※この記事は「僕のヒーローアカデミア No.299 邦画の辛いヤツ」のネタバレを含みます。未読の方はご注意ください。
【ヒロマス】
ウルアナでも未定だった角取&円場のヒーロー名が漸く確定。
ポニーちゃんの「ロケッティ」はその角の勢いを表現したものでしょうか。円場くんは結局Vol.23で語られた通り名字の「ツブラバ」か…
かっちゃんが「バクゴー」にするようなものだけど満足なんだろうか。
【本編】
昔の鷹見家、小屋じゃん!家っていうかただの小屋じゃん!!そりゃ裕福な暮らしではないのは想像してましたけど、まさか合法的な住居ですらないとは…!
1P目からちょっと衝撃が強すぎましたね…せめてボロアパートくらいには住めてるものかと。予想を遥かに下回ってきよった。
「羽が…ビリビリして…」は戦線に潜入した際にも見せてた「剛翼」の感知機能。
「街で何かあったと思って…」は災害や事件を危惧して動いたってことでしょうか。
だとしたら彼もこの頃から「考えるより先に体が動いていた」ヒロイズムを有してたんだな…立派なヒーローの卵だ。
ホークスの父親は想像通りのクズううううううう!!!!愚かすぎて憤りよりも憐れみの方が勝るな…お手本のような碌でなし。
外出を禁じてたのはアレか、息子の存在から自分に警察が辿り着きかねないからか。自分の自由のために息子の自由を奪ってた…と。あまりにクズすぎる。
息子は家に軟禁、妻には働かせに行かせて、じゃあコイツは何やってんだ…と言ったら盗みですかね、やっぱ。
どう考えてもまともに働けるようには見えない…というか、息子を隠す徹底ぶりなら自分も世間との関わりは避けるだろうし。他人の金と妻の稼ぎで暮らしてたんでしょう。
ホークス誕生の経緯は生々しいな!「端金欲しさに人を殺した」の時点でうわぁクズゥ…となれるんですが、
「母が父を匿いそのまま俺が産まれた」は欲望に忠実すぎてもういっそ清々しいなと。こういう考えなしでヤってデキちゃった夫婦現実にもいそう…って嫌な生々しさがある。
ホークス母の名前は「遠見絵」。その名前と辺りに浮いてる目玉からして"個性"は目玉を介した千里眼でしょうか。
窃盗の共犯としては便利な探査役であると同時に、ホークス父もまた彼女に監視される対象であると。いつでも通報できる弱みを握って逃げられない状態にしてた訳ね。
「こいつが産まれなけりゃ…!」は子供の前で言うセリフじゃねえな…利己的な目的で子供を作ったエンデヴァーとは正反対のクズさ。
親に自分の存在を否定されるのがどんなに辛いか…復讐とか考えず「こうはならないとじっと耐えていた」で済ませられるホークスは善良すぎるよ。
こんなに疎んじてるのに命に関わるレベルの暴力を振るわなかったのは…妻に通報される恐れがあったからか、
あるいはこの時点で「剛翼」がすでに父親に圧勝できるレベルの強さだったからか。「背中向けるな!」ってキレてたのも恐らくその背中の羽が恐ろしかったからでしょう。
ホークスが大切そうに抱えてるのはNo.192や267の回想でも描かれたエンデヴァー人形。
木の板を運んだり父親に背を向けてたのはこれを隠すためか。
孤独かつ不自由な生活の中でこの人形が唯一の希望だったと思うと…!クソ親父時代にも確かに誰かを知らずして救ってたんだなって。
「鷹見」がエンデヴァーに捕まったのはエンディングによって語られた情報。
そして「『架空(ゆめ)』は『現実』に」はNo.1冒頭でも使われた表現!
この瞬間が啓悟少年にとってのオリジンだったんだな…それこそNo.1でオールマイトと出会ったデクのような衝撃だったかもしれない。
モキュモキュモッキュアアって動き出すエンデヴァー人形可愛すぎひん!?幼児向けアニメでありそうなシーン!
「えんでゔぁーとけいごくん」ってタイトルでテレ東で放送してそう!ここ架空が現実となった表現として秀逸すぎる…!直前までの陰鬱さを吹き飛ばすほどファンシー。
「ヒーローは実在した!」は比喩であり、本当にヒーローの存在を信じてなかった訳ではないでしょう。
ただTVに映る姿しか観たことない啓悟くんにとってヒーローは架空に等しい存在だったと。それがある日突然自分を不自由から解放してくれたと知ればこんな反応になるのも当然。
「けれどこの母に」「生活能力があるはずもなかった」のコマで倒れてる空の鳥籠はホークスが父親から解放されたことの比喩。
しかしただあの家を離れても真に自由になれる訳がなく…そら「ケーサツ行こ」って結論になるわなと。そんな真っ当な提案をする息子に対して母親は____
「何でもいいから」「お金持ってきて」「あの人の子でしょ 何の為に産まれてきたの」「何の為にその羽がついてるの」
く…クズうううううううううう!!!!!!!!!!!!クズううううううううううううううううううううううう!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
あまりに直球すぎるクズ発言で言葉にならないっすわ…。子供の"個性"を正しい方向に導くのが親の役目だろうに、あろうことか犯罪を指示するとかさあ…信じらんねえよ。
この人も病んじゃってる可哀想な人だから強くは非難したくないですけど、幼い子供にこの言葉は最低すぎる。
自分と父親(の"個性")を同一視してはいけないってテーマは轟家の物語で描かれたけど、この母親はそれと反対のことを言ってるのが酷すぎますね。
父親が窃盗犯だからってホークスが同じ罪を犯さなきゃいけない道理なんて全くないのに…子供に罪を意識を抱かせる最低の行為だよ。
今回のサブタイは「邦画の辛いヤツ」。ちょっと自信ないんですがこれって2018年に公開された「万引き家族」のことを言ってるんですかね…?
あの映画は未見ですが親が子供にも万引きをさせる内容なのは知ってますし。まあ別に特定の映画を指してる訳ではない可能性もあるけど。
ホークスinジーニストの車。包帯にマスクとその姿は見るからに痛ましいもの。
特に荼毘の炎で喉が焼けて喋れないからスマホで会話してるのが辛い…そういや常闇くんが駆けつけた時点で掠れ声でしたね。
これまで諜報で働き詰めだっただろうから今は快眠でも何でもさせてあげて。
「脳無から着想を得た仮死状態にする手術」はそ、そう…って感じ。そういう技術があるのは不自然じゃないけど、今まで引っ張った割には無難な回答かなあ。
まあこっちが勝手に考察してただけといえばそれまでだけど。脳無製造の技術を利用して意趣返しの形になってたのはベネ。
「遺体の共有保管を提案してきた」のは正直かなり幸運だったなあ。本物なら今この場で遺体を串刺しにしてみせろ…とか要求されたら詰んでましたよ。
まあ欲の深い荼毘の選択としては違和感はないけど…かなりの綱渡りだったのは間違いない。だからこそ今の無事が喜ばしいです。
「効果的な時期でこっそり蘇生させました」は大雑把な説明で想像し難いな…。ジーニストの元に行って起こしたのか、離れた場所から遠隔操作で起こしたのか、
それならどんな技術を用いたのか、蘇生したとしてその後「奴らの息のかかった施設」からどうやって脱出したのか…etc。
食神BOYはこれぞヒロアカのかませヴィランって感じで最高すぎる〜!期待通りわずか1Pで倒されて草生えまくった。
今の本作にはこういうテンションの敵こそ必要ですよ…逆に有難い。無論作中のモブにとってはマジ勘弁な状況ですけど、メタ視点の読者としてはキャッキャと燥げる。
緊急時に人手不足なほどヒーローが事務所畳んだのは切実すぎるというか、ヒーローたちも僕らと同じ生活のかかったただの人間なんだな…って。
その危機感が解るからトンズラこいたモブたちをあまり責められない…まあネームドは辞めないだろうって信じてるからでもありますが。
「魚々」って魚屋?さんが左腕に着けてるのは炭酸ヴィランが使ってたアイテムと似てるような…。
でも四ツ橋社長の逮捕は報道されてる筈だし、これは別の会社の製品なのかな。マッチポンプを働いたデトネラットは信用ならないけど、解放思想自体には賛同って立場なんだろうか。
人々の反応を見る限り世間のヒーローに対する印象はポジティブ:ネガティブ=6:4って感じ。正直肯定側が半分近くいることに安心してる自分がいる…もっと表立ってdisられるかと。
あとこのモブたちアシさんが描いた感がすごいな!単行本のアシスタント一覧に描かれてる絵っぽい。
着いたのはホークス母が現在住んでる筈の家。あのボロ小屋から生活の質がグレードアップしすぎィ!公安様様すぎる。
表札の「羽飼」は偽名かそれとも旧姓か。いや籍は入れてなかっただろうから旧姓って言い方はおかしい?一応ホークスの本名は「鷹見啓悟」って扱いだったけど。
しかし肝心の母親はおらず…あったのは置き手紙だけ。これを残せるだけまだマシというか…息子に対する愛情が皆無だった訳ではなかったんだなと。
まあ自分の罪悪感を薄めるための懺悔かもしれないけど。いずれにしろ脅されたならただの民間人の彼女のことは責められないわな。
荼毘が羽飼邸に寄越したのは解放戦線…VIOLETの戦士ですかね?一応隊長なら部下を使う権利はある筈だし。
ただそもどうやってホークス母まで辿り着いたのかが謎すぎる…。公安がこの家を用意したならやっばり公安関係?どこかで公安の深い内情を知る機会があったんだろうか。
「救うのじゃなく見限った」と自己評価するホークスはちょっと自罰的すぎるような…!当時はまだ幼い子供だった訳だし、救われるべきはむしろキミの方だろと。
父親の罪の暴露をその報いとするにはあまりに重すぎる…荼毘の「過去は消えない」がホークスにも徹底されてるなあ。
「公安は現在実質機能停止」ってえ、じゃあ会長はまさか、死…?いや確かに彼女はホークスに手を穢すように命じた張本人ですけど、
だからこそ生きて名誉挽回してほしいんすよ!公安という組織の株を下げたまま退場なんて残酷すぎる…!どうかホークスのためにも生きててくれ。
エンデヴァー人形が500円の中古価格で売られてたのはVol.21で語られた情報。
これを買ってホークスに希望をもたらしたなら、この母親も全くのダメ親だった訳ではない…のかなあ。
妥協するような与え方は問題ですけど、この時に芽生えた憧れが今のホークスに繋がってる訳だし。
トゥワイスの存在がホークスの中で強く残ってると救われた気持ちになれるな…!その善性がヒーロー側の人間にも深く届いたならあの最期は無駄じゃなかった。
例えトゥワイスに救いの手を拒まれても、ホークスがその姿勢を理想と思えたなら彼らの交流には確かに意味はあったよ。
ちなみに「追い詰められた時」で最初に思い出したのはマスキュラー戦のデクです。彼も生死の瀬戸際で洸汰くんを救けようと必死だった。
そういう状況で本性が表れるのはヒーローもヴィランも共通しており、そしてトゥワイスは主人公と同じ性質を有してた…と。改めて実感した。
ホークスが自動車事故から人々を救ったのはNo.192の回想で明かされた事実です。
この行為は母親の「なんの為にその羽根がついてるの」に対する回答だった訳ね…自分は父親とは違うと証明したと。
嬉しそうにエンデヴァー人形を抱きしめてるのが可愛すぎィ!ここ愛おしすぎる…!
これで公安の全面支援を得られたなら結果的に「何でもいいからお金持ってきて」って要求にも見事応えたことになりますね。
何でもいいなら当然窃盗である必要も全くないし。これもホークスの言う「追いつめられた時」だけど、彼自身の性も善良であるとこのとき証明された訳だ。
「荼毘の語った轟家の話が本当だとしても…」「きっと今は違う」うおおおおおお!?その言葉が聴きたかった…!
というか、思ったよりずっと早い段階で聴けたな!エンデヴァーに対する信頼に揺らぎがなさすぎる…!嬉しいと同時に、圧が強すぎて動揺する気持ちもちょっとある。
実を言うと子供を道具扱いしてたエンデヴァーへの印象がかつての父親に対する嫌悪と重なって、憧れとの折り合いがつけられず苦悩…みたいな展開も覚悟してたんすよ。
だから喜ばしくはあるんだけどいいの!?マジで!!?って驚愕も少なからずある。いや嬉しいのは本当だけど!
星のしもべ追跡時に息子について行かれるエンデヴァーを見てたから「今は違う」って結論自体は自然なんですけどね〜。
あの時の轟くんの親父に対する視線で少なくともヒーローとしては認められてる…と悟ったんでしょう。それが彼の出した答えなら我々は尊重するしかあるまい。
エンデヴァー救済を宣言するホークス。その背中が盛り上がってるってことはもう羽根が生えかけてる…?
常闇くんが救けにきた時はもう再生しないかの様な絶望のされ方だったけど、これもセントラルの医療技術で何とかなったのかな。
ひとまず復帰の見込みが生まれてホッとした。
次回は記念すべきNo.300ですがこのままホークスパート続行か、デク周りに再び視点が戻るのか、はたまた別のサブキャラの掘り下げが行われるのか…。
デクの目覚めが待ち遠しいけど暫くは今回みたいにヒーローたちが再起する様子が描かれるのかな。2年生編はその後だろうか。