僕のコミックアカデミア

イェイ イェイ ヒロアカ最高 ヒロアカ最高 オマエもヒロアカ最高と叫びなさい!!

僕のヒーローアカデミア No.351 『二つの赫灼』感想

※この記事は「僕のヒーローアカデミア No.351 二つの赫灼」のネタバレを含みます。未読の方はご注意ください。

 

【表紙】

 「一人は皆のために(OFA)」「皆は一人のために(AFO)」って元々ラグビーの標語なんですよね、そういう意味でデクに相応しい。

 

 あとユニフォームにオレンジがあるの、かっちゃんカラーじゃ〜ん!さすが「〝同じ〟になろうとする事が心を充たす」と言っただけはあるぜ!?

 

【ちいかわコラボ】

 パジャマパーティが鳥に連れ去られた時にツバサくん(仮)に攫われかけたデク!?となったんで、コラボは納得しかねー!!

 華やかだったり癒しな世界観なのに身近に理不尽が潜んでるところが親和性高いんすよ!GIGAでどんな不条理が発生するか楽しみすぎる…!

 

【本編】

 ヒーロー年鑑、そういうのもあるのか。険しい山を登るエンデヴァーのイメージは仮免補講編でも描かれたものですね。

 「陽炎を生じ」「見据えた景色を歪ませた」は秀逸な表現だな…息子をちゃんと"見て"なかったエンデの罪を炎に喩えてるのが上手い。詩的な表現で気に入れます。

 

 荼毘onオールマイト像。エッ…自らを燃やしてるの…!?(早速コラボ先の語録を取り入れていくスタイル)

 この状況で「父親不在でおまえが相手ってのも冷静んなりゃあいい薪だ!」と考えられるの、ヴィランながら前向きな思考で羨めるな…w憎む自分を冷静に俯瞰できてるというか。

 

 「俺以上の素質」はエンデ視点の回想でされてた評価ですね。

 デクにとってオールマイトからの「君はヒーローになれる」が原動力であるように、燈矢改め荼毘にとっては父親のこの言葉が励みだった訳だ。

 ヒーローヴィラン問わず憧れの人からの言葉がモチベになるのが一貫してる。

 

 「ヘルスパイダー」はエンデヴァーがフード戦や死柄木戦で使用してた技。

 五指から炎を糸状に放出することで対象を焼き切ることが可能です。何かを抱擁するように交差させた腕を一気に開いて放つモーションも親父と一致してる。

 動画を観て真似してた執念深さが伝わってきます。

 

 しかしエンデヴァーほど細くないのは見様見真似で洗練されてないからか。動画観て真似するだけじゃ限界があると。

 この辺、息子として父親の指導を受ける立場にいられなかった悲しさを感じてしまいますね…燈矢として「ヘルスパイダー」を完全再現できてたifを切望してしまう。

 

 ヘルスパに対してバーニンは「燃髪」で受け止めて、キドウは「軌道」で逸らしてるのは分かるとして、オニマーは手で触れて歪めてる…?この変形が彼の"個性"?

 まず手で触れるのが驚きなんですが、バーニンも手掴みしてるし熱耐性持ちなら訓練次第で可能なことなんでしょうか。

 

 荼毘の「怯える市民と一緒に雄英に篭っていられたんだ?」は心を抉る質問…!ではあるんですが、聡い轟くんが当然そこ意識してない訳ないよなあ。

 だからこそ未成年の主張のとき親父と一緒に雄英の外で待機してた訳で。間違ってはいないけど正直今更な疑問と言わざるを得ない。

 

 荼毘としては父親の期待に応えられる立場にいながらオールマイトに憧れた弟を厚かましいと感じてたのね。

 オールマイト像を焼き溶かしたのもオールマイト大好きな焦凍くんへの嫌がらせか。事実「炎熱」を封じてた過去があるから「中途半端の人形」って言葉も全否定はできない。

 

 ただ「炎熱」を使わずにヒーローになろうとしたのはともかく、オールマイトに憧れた事自体は別に荼毘から責められるような事じゃないよなあ。

 そこは轟くんの自由でしょう。あんな虐待紛いの指導受けたらそりゃ他に縋りたくもなりますって。まだ幼かった彼を誰が責められよう。

 

 「ジェットバ────ン!!」もエンデヴァーが使う炎とともに拳を繰り出す技。

 それによって轟くんが建物にブチ込まれたのはvsA組で「黒影」に押し込まれたデクを思い出しますね…あの再現っぽく見える。

 戦場が同じ神野区というのもあってかあの時のデクと重ねた描写に感じます。

 

 荼毘の言葉を否定せず認める轟くん、本当にどこまでも慎み深いというか自罰的というか…徳が高すぎて恐れ入る。

 それどころか兄貴が自分を正しく見てくれた事実と捉えて安心するの、この子らしい嫌味のない受け止め方だ。兄貴の悪意ある言葉にも全然動揺してなくて安堵できる。

 

 回想、決戦前に通話する轟父子。

 前々回の「お前を無視してヒーローを続けるってンなら」「そうなる」から察してましたが、

 やはりエンデは焦凍くんを荼毘とは戦わせたくなかったのね。

 だから荼毘と戦わないことが彼の基準では「お父さんの思い通りのコマ」になることになると。

 

 「人を焼いたのはおまえの選択だ」は否定の仕様がないド正論!!荼毘を生み出したのは彼を見なかったエンデの罪ですが、

 その後無関係の人たちを焼いたのは他でもない荼毘自身なのよね。同じく自分の炎を父親と同一視してた轟くんの口からこの言葉が出たのは胸がスッとしたよ!

 

 轟くんオリジナルの赫灼熱拳の技名は〝燐〟。これどういう状態なんですかね、見た感じ胸に✖️型に炎を纏ってるのは分かるけど。炎を氷で凍らせてるようにも見える。

 荼毘によると「(熱が中和されてる…!?)」とのことなので、相手の熱を相殺するような性質もあるんだろうか。

 

 「全部俺たちにぶつけろ!」の俺たちってのは自分とエンデヴァーのことですかね?あるいは家族全員か。

 いずれにしろ轟くんに荼毘を生ませた罪はないので「クソ親父にぶつけろ!」でも全然責められないんですが、ここで自分を含められるのは彼のヒーローとしての強さだよなあ。

 

 次号はまた休載。何か命燃やして死のうとしてる荼毘とその荼毘の体を命削って描き込んでる堀越先生、って不穏なシンクロに感じてしまうんですが…!

 いやでも焦凍vs荼毘をこのクオリティの作画で見届けられるならウェルカムですよ!3週間空くのは流石に飢餓感ヤバそうですが…!