※この記事は「僕のヒーローアカデミア No.292 一縷の希望たち」のネタバレが含まれます。未読の方はご注意ください。
冒頭、降下直前のジーニスト。こうして輸送機で待機してると舞台袖のアイドルみてーだな!自分を待つ大勢のファンを眺めた後、いざステージに登場___!!!みたいな。
実際僕も前回ファンみたいに歓喜しちまったからな〜!「捕縛して♡」って書かれたウチワ振ってハシャぎてーよ!
見開きで連合+マキアを一斉捕縛!ひゅ〜カッケェ〜!ワイヤーでコマ割りでしてるのが最高にイカすぜ!本作でこういう技法って初めてだから新鮮…!
ハイキュー!!でよく見る「ドッ」のコマ割りっぽくもあります。堀越先生は古舘先生と仲が良いから意識してる可能性はあるよな〜!
「"個性"『ファイバーマスター』!」「"繊維"を自在に操作する!!」再登場に合わせて改めて説明。
特に新情報はなかったけど最近本作にハマった読者向けの説明でしょうか、例えばメンゴ先生とか!実際作中での"個性"使用は神野編以来だもんなあ…忘れてた読者がいても無理ない。
「…行方不明って────!」かっちゃんのこの嬉しそうな顔よ…!さっきまでデクへの贖罪意識やらで余裕のなかった彼の表情に、今再びいつもの生気が戻った…!
これよ!このギラついた笑みこそ彼の魅力よ!今はこの顔が拝めただけで満足です、ヒーロー名はまだ後に回せる…!
もしジーニストがここで登場しなかったら、かっちゃんはホークスに怨みを向けてたかもしれない…そう思うとゾッとします。
どのツラ下げてインターンのとき俺の前に現れたんだと思っても無理はない。
そういう意味でもここで帰還は有難かった…!本当最高のタイミングだったな!
「欲を掻くから綻ぶ」はド正論!ジーニストの生存で荼毘の主張はいくらか信憑性を失いましたからね…!
「粗製デニムのようにな!!」って上手いこと言ってるのかどうか判らない台詞も今は頼もしいです、この独特のセンスがまさにジーニスト。今は凡ゆる信頼を彼に寄せられるぜ!
例の死体は結局何だったのか…その答えは今はお預け。
「本物の死体だった」って言葉は否定されなかったから、やはり誰かの死体なのは確実なのかな。
だとすればあり得るのは公安から提供されたプロヒーロー、もしくはヴィランのものか…ホークスの父親って可能性もなくはない。
一方で「轟家の過去が消えるわけじゃねえ」もまた事実。この主張にも民衆の疑いの目は向くだろうとはいえ、ヒーロー側としてもそのまま有耶無耶にはできないよな…。
この戦いが終わればエンデヴァーが説明を求められるのはほぼ確実。僕も一読者としてそれを望んでるからなあ。
マキアを抑えるジーニスト…の口元から漏れてる「ツー…」は血が流れる音でしょうか。鼻と口、どちらから垂れてるかはジーンズで隠れて確認できませんが…病み上がりならあり得る。
彼はAFOの攻撃で肺が欠けてしまったので、力んだ結果内部から出血するのは容易に起こり得る。
前々回の到着時を確認したところ、スピナーの言う通り確かに「ハァ…ハァ主よ!」と息切れしてましたね。
いや逆に約80kmも走ってその程度で済んでるのが怖すぎるが…。
もしかしてこれって例のヤオモモ製麻酔の効果なのかな?その可能性はある…というか、そうであってほしい。
「究極の指示待ち人間…」「指示がねぇと本気を出せねぇ!!」とマキアに共感を寄せるスピナーは、「考えるより先に体が動いていた」デクたちとは真逆だよな…。
もし彼が今後ヴィランとして大きく成長するなら、それは死柄木不在でも独りで重大な決断を下す刻になるんだろうか。
「波動」をチャージして死柄木に迫るねじれ先輩____に躊躇なく「蒼炎」を浴びせる荼毘!はあぁぁぁ…!これまたヘイト溜まる所業っすわ。
今この場で肉体・精神共にダメージの少ない彼女が飯田くんと並んで救いだったのに…!思わず叫ぶ轟くんの表情が居た堪れなさすぎるよ…。
ねじれ先輩は初登場時、無邪気に…悪く言えば無神経に轟くんの顔の火傷について尋ねてましたが、まさかその彼女が今回火傷を負う事になるとは…。
自分も同じ立場に立ったことで以前の発言を反省してくれたりするんだろうか。いや別にそこまで先輩を責めたい訳ではないですが。
蒼炎を浴びた箇所も左半身(咄嗟に波動を放って防いだ?)…顔の左側に火傷を負った轟くんと同じに見えるんですよね。
仮にビッグ3とオリジン三銃士を重ねるなら、デク&ミリオはOFA後継候補、爆豪&天喰はその幼馴染、そして新たに轟&ねじれは火傷が共通点になるのかもしれない。
「お前の炎で!!!」は父親に罪を擦りつける言い回しが荼毘らしくて憎たらしい…!と同時に悲痛でもあります。
だって「また焼けちまった!未来ある若者が!!」って多分自分のことだよね…。かつて燈矢という若者の未来を絶ったのはその炎を受け継がせた轟炎司に他ならない…と。
自分の大怪我を「痛いだけ」で済ませられるデクは安定のクレイジー。
前回のアンデラのサブタイが「痛みなんざどうでもいい」でしたが、不死でもないのにアンディ並の精神に片足突っ込んでる…!
ここまでブレがないと彼を心配してる自分が烏滸がましいとすら感じてくるレベル。
一方デクと対照的なのが肉体はほぼノーダメながら、実の兄の暴露で精神的にもう限界を迎えてる轟くん。
そんな彼を「一番辛い轟くんが戦ってる」と原動力にできるのは間違いなくデクのヒーロー性!轟くんと同じく絶望に陥ってた僕の心も救われた…!それでこそ我らが主人公よ!
「ゲホッゴホッ」と咳込むジーニスト…やはり肺の欠損が大きく影響してるっぽいなあ。さっきの「ツー…」はやっぱ血の流れた音か。
それでも「ここでNo.1を完全に敗北させてしまえば…この国は崩壊する!!」と粘れるのはさすがNo.3、そのタフさは神野編から全く変わってない…!
死柄木が意識を取り戻したキッカケは「痒い」____その感覚はストレスの表れであり、彼を否定する志村邸が与えてたもの。
その実家を壊したことで痒みは収まってました。
ならば今回もそれを「なおさなきゃ」という気持ちが原動力と化すのは必然と言える。オリジンにブレがない。
不気味に、愉しげにマキアに命令する死柄木。その目醒めにニヤりと笑うスピナーの厭らしい顔よ…!この相棒…というか悪友?感堪らないですね…!
ヒーロー側にとって危機の到来なのに、不本意ながらスピナー視点で胸踊ってしまう。ヴィランとしての信頼が確かに感じられます。
プロヒーローvsニア・ハイエンド。こちらもまた凄惨な状況…!劣勢なのは薄々予感してましたが、いざ突きつけられるとやはり辛い…!
戦ってるのはほぼモブヒーローながら目を背けたくなります。ネームドであるネイティブやケサギリマンは果たして無事だろうか…不安すぎる。
死柄木サイドに向かった4体の特徴はそれぞれ翼、尻尾、髪、両肩のショルダーと言ったところでしょうか。翼が生えてるのはNo.276にもいたから同じ個体かな。
コイツらは死柄木の声に反応したのか、それとは無関係に加勢にいくべきと判断したのか…思考を獲得し始めてるのが怖い。
自分の髪を捥ぐバーニンさんの姿はNo.276でも描かれてました。となると彼女の"個性"は捥いだ髪を炎として扱う事なのかな。
それハゲちゃわね?と一瞬疑問に感じましたが、多分峰田のもぎもぎと同様捥ぐとすぐ生える仕組みなんでしょう。そろそろこの"個性"も説明が欲しいなあ。
背後からバーニンさんに近づく鰻?蛇?型のニア・ハイエンド(前ページで棘生やした複数の尻尾振り回してるのと同じ個体?)はすげーキモいな!
エロ同人の触手めいた悍ましさ!バーニンさんにヌルと迫ってるのがそこはかとなくえっち…!犯される直前みたいな危機感を煽られるぜ!
荼毘vs焦凍。「泣いて縋ってた」筈の夏兄を危険に晒したんだから当然そこにも憤るよな…親父なら弟を死なせないと信じてた訳ではなかったのか。
ただだからと言って夏兄に恨みを向けてる訳でもなさそう?少なくとも燈矢時代救いとなってくれたことは変わらず感謝してるっぽい。
「そうだよ焦凍 兄ちゃん何も感じなくなっちまったぁ」は悲痛すぎるセリフ…!
イカれて人の心を失った事も、それを自覚してるのも、兄らしく親しげに弟に話しかける口調も…全てがしんどい。
この言葉が辛すぎてどうしても荼毘を憎みきれない…彼もまた不幸な人間なんだなって。
「燈…矢…」と遂に焦凍くんの口から出た兄の名前。それを聴くのがこんな形になってしまうとは…残酷すぎる。
対する荼毘は「ようやくおまえを殺せる」とご満悦。親父を絶望させるまでお預けにしてたんだからそりゃそうか。やっと解放されたような…その表情が清々しくもある。
迫るニア・ハイエンド×4、拮抗するジーニストvsマキア、必死に地を這うデク____そんな切羽詰まった状況の中、そっとねじれ先輩を受け止めてくれた飯田くんが有難い…!
決して派手ではない、けれど着実に仕事を果たす姿に救われる。彼が蚊帳の外に置かれてないのが嬉しいです。
「『浮遊』と『黒鞭』を使えばグチャグチャの手足も関係ない」は一瞬無茶に聴こえるセリフですが、理に敵ってる気もします。
「浮遊」して折れた手足を地面に触れず、「黒鞭」で遠隔攻撃するなら、肉弾戦を行うよりは…って感じ。いやそれでも充分ぶっ飛んだ発想ではあるけどな!
「一人も救えず木偶の坊になるな出久!!!」はかつての「一人を救けて木偶の坊になるだけ」を意識したセリフでしょうか。
片脚は失われたとはいえ、君らの参戦で相澤先生の命が救われたんだから「誰も救えてない!!!」なんてことはないぞ…!こんな状況だけどそれは誇っていい。
当のデク自身が元のネガティブな方の「木偶(デク)」を意識してたのが辛かったですね…。コンプの塊だった無個性時代に戻るのを恐れてるような…そんな焦燥を感じてしまう。
自分を「出久」と本名で呼んでたのも「デク」が彼の中でまだヒーローとして完成されてないのかな…と。
マスキュラー戦でも「緑谷出久」と本名で呼んでたからなあ。
何というかデクにはいつか心の中でも自分を「デク」と呼んでほしい気持ちがある。
無論「木偶」の方ではなく、お茶子に授けられた「『頑張れ!!』って感じのデク」として。それがデク茶推しとしての僕の個人的な願い。
先ほどのOFAの面影の時と同様、地面に伏して動けないデク…その叫びに応えるように____現れたのは!ルミリオオオオオオオオオオオオオオオン!!!!!!!!!!!!
おおおおおお!!?!?イェイイェイルミリオン最高ルミリオン最高!オマエもルミリオン最高と叫びなさい!!
このタイミングでミリオ復活は最高すぎる〜!帰還するのはもっと後、即ち本当の最終決戦になるのかと…!
ジーニストの前振りが露骨すぎて他にも増援がいるって発想が今まで全くなかった。畳み掛けるような二段構えのサプライズでこちらの想像を見事にPlus Ultraしていったよ!
オバホ戦と立場が逆転してるのも熱いです。あのとき"個性"を失ったミリオ先輩の元に駆けつけたデクが、今度はそのミリオ先輩に救けられる。
これ以上ない最高のリフレインじゃないっすか…!復活の瞬間として100点満点の登場。嬉しすぎて思わず本当にちょっと涙腺緩みかけたよ!
ナイトアイは「おまえは…誰より立派なヒーローになってる」と言い遺してたけど、あれは真実だったんだな…!
弟子を励ます為に敢えて嘘を…とかではなく、本当に"個性"を取り戻して活躍する姿を見たんだなと。まあその答えを知るのは彼のみですが、僕はそうだったと信じたい。
今回のサブタイは「一縷の希望たち」。ここで"たち"と複数形なのは希望、即ち復活する者がジーニスト以外にいるからだったんだな…!
伏線の仕込みが完璧すぎる。煽りの「一縷の希望を紡げば太く強く!!」も良い仕事してくれてます、ここ単行本では消えるのが惜しいほど秀逸…!
ジーニストも冒頭の登場で「私たちは紡ぐ!!」「一縷の希望を!!」と複数形で言ってました。このセリフから恐らく彼はミリオ先輩の復活を知ってたと思われます。
それぞれ上空と地上から戦場に向かい、先輩はバーニンさんたちを救けてから駆けつけたと。二人揃って粋なことを…!
ミリオ先輩に"個性"を取り戻させたのはまず間違いなく壊理ちゃんの「巻き戻し」でしょう。No.256で角に再び異変が起こってましたし。
とはいえこんなに早く成功するとは思わなかったけどな…調整可能になるまでもっと時間かかるかと。以降訓練の描写とか全くなかったもんなあ。
唯一あった壊理ちゃんの描写がNo.276でオールマイトと一緒にPCを眺める姿です。
No.256と比較すると明らかに角が縮んでますが、これは"個性"を扱う訓練の結果なのかな。
というかオールマイトはミリオ復活を知ってた?険しい顔してたのは通形少年はまだか…!と焦ってたから?
何にせよ壊理ちゃんがミリオ先輩の力になれてよかった…!以前彼女は先輩の"個性"喪失を自分のせいと責めてたから、これで完全にその罪の意識から解放されたなと。
先輩の"個性"を失わせた「巻き戻し」が今度はその"個性"を復活させた…彼女自身もその事実に救われたでしょう。
相澤先生が躊躇なく片脚切断したのも「巻き戻し」で治せる見込みがあったからなのかな。抹消で"個性"の暴走を抑えられるが故にお世話係だった先生なら、当然訓練の様子も見てたでしょうし。
一読者としても先生に五体満足でいてほしいしなあ…義脚ってのもまあ悪くはないけど。
この場に天喰先輩だけいないのが惜しいな…!
僕はビッグ3とオリジン三銃士をトリオとして同一視してるので、かっちゃんと同じ幼馴染枠の天喰先輩がこの復活を見届けなかったのが悔やまれる。
無論それは僕の勝手な願望と言えますが!でもビッグ3全員揃ってほしかった…!
そもミリオ先輩の"個性"復活は誰にまで把握されてたんだろう。壊理ちゃんと相澤先生は確定として、他にあり得るのはインターン組(デク,切島,お茶子,梅雨,天喰,ねじれ)?
キンクリされた数ヶ月に何があったか不明だから何とも言えない…いつどのタイミングで復活したかも謎だし。
メタ的に見ると「巻き戻し」はとんでもない壊れ性能だから、流石に何らかの制限はある…よね?一回の発動で巻き戻せる時間の長さとか、そもそもの回数制限とか。
じゃないと大袈裟でも何でもなく、全盛期のオールマイトを復活させればええやん!勝ち確!ってなっちゃいますし。
物間くん曰く「巻き戻し」は「溜め込む」系の"個性"らしいので、それが制限になりそうな予感。
例えば巻き戻したい分、その長さに比例して時間の経過を待たなければいけない…とか。つまり連続では発動できない。角の長さは今巻き戻せる最大時間を示してるのかもしれない。