僕のコミックアカデミア

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僕のヒーローアカデミア No.387 『煮凝り』感想

※この記事は「僕のヒーローアカデミア No.387 煮凝り」のネタバレを含みます。未読の方はご注意ください。

 

 氷を操る”個性”から氷叢家の血筋説が囁かれてた外典ちゃんくん、思わぬタイミングで回答きたな…!

 正直言うと荼毘以外の燈矢候補、単なるミスリード要員としか思ってなかったんで、その役割を終えた今新たな情報が示されたのは意外でした。

 まず再登場自体あるか怪しかったですし。

 

 氷叢家没落の歴史は納得の一言。元々選民意識高かったところに超常なんて起こればより外の血を嫌うようになるわなと。

 その結果自分たちの方から血を外の人間、つまりエンデヴァーに売るハメになったのが皮肉すぎる。時代の変化に追いつけなかった一族の末路として納得が深いです。

 

 外典の語り相手は蛇腔で捕まったMr.コンプレス。Vol.30掲載のプロフでは「まだ出てきます」とだけ語られてましたが、まさかこれで出番終わり…じゃないよね!?

 読者としてはここから脱出してヴィラン側に貢献するくらい派手な活躍を拝みたいんですが…!多くを望みすぎなのか…?

 

 コンプレスが警察・ヒーローと話してた内容も気になるポイント。わざわざここで場面転換した辺り、読者にとっても未知の情報っぽいよね?

 想像つきませんが彼自身の今後の動向にも関わってくるものなんだろうか。この戦いが終わるまでの暇つぶし程度で終わらない情報を期待したい。

 

 場面移ってエンデヴァーvs荼毘。相変わらず炎の作画の圧がスゲェー!!誌面の壁を突き抜けてこちらにも熱が伝わってきそうなプレッシャー…!

 読んでるだけのこちらの目も灼かれると錯覚するレベルの眩さです。これなら上空からでも目立つしエンデdisってた女記者も見つけやすいな!

 

 こんな屍みたいな姿で叫ぶ「お゛と゛お゛さん」「見゛て」がヒドく哀しいです。見た目の悍ましさとセリフの幼さのギャップに哀愁感じてしまう。

 それこそハイエンドを思い出す歪さなんです、身体が炭と化して全身真っ黒なのもそれっぽい。死人がバグ起こして動いてるような存在感。

 

 ショタ燈矢のイメージ見せてからのバニシングフィスト!は反則演出~…!!こんなんされたら絶対泣くに決まってんじゃん!?

 回想でも拳握りながら炎燃やしてましたが、このとき燈矢が見せたかったのはコレだったんやなって…!

 マジでお父さんに〝見て〟もらいたいのが一貫してる。

 

 「な゛つ゛く゛ん゛」「あ゛そ゛ほ゛お…おお!?」も悲痛な叫び。と同時に、夏兄との思い出が今もまだ荼毘の中に残ってるのが嬉しくもあります。

 お父さん𝓛𝓞𝓥𝓔…な印象の強い燈矢だけれども、それだけじゃあないんだなって。これマジで夏兄や冬美さんも駆けつける展開あり得る?

 

 で、お父さん接近されてアカン死ぬぅ!かと思えば胸にあったのが冷さんの”個性”ってマジィ!?いいいいいいのこれ!!?

 文字通り荼毘/轟燈矢としての”個性”が前提から覆る事実じゃん!!劣等感拗らせたヴィランとしてある種禁忌というか、笑っちゃうくらいの奇跡じゃないこれ!?

 

 いやあでも、No.363から振り返れば納得しかありません。

 まず「氷結」無しで轟くんと同じ芸当できてたのがおかしいと言えばおかしかったし、バーニンも「気力()だけでどうこうできる範疇を超えてる!」と訝しんでましたし。

 この土壇場で無から生やした訳じゃないのは理解できる。

 

 何よりですね、荼毘の知らない間にAFOが”個性”与えてたパターンじゃなかったのがクッソ嬉しいんですよ!

 この説前から囁かれてたし僕も意識してましたけど、荼毘の執念に金玉という不純物が混じるのがイヤでイヤでね…!

 全ての因子が轟家内部の要素で完結してるのがマジで期待通り。

 

 いや正直言うとコレ、救済された後の燈矢の進化が今から楽しみすぎる…!エンデヴァー以上の火力で「氷結」持ちってポテンシャルはショート以上じゃん!?

 気が早いのは分かってますが、最終回で今までの償いとして〝燐〟を使ってヴィラン退治をする燈矢とか、そういうのが見たい。

 

 今回のサブタイは「煮凝り」。実は息子を救けていたと判明した母親の力に付ける名前がこれなの、すっげえ堀越先生らしいセンスだな…w

 普通もっとキラキラしたタイトルにすんだろ!と。まあ荼毘も弟を「厄炎の煮凝り」呼ばわりしてたんで相応しくはあります。

 文脈は形成されてた。

 

 胸の氷が映される直前、リンドウらしき花が描かれたのもエモポイント。言うに及ばず「悲しんでるあなたを愛する」が花言葉なわけですが、

 このタイミングだと冷さんの燈矢に対する想いにも取れるんですよ。お父さんに〝見て〟もらえず悲しんでるあなた=燈矢を愛する、みたいな…。

 

 エンデによればこの「火事場の馬鹿力」はかっちゃんのクラスター覚醒とはまた別の現象とのこと。要は初めて顕現した力と元々持っていた力の違いってことでいいのかな。

 確かに今まで持ってなかった”個性”の発現って(OFAに元々因子が内包されてた2nd~7th以外だと)これが初ではある。

 

 燈矢にとっての不運はこの”個性”が瀬古杜岳の火災で発現しなかったことだよなあ。あのとき「氷結」が発現してれば無事父親の期待通りのヒーローになれてた訳ですよ、

 なのに…っていう。無理やり原因を探すなら今回のように自分から死に向かった訳じゃなく、単なる事故だったから?

 

 ワルツでも踊るように炎の腕を取り合う轟父子、エモ~…!轟家のオタクがPixivに108万件は投稿してそうな概念イラストじゃん!!

 ダビダンスで言ってた「息子(おれ)と踊ろうぜ!!!」って夢、今ちゃんと叶ってますよ!

 炎司がようやく燈矢の想いに応えたことの表現として相応しすぎる。

 

 炎で象ってるのが「」腕なのもグッとくるポイント。

 右といえば轟くんの「氷結」が生成される方、つまりはエンデヴァーと燈矢に欠けてたものの象徴じゃないですか。

 それを補うようにお互いに炎の腕で繋がってるのがクッソエモい…!静止画なのに確かにその揺らめきを感じ取れる。

 

 燈矢と浮上して心中するつもりのエンデヴァー。正直クッソ哀しいですが、彼の立場ならこう決断するのは致し方ないよな~…!他に選択肢がなさすぎる。

 決して生きてすべき他の家族への償いを放り出したなんて言えない。むしろ逃げずに全てに向き合ったからこそのこの決断でしょう。

 

 しかし一読者としては父子どちらにもやっぱ生きてほしい訳で、心中END数歩手前の危機感を抱いてページめくれば…冷さんきっつああああああああああ!!?!?

 いや予想はしてたけど!前回の時点で期待してたけど!!

 思ったよりはえーなオイ!急速に生存√入り始めてビックリだよ!

 

 間違いなく激アツ展開(物理的には激サムだけど)なんですが、冷さんという一般人がこの焼け野原に立ってる異物感が強くてですね…w

 意図されたユーモアじゃないだろうけど最初少し笑ってしまった。だって今見返してもちょっとコラ感あるもん!これまでの印象とギャップ激しすぎる。

 

 いやあでも、展開としては全然アリです。アリ寄りのアリーヴェデルチ。特別アンチじゃない読者にもエンデと燈矢は死んで罪清算するしかなくね…?

 と言われてましたが、いやもうそーいうの似合わないんすよこの漫画に!綺麗事でも家族全員生きて償う/償われる方が相応しいっすよ!!

 

 「俺だけがいない家族の夢」も希望です。この台詞がリフレインされて死亡フラグ回収かと一瞬身構えましたが、心中END回避したならもう期待していいよね…?

 エンデヴァーも一緒に煮えたぎったうどん(仮)啜ってる未来!ここで燈矢を救えばこの夢に加わる資格は充分あると思うんだ…!

 

 冷さん一人で荼毘の焼失を食い止めるのは無理でしょうけど、焦凍くんが今飯田くんと群訝に向かってるし、夏兄と冬美さんも力になれるか不明だけど近くにいるだろうし、

 マジで轟家全員集合展開になりそうだなコレ!野原一家ファイヤー!!ならぬ轟一家フリーザー!!が拝めそう。

 

 荼毘の「氷結」発現による肉体維持も今回までで、ここからは家族で救けるなら決してご都合とは言えません。

 氷の効果も及ばなくなってきたこのタイミングだからこそ、その”個性”を受け継がせた冷さんの登場がしっかり希望に感じられる。ただの安っぽい奇跡で終わらせない流れです。

 

 しかし冷さん、熱耐性ないのにこんなに接近して大丈夫なんだろうか。よく見ると顔の左半分若干灼けてね…?

 あっもしかして、エンデヴァーと焦凍くんと同じ位置を火傷して、息子を火傷させた罪を夫と一緒に背負う…ってコト!?

 お、重い…!けど、罪の証としては確かに相応しいな…。

 

 今回あの「私が来た!」からトゥルーマイトvs若AFO始まらなくてビビったんですけど、燈矢救済√への期待が高まったので許容できる範囲内です。

 一番読者の注目度高いバウトだからこそ後に回したとポジティブに捉えたい。パッパにもオールマイトにもペンライト振る準備はできてるぜ。