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僕のヒーローアカデミア No.352 『必殺技』感想

※この記事は「僕のヒーローアカデミア No.352 必殺技」のネタバレを含みます。未読の方はご注意ください。

 

 回想、雄英出る前のハイツアライアンス。轟くんの言う「約束」は轟家全員で燈矢兄を止めようって誓いのことか。

 まあエンデもその約束反故にするようにデクたちと雄英から離れた前科があるんで、文句言う資格はないよなあ。例えそれが我が子を案じるがゆえであっても、ですよ。

 

 自分の息子を止める為に戦えないことをエンデヴァーに対する「」と捉えるのは納得ですね。

 轟くんは元々荼毘と戦えなければ自分は「お父さんの思い通りのコマ」だと考えてたので、

 そういう捉え方になるのは頷ける。償いたい者に対しては償わせないことが逆に罰になり得ると。

 

 バッテン状に展開された氷と炎を見てソワッとなるデク、安定のナード。集中線で顔アップにされながらコメントしてると圧強すぎんよ!

 上鳴くんと一緒に躊躇なくドスドス指差してると絵ヅラが超シュールなんですが、轟くんなら調整ミスらないだろうって信頼の証でもあるな。

 

 継戦能力で張り合うかっちゃんも相変わらずブレねえな!まだ掴みかけ状態の轟くんにマウントとるの、相当焦ってんぜ?

 てかバーニンたちに守られながらとはいえここから実戦レベルに持っていったのすごくね?この回想からまだ一週間程度しか経ってないのに進化の速度がエグい。

 

 股間周りの湯気の形が「いんけい」になってる飯田くんで草ァ!

 「ちんちん」だったかっちゃんと違って畏まった単語なのが彼らしい品性を感じますよ!!

 本人も「陰嚢」って呼んでたしな!

 何気ないシーンでもさらっと下ネタ入れてくるの、堀越先生らしいおふざけって感じだぜ…!

 

 「身体の熱を下げる為に〝冷〟を望んだ」親父の逆とは身体の熱を上げる、つまり〝冷〟を抑える為に「炎熱」を使うって意味かな。

 ここにきて母親の名前である「(れい)」という単語がピタッと"個性"の話にハマるの、文脈の築き方が上手い。ダブルネーミングとしてとても秀逸。

 

 「俺の力だ」は言うまでもなくデクの「君の!」「力じゃないか!!」に対するアンサー…!

 ガンギマってた轟くんがこんな健やかな表情でお礼言えるようになったの、感慨深すぎて涙がで、出ますよ…もう完全に救われたなって。

 彼が自分の力を肯定できたならもう言う事は何もない。

 

 「冷炎白刃」は炎冷過激派みてーなネーミングだな…って実の息子である轟くんをCP厨扱いするのは申し訳ないですが!

 デクに「冷たい炎」と評されたから付けた名前だとしたら2828すんなコレ!「少しは頭ァ冷えるだろ!」が精神的にも肉体的にも意味が成り立つ台詞なのも面白い。

 

 荼毘の「選択の可否を口にする…」は前回の「人を焼いたのはおまえの選択だ」に対する台詞か。

 まあ確かに父親への復讐に身を焦がしてなかったらあのまま死んでた可能性が高かった訳ですが、かといって他人を殺していい理由にはならない訳で。

 弟への反論にはなってないよなあ。

 

 両手両足を地面に着けて地中から炎を噴出させる荼毘。この体勢はヴィジランテのコーイチが「滑走」する時のフォームっぽくもあります。

 つい最近そのクロウラースタイルをパクったNo.6が燃え尽きて死んだんで、

 荼毘もこの後同じ末路を辿らないか少し不安になるな…心臓に悪い。

 

 その炎を真正面から防いでくれたのは炎のサイドキッカーズ!ここまで轟くんに尽くした上に言ったことまで全肯定してくれるとか、もう本当に感謝しかないですね…!

 轟くんがエネルギー消費してお礼言うのも頷ける訳ですよ。倒れかけながら笑うバーニンの横顔がイケメンすぎる。

 

 前回新技を「皆に追いつきたくて〜見つけた」と轟くんは語ってましたが、実際は「皆はいつもそこにいた」と気付いてたのは嬉しいな!

 「俺より遥か先にいる」ような気がしたかっちゃんに謝られたデクも「僕なんかよりずっと先に」と感じてたし、

 割とオリジン似た者同士じゃね?

 

 親友であるデクと飯田くんが轟くんのイメージに描かれてるのは当然として、仲良いとは言い難いかっちゃんもいるのが嬉しいっすね!

 「おっせえんだよ半分野郎ケッ」みたいな顔してるのが絶妙に萌える。デレとまでは言わないけど意識せざるを得ない相手なんだな…と2828します。

 

 「必殺技は己の象徴!」はメディア演習回でMt.レディに語られてたヒーロー論。この時はまだ親父に及ばないからと赫灼を挙げてなかった轟くんですが、

 今はちゃんと必殺技と意識してるのが成長を感じますね…!兄貴を止める技を自分の象徴と捉えられるようになったのが喜ばしい。

 

 その必殺技の名前は「大氷海嘯」!これは確かに海嘯と名付けるに相応しい規模と迫力…!身も心も燃やして死に向かう荼毘を確実に止められるって説得力が感じられる。

 ページの大部分が真っ白なのも澄み切った氷の表現として秀逸です、「愛か浄か激しい光!!」って感じの勢いだ。

 

 幼い燈矢と焦凍くんの姿は彼らが兄弟であることを意識させられるイメージ。もし瀬古杜岳での火災の際、焦凍くんが燈矢を救えたら…なんてifを想像させられますね…。

 実際には当時幼かった彼にまだそんな力はなかった訳ですが、夢物語でもそういうHAPPY ENDを空想してしまう。

 

 建物まで巻き込んで辺り一面凍らせてるの、改めてすげえ規模だな!?

 オールマイトの聖地である神野で勝利を収めるのがデクやかっちゃんじゃなく轟くんってのがまた…読者の予想を裏切る良いズラしだなと。

 オールマイト像が凍ってるのは最早笑うべきなのかちょっと迷いますよ!

 

 しかし肝心の親父は来ないわ荼毘が精神的に救われたような心理描写もないわで、正直消化不良感はかなりあるんで、これまだ荼毘との対話パートは残ってるんじゃね?

 流石にここから粘ってくる姿は想像し難いですが、何らかのイベントはあるだろうと。もちろんエンデも関わって。

 

 戦闘続行がないとすれば考えられるのはむしろ共闘、でしょうか。荼毘として人を焼いた燈矢が救われるにはその炎で逆に人を救う過程が不可欠なんじゃないかと。

 で、その姿をお父さんに"見て"もらう。人の命を奪った罪は許されませんがそのくらいの救済はあってもいいでしょう。

 

 あと飯田くんたちはどこに行ったんだ…!?炎で隔離された焦凍vs荼毘の周りに他のヒーローたちもいた筈なんだけど!「大氷海嘯」に巻き込まれてないか不安ですよ!

 まあ周囲に凍ってる姿はないので回避できたのかもしれませんが、誰一人いないのもそれはそれで不気味ではある。