※この記事は「僕のヒーローアカデミア No.251 一週間」のネタバレを含みます。未読の方はご注意ください。
Foooooooooo!!!!清々しいほどのスピード解決…!
正直もっと苦戦するかと思ってたんですが、颯爽とオリジン三銃士が夏雄さん救出&エンディングさん撃破をしてくれてめちゃくちゃ爽快でした!
前回のヒキから建ってた不穏なフラグをたった1話で叩き折ってくれた…!
「アンタ脳無を殺したろ!?」とハッキリ指摘されるとイヤァ〜な実感が湧いてきますね…。
すでに人間と呼べるかも怪しい状態だったのであまり意識してませんでしたが、あのときエンデヴァーが一つの命に終わらせたのは事実なんだなと。できればこの事実からは目を背けていたかった…。
自分とハイエンドを同一視してるエンディングさん、1P目からいきなり哀しすぎるだろ…。
彼がどんな人生を歩んできたかは知る由もないですが、この思考に至るまでの背景を想像すると…正直蔑む気にはなれない。語られずとも彼がイカレるまでのあいだ抱えてた虚しさは察せるというか。
もちろん彼が今行ってるのは赦されざる所業です。けれどエンデヴァーに殺されるという彼にとっての希望を嘲笑する気にはなれないんですよ。
無論そんな結末は僕も望んでないしそうならなくて安堵したけど、それでも虚しさ故に狂気に走った人間の救いが奪われるのは正直居た堪れない…!
この辺実に堀越先生の描くヴィランらしい心理だなあ。トゥワイスもそうだけど満たされない人生を送り、狂気に走り、そしてその先で見出した希望が明らかに過ち…っていう。
にも関わらず本人にとってはそれが救いというね…架空の人生なのに現実にもあり得そうな哀愁が漂ってる。
今回の影のMVPはデクにスーツケースをパスした運転手さんですね。いや何だよ「忘れ物だぞ!」って!言い方イキすぎるだろ!!
まるでこれが自分の仕事だと言わんばかりにネームドをアシストしてくれるとグングン好感度上がっていく。この人前回から存在感ありすぎるぞ…!
というかこういったアシストも実際彼の仕事の一部なのかもしれないですね。No.1の運送役なら今回のような非常事態は予め想定しておくべきですし。
それでもこの迅速な対応には惚れ惚れするけどな…!可能な範囲で自分の役割を果たしてくれる非戦闘要員はやはり讃えたくなる。
キャッチしたケースをデクが2トップにパス→各々コスチュームを装着、の流れもスタイリッシュ…!特撮モノで毎回お約束の変身ムービーのような見応えがあるぞう…!
いつものフル装備とはまた違ったカッコよさ。いきなり日常から非日常へ転身した名残りがあるといいますか。
ガンギマったかっちゃんの顔は長時間デクの隣に座らされてたストレスによるものだろうかw プラス他の2人に遅れを取らぬように躍起になってるといったところか。
No.1の車でも躊躇なくブチ壊して出てくるかっちゃんはマジ容赦ねぇな…w まあ人命最優先なのだから当たり前か。
最後に飛び出したのは真ん中に座ってたデク。「ショートくん」はともかく、こんな時にも「かっちゃん」呼び貫くとかブレねぇなお前!
まあかっちゃんはヒーロー名未定だから一応自然な呼び方ではあるけど、あえて正すならエンデヴァーと同じ「バクゴー」呼びが適切なんだろうか。
今回注目すべきは寧ろ「ショートくん」の方でしょうか。ヒーロー名で呼びつつもくん付けしてるのがまだ慣れてない感があって微笑ましい。
いつか轟くんを「ショート」と呼び捨てにする日も訪れるんだろうか…。でも「かっちゃん」はそれ以外でデクに呼ばれてるところ想像できねえな!
夏雄さんの表情が目に入った瞬間、思わず足が止まったエンデヴァーは辛すぎて見てらんねぇ…。
口を封じられてこちらを見る要救助者という点では奇しくもNo.1のかっちゃんと同じと言える。
それだけにあの時のデクと違い、飛び出せなかったエンデヴァーの姿が直視できないほど侘しい…。
夏雄さんのこの表情はどういうサインなんですかね?クソ煮込みよろしくこの状況で救けを拒んでるとは流石に考えたくないですが、エンデヴァーがそう受け取ってしまった可能性は充分ある。
無言ゆえにいくらでも解釈の余地があるシーンだけど個人的にはこれが一番しっくりくるかな…。
けれど彼のこの躊躇いは「俺より速く敵を退治してみせろ」をオリジン三銃士が成し遂げられた理由としてはこれ以上ないものと言えよう。
ここでデクたち3人がエンデヴァーを抜き去った瞬間、脳内でYou Say Runが流れ出したよ…!この動→静、そして更なる静→動の緩急が素晴らしい…!
氷で足場を精製+攻撃からガード、炎でブーストする轟くんはめっちゃ神々しいな!氷と炎という正反対の現象がお互いの輝きを引き立て合っててちょっと芸術的な美しさすら感じる。
夜の車道という暗い舞台も相まってとても眩いです。ここ早くアニメで色付きで動いてるところが観たい…!
エンディングさんが一般人を即殺さず、車を上に投げ飛ばしたのはエンデヴァーを焦らせるためかな。
殺して怒りを煽るより、まだ死人が0の状態で危機感を煽った方が殺してくれると判断したんだろう。最初夏雄さんを生かした状態で現れたことからも行動としてさほど不自然ではないです。
轟くんに対抗するかの如く力の凝縮を見せてきたかっちゃんは超絶ダイナミック…!ターゲットを救けるために最短ルートを一直線に突っ切ってるとめっちゃ疾走感あるな…!
一瞬脳裏をよぎった悲惨な結末を速攻で回避してくれてすんごく頼もしかったです。顔は未だにガンギマってたけど!
かっちゃんがあの場でエンディングさんの撃破より夏雄さんの救助を優先したのも感慨深い…!
今までも耳郎ちゃんを足蹴にしたりモブを街灯から庇ったりはしてましたが、ここまで直接的に救助を行う描写は初めてじゃないだろうか。
もう当たり前のように「救けて勝つ」を遂行できてる。
両手の指をフルに使ったエア・フォースで浮上…もう言い逃れできないほどかっちゃんリスペクトが露骨になってんな!
ホラ、動きとしては爆破の勢いで加速や軌道修正するあの使い方に似てるじゃないですか。まあ今さら言い逃れする必要も別にないけど!寧ろもっとやってくれて構わん。
そして遂に黒鞭発動ォーー!!うおおおおォォォ!!!もうめちゃくちゃスタイリッシュ…!
習得のタイミングとしては少し早い気がしないでもないですが、今はこの覚醒にただ興奮できます。2トップが各々課題をクリアしてる横でデクだけ未だに達成できてないってのは物足りないからね。
つーかまだ黒鞭を完全習得できたかは判らないしなあ。心操戦で発動した後すぐ消えてたように、今この場で成功したからといっていつでも好きな時に自在に操れるようになったとは限らない。
デク自身「完全にワン・フォー・オールを扱えるようになって初めて使える力」と捉えてますし。
黒鞭は夏雄さんの救助に使われると予想してたのでモブの車に使われたのは意外でした。でも同時に何本も発動できる黒鞭なら他に保護対象が複数いれば確かにそちらに使うべきか。
そして代わりにかっちゃんが夏雄さんの救出役、と。黒鞭の存在が良い具合にミスリードとして機能してた…!
最後は轟くんのワンパンで〆!「おまえの望みは何一つ 叶わない!」の通り、殺されるどころか最後の一撃がエンデヴァーのものですらなかったのが哀れすぎる…。
いや逆にこの一撃で今度はショートファンと化す可能性もあるか。エンディングさんにはそのくらいタフに生きてもらいたい。
夏雄さんを抱きしめるエンデヴァーは完全に父親の表情だな…。安心のあまりもう息子が生きてる事実以外何も見えてないというか…。
まあついさっきまで息子が命の危機に晒されてたのなら無理もない。もしかしたら燈矢兄さんと同じ道を辿らなくてよかったと安堵してるのかもな…。
しかしエンデヴァーに救出されて夏雄さんが父親を見直し始める…って予想から大きく外れた決着になったなあ。完全にオリジン三銃士のターンだった。
ヒーローとしての活躍は父親としての評価のプラスにはならないと解ってますが、それすらなかったとなると和解の日はまだ遠そうか…。
なお今回一番微笑ましかったのは自分ごと夏雄さんを抱きしめるエンデヴァーから逃れようとするかっちゃんです。
そりゃ父親でもないオッさんにいきなり抱きしめられたらこうなるわ!まあでもこれがパッパなりの息子の命を救ってくれたバクゴーへの感謝の示し方…とも言えるのかな。
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