおらしくなりやがって….!」でブチ壊されたけどな!エンデヴァーがぐぬぬすると思ってたのたぶんオマエだけだよ!!
夏雄さんの存在は決して言い訳にはできないけどパッパにとってデカいハンデだったのは事実だしなー。今は悔しがるどころじゃないだろう。
まあかっちゃんにはこれで満足せず更なる高みを目指してほしいので、ここで不満そうにしてたのは概ね期待通りの反応です。
今度こそ心身ともに万全な状態のエンデヴァーより速やかなヴィラン撃退を目標にしてほしい。依然として壁は高いままだけどここで今後も応援する気になれたなー。
前回エンデヴァーの足が止まった理由は夏雄さんの顔を見て拒絶されたように感じたから、即ちNo.1のデク&爆豪との対比と予想してたんですが、全然そんなんじゃなかった!
エンデパッパ、僕が考えてるより遥かに深いところで家族について悩んでくれてた…!彼の真摯さを侮ってたよ…。
以前エンデヴァーを許さなきゃいけない状況に夏雄を追い込んでる〜みたいな感想を見た時は鼻で笑ったものですが、まさか本人がそこ意識してくれるとは思わなかったよね!
僕の想像以上に家族に対して負い目を感じてくれてるんだな…と思えて、元々高かった好感度が更に上がったよ!
実際夏雄さんが父親に救けられて許すことを義務のように感じてしまってた可能性は否定できない。事実僕も今すぐではなくとも彼にそうなることを期待してしまったしな。
だから今回エンデヴァー本人がそれを危惧し、自らその道を断たせた堀越先生の作劇がすげー誠実に感じられたんだ…!
しかし燈矢兄さんの死の真相は今回も結局明かされなかったなあ。
「燈矢も…俺が殺したも同然だ…!」って言い回しからして少なくともエンデヴァーが直接殺したのではなく、しかしその死因に深く関わってるのは事実なんだろうけど。
まあここについては今後も気長に待つつもりですが。
冬美さんのために家に顔出してくれてる彼に感謝してたのも好感持てました。
そうだよ、夏雄さんが本当に優しくないなら顔出さないどころか、執拗に嫌いな親父と会わせようとする姉ちゃんまで嫌いになっててもおかしくないんだよ…!
だから今そうなってないこの子が優しくない筈がない。
その間にデクから轟くんへの台詞を挟んで言われた「俺を許さなくていい」も良かったです。許してくれ…と言いそうな流れの後に出てきた正反対の台詞は確かに印象に残った。
まあエンデヴァーが今さらそんな懇願するとは元々思ってなかったけど、今回それを確かめられて安心しました。
この台詞の着目すべき点はやはり直前に「おまえも優しいんだ」と言ってることでしょうか。
許すことだけが優しさの証明じゃない、許さなくても優しいと肯定した上でどうするかを夏雄さんの意志に委ねてる。だからその言葉を押しつけがましく感じず真摯に受け止められたんですよね。
「何でこっちが能動的に変わらなきゃいけねんだよ!」はド正論ですね!
エンデヴァー本人にそれを強いる気はなかっただろうけど、彼の変化とそれに対する周囲の反応が夏雄さんを追い詰めてたのは否めない。
だからその気持ちを面と向かって吐き出せただけでもいくらか救われたなあ…と。
夏雄さんは反抗することでエンデヴァーの過ちの罪深さを読者に強調するポジションって印象でしたが、今回で大分そこから解放されたなあ。
というか僕がそういった見方から解放された。彼が許すにしろ許さないにしろ、メタな視点から降りてただその選択を緩やかに待つ気になれたんだ。
息子と向き合うエンデヴァーの姿に泣き喚くエンディングさんは解釈違いを目にしたファンそのものだな…。
ヒーローとしてのエンデヴァーしか見てこなかった彼にとって、憧れの人の父親としての姿は到底受け入れ難いんだろう。勝手だけどこの拗らせ方には親近感覚えるから蔑めねえ…。
エンディングさんの"個性"は「白線塗料を操る」こと。塗料の操作とは予想してたけど白線限定だったか。
そして襲撃前に首に打ってたのはやはりトリガー。「だいぶ減りはしたがまだ市場には出回ってる」と言及されたってことは今後また作中に出てくると捉えていいのかな。
あ゛っ!?かっちゃんもうヒーロー名決めてたの!?あの命名回以来ずっと未定だったヒーロー名が遂に決定するのか…!
まずいつどのタイミングで考えたのか気になるんですが、このインターン中と見ていいんだろうか。それとも名前自体はインターンより前にすでに思いついてたのかな。
ここでヒーロー名が決定するとすればそれはやはり初期設定にあった「爆心地」なんですかねー。
自身にとって忌まわしい記憶である神野事件の跡地「グラウンドゼロ」からあえて取ることで、その悪いイメージを払拭する…ってある種の決心にもなりますし。
それこそ「デク」のようにな。
懸念事項があるとすれば真堂先輩の「グランド」と若干被ってることか。
まあ「爆心地」だったらパッと見ではそこまで被りと感じないだろうけど、まだ他のヒーロー名になる可能性もなくはない。
とはいえ、彼自身が決めた名前だから「かっちゃん」は流石にないだろう。…たぶん。
あえて、あえてですよ?「かっちゃん」がヒーロー名になる根拠を考えるならオリジン三銃士としての統一性かなあ。
「デク」や「ショート」とは元から誰かに呼ばれてた名前という点で共通してる。…んだけど、少なくともかっちゃん自らそれをヒーロー名にするとは考え難いんだよなあ〜!
空かさずヒーロー名を尋ねるデクは相変わらずグイグイいくなあw まあ幼い頃から憧れてた相手がやっと決めたヒーロー名ならそりゃ知りたいか。
それでもここまで嫌われてなお聞けるのはすげえメンタルだけどな!これ明かされるその刻までブツブツと名前予想してるんじゃないか…w
まあ今回よりメンタルやべえと感じたのは轟くんの方です。「俺はいいか?」って聞き方からして自分は少なくとも緑谷よりは爆豪の好感度高いと捉えてるんだなと。
まあ実際その通りだろうけど、直前に断られたばかりの本人の前で聞けるってなかなか遠慮ねーな!そーいうトコ好きだけど!
「先に教える奴」は最初オールマイトかと思ったんですが、「名は願い」と助言されてたことを考えるとジーニストの可能性が高いか。
とすると彼の行方が明らかになるまでは読者にもヒーロー名は恐らく教えられないでしょう。つまりメタ的に考えてホークスはやっぱり殺してないんじゃね?
ハイキタ!エンデヴァーさんからホークスへの貴重なデレキタよこれ!本人の知り得ない心の中で評価してくれてるのがまたニクいです。
しかし息子がくたばれと言われてる光景を見ながら「(ホークス…おまえはやはり良い目を持っているようだ…)」とか考えてると結構シュールだぞ…w
ぐおお…!エンデヴァーが見てた夢がこんな形で実現されてしまうとは…!いやあの輪の中に自分も入りたいとか言い出したら確かに烏滸がましいけどさ、まさか自分から遠ざかるとは思わないじゃん…。
彼の出した結論なら安易には否定できませんが、それでもこれはやっぱり寂しすぎる…。
つーかさあ、せっかく今回「疎んでいたわけじゃない」と言ってあげたのに、ここで遠ざけたらやっぱり疎んでるじゃねえかと誤解されそうじゃん…。
いやそう思わせないための告白だったのかもしれないけど。でも少なくともこの環境で夏雄さんたちが満足に過ごせるとは思えないよ…。
ううむ、エンデヴァーに救われた夏雄さんが父親を見直し始める…ってありきたりなシナリオとは全く外れた展開になったなあ。
僕の想像以上に堀越先生が轟家の変化を丁寧に描くつもりだと分かったのは嬉しいんですけど、自ら距離を置かせたことでより険しい道となったのは確かだ…。
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