※この記事は「僕のヒーローアカデミア No.280 烈怒頼雄斗」のネタバレを含みます。未読の方はご注意ください。
【Cカラー】
今回は芦戸ちゃん!粘性アーマーを纏わずバックに配置してると召喚士っぽくも見えますね。このクリーチャーに芦戸ちゃんが命令して戦うスタイルかと錯覚する。
雄英のブレザーを着てるのは本編ではヒーローコスと結田付のセーラーが描かれたから…ってことなのかな。
【本編】
柳さんの膝枕とか役得すぎんだろ上鳴くん!まあ前回連合に放電浴びせる一歩手前までいったからこのくらい全然許せるけども!
幽霊コスだからか太ももがヒンヤリして気持ちよさそうなのも至福度高いです。彼女の"個性"は体温の調節とかじゃないけど何となく冷たそうではあるよね。
柳さんって今までクールに見えてたけど印象変わったな〜!「上鳴くん!!ごめんね大丈夫!?じゃないよね!?」って普通に動じて喋るじゃん!
いつもの恨めしげな振舞いはホラー映画の幽霊の演技なんだろうか。おバカな上鳴くんの反応との温度差で笑いました、ここ今回の少ない癒し要素。
麻酔片手に単騎特攻する芦戸ちゃん!的のようにデカデカと設置されたマキアの顔面とそれに迫る彼女、巨人に小さき者が挑むこの構図がたまらないっすね〜!
近づくほど視界を占める標的の割合が増していく臨場感が伝わってくる。緊張しながらも目を逸らさずその成功を祈れるコマだ…!
「行ける人がやらなきゃ!!」は素晴らしいヒーロー精神!"個性"の相性差が激しい本作においては真理だよなあ…炎耐性まで備えてるとかマジ万能。
やっぱり全身を包める防御膜ってのがシンプルに強いですねアシッドマン!と同時に彼女にこの発想を与えた切島くんも株が上がるって寸法よ!
「恐怖で竦む心を」「溶かして行け!!」は酸で溶かす自身の"個性"にかかった鼓舞なのが熱いですね!そのままキャッチコピーにできそう!
前回峰田を励ましてたけど芦戸ちゃんも同じく不安だったんだなって…。これでますますミッドナイトには生きてて貰わなきゃならなくなったな…!
アシッドマンを解除して麻酔を振りかぶる芦戸ちゃん。なるほど、そのままだと粘性アーマーが邪魔で投げられないから一旦身から離す必要があるのね。
ここは明確にデメリットと言える部分。いや飛び道具を使わず、自分の"個性"のみで戦う場合はさほど大きな枷にはならなそうだけど。
集る蝿=ヒーローたちを払ってから進むのが「最短」だと気づいたマキア。ただの脳筋かと思いきやコイツ、学習能力までありやがる…!
こういうところが「俺はもうヒーローを侮らない」なんだよな…憎らしいことに主である死柄木とシンクロしてる。
成長する悪役たちの恐ろしさよ…。
その声で芦戸ちゃんはマキアが中学時代に遭遇したヴィランと気づいた模様。
すでに気づいてる可能性も意識してたんですが、作中で1年以上も前の出来事なら今ここで初めて気づいても別に不自然ではないです。
当時は布を被ってて姿がよく見えなかった上に体も今より小さかったし。
その後セーラー服を着た芦戸ちゃんの姿が映る演出はめっちゃ秀逸でしたね…。華やかなコスに身を包んだピンキーから一転、ただの中学生の芦戸三奈に精神が戻ってしまったんだなと。
そんな一瞬の変化がこのコマに象徴されてました。恐怖を思い出す描写として丁寧すぎて怖かった…。
起き上がるマキア、払い除けられるMt.レディ、手元から離れる麻酔、芦戸ちゃんに迫る巨大な掌…。この一連のコマの淡々とした絶望感凄まじいっすね…。
アニメなら直前でBGMが止まってこの光景だけが無音で映されそう。無情にも芦戸ちゃんが押し潰されるかと思った、その刻____…
それだよ切島─────!!カッケ────!!いやここは敬意を表して烈怒頼雄斗と呼ぶべきだろうか、ともかく身を呈して芦戸ちゃんを守った姿がクッソ漢らしかったです!
ページを開いた瞬間、彼の覚悟の決まった表情が目に入って心から安心できた…!画としての力強さが半端じゃないよ!
切島くんの髪が芦戸ちゃんを救ける次のコマまで突き抜けてるのが演出としてすげえ秀逸なんですよね…。まるで実際に彼がコマとコマの間を飛び越して右から左へと移ったような構図。
その勢いが荼毘の炎を突破してきた切島くんの躍動感と一致してるんです、まさに漫画ならではの表現。
中学時代は竦んで動けなかった切島くんが迷わず動き、瞬時に動いて友達を救けた芦戸ちゃんが今度は救けられた。
この立場の逆転も熱いです、お互いに救け合って漸く対等な関係になれたなと。この雄姿は芦戸ちゃんの目にも確かに過去の自分と決別できたように映ったんじゃないかな…!
まあサブタイがNo.144〜145と同じ「烈怒頼雄斗」だった時点で切島くんが何かやってくれるのは察せてたけどな!
Cカラーが芦戸ちゃんでサブタイがこれなら今回は確実に結田付回だろうと。でもまさかここまで濃厚な切芦を拝めるとは思ってなかったぜ!想像をPlus Ultraしていった…!
鉄哲によると「マッドマンが沈めて消火する」とのこと。そ、そんな事できるの!?この規模の炎を全部沈められるとしたら便利すぎる…!
もしかしてこれって轟くんの炎熱対策で開発した技なんですかね?AB対抗戦における骨抜くんの対戦相手は轟チームでその後再戦を誓ってましたし。
切島くんは硬度、鉄哲は熱や冷たさへの耐性が強みなのはAB対抗戦の後に本人たちが語ってました。
つまり荼毘の炎への耐性も鉄哲の方が当然上。
なのに切島くんの方が早かった…ってのは確かに鉄哲としては悔しいな!まあここは鉄哲を責めるよりも切島くんを讃えるべきでしょう。
連合を掌に乗せて悠々と背中に運ぶマキア。途中で落とされたモブのヒーローめっちゃ可哀想だな…まさに小蝿を払うかのような呆気なさ。
地面に落ちていく様子が淡々と描写されてるのが無情さを物語ってます。どうか他のヒーローがキャッチしてくれて負傷は避けてると信じたい…!
ページを開けばそこには再び切島くんの姿が!これはテンションぶち上がる見開き!目にした瞬間またもブワァーッと胸が熱くなりました!
芦戸ちゃんを救けた時点で充分良い仕事したのに今回マジで奮闘しすぎてる…!マキアの掌を喰らって尚ここまで動けるってことは相当な防御力だな…!
ただ地道に腕をよじ登るって近づき方が良いですね…!他の派手な"個性"のように一気に飛んだり跳躍するのではなく、ボロボロでありながらも少しずつ進むって愚直な方法がもの凄く切島くんらしい。
尖らせた指を刺すとは思いもしませんでした。地味だけどこれも立派にヒーローの姿だよ!
「俺の後ろに!!」「血はァ流れねえ!!!」はNo.241のメディア演習回で口にしてたフレーズです。
その言葉通り乱波戦でファット、ライジングで轟くん、そして今回芦戸ちゃんと今まで何人も盾として後ろの仲間たちを守ってきたからな…!もうこのセリフを口にする資格は充分ある。
あの距離から麻酔にナイフ当てられるヒミコちゃんの腕前恐ろしすぎるな…!さすがここまで逃れてきた殺人鬼JKなだけある。
ここもまた投げたナイフが右下のコマに到達してますね…。インパクトあって視覚的に何が起こったかすぐ理解できる。今回堀越先生こういう視線誘導が巧みだな!
続いて懐から取り出したのは芦戸ちゃんが落としかけた麻酔!あそこで彼女の特攻を無駄にしなかった切島くんマジ漢前すぎる…!
直接言葉にせずともその勇気を讃えてるのが伝わるヒーロームーヴです。芦戸ちゃんが意図してなかったとしてもこれは2人で成し遂げた立派な連携プレー…!
そして見事マキアの口にスローイン!女子の芦戸ちゃんに「漢気」ってワードはどうなんだ…っていうのは野暮ですね!
切島くんが憧れてる紅頼雄斗も「漢とは書くが性差じゃねェ!」と述べてますし、素直に彼なりの称賛の言葉と受け取れる。
2人ともちゃんと「後悔のねェ生き方」してたよ!
すかさず切島くんをキャッチして落下を防いだ取蔭ちゃんGJ!こういう時に浮ける彼女の"個性"は便利だな…バラバラの実の強みを活かしてる。
下方は八百万製の大砲を峰田のもぎもぎで固定、庄田・砂藤・拳藤が砲弾を発射、障子が複製腕で索敵、宍田が倒れた木の除去…って感じか。
ヤオモモが着てるのは防熱用の服でしょう。上鳴くんと葉隠ちゃんに被せてあげてるシートも多分同じ効果のあるもの。
彼女によると麻酔は「暴れる程回りが早まるはず」とのこと。体がデカい分、全身に回るのも時間がかかるのか…デバフ効果まで遅めるとは巨体がシンプルに厄介すぎる。
ヤオモモと話してた「マジェスティック」は彼女(と取蔭ちゃん)のインターン先のヒーロー。
No.263の見開きにいた時点で彼が「マジェスティック」ではないかと囁かれてましたが、今回でよ〜やく確定したか…!
情報がある度に感想に書いてたからもうその必要がなくなったのは有難い…!
しっかし「俺の見込んだ女」って想像以上に軟派な奴だな!声の候補を挙げるなら大塚芳忠さんでしょうか、そのくらい軽そうなイメージ。
堅物のヤオモモとはまさに異文化交流って感じだけど普段どんな会話してるんだろうか…。まあCP要素として見るのは…正直やぶさかではないですが!
彼らが乗ってる謎の輪っかは何だこれ…全然解らん。これがマジェスティックの"個性"なんですかね?魔法ヒーローだから例の如く魔法っぽいことは大体できる!
としたら、この輪っかは彼の"個性"の一部に過ぎない可能性もある。一つの"個性"で全く系統が違うことを行えるパターン。
彼以外に乗ってきてるのはファットガム、サンイーター、ギャングオルカ、ヨロイムシャ、拳藤・柳のインターン先のヒーロー。
なかなか心強いメンバーが揃ってるな…!マジェスティックの言葉通り次回はさすがに彼らにバトンタッチですかね、インターン生を働かせすぎても問題だし。
顎に着けてた器具を割って取り外すマキア。もう麻酔を入れられて口を防ぐ必要がなくなったから…ってことなんだろうか。いやそこまで考えてない?
というか何を口に入れられたかすら見当ついてない可能性もあるな…。具体的にどの程度の時間で麻酔が回るのかも気になるところ。
場面移って蛇腔サイド。うおおお…!思ったより死柄木を追い詰めてる…!定着率75%+"個性"使用不可の状態とはいえこれは評価上がる展開です。
あの怪力だけでエンデヴァーたちと渡り合えると思ってたからなあ…やっぱりインターンで鍛えられた幼馴染の貢献が大きかったんだろうか。
「…おまえら…ヒーローは」「他人をたすける為に家族を傷つける…!」はエンデヴァーにも刺さる言葉。
No.1ヒーローに固執して家族を蔑ろにしたのは紛れもない事実だからね…核心を突いたセリフと言える。そんな彼がその被害者側である死柄木と今対峙してるのがまた皮肉というか…。
死柄木の言う「信念」。それはやはりNo.69で言ってた「オールマイトのいない世界を創り正義とやらがどれだけ脆弱かを暴いてやろう」でしょうか。
そう考えると彼もまたオールマイトに固執してる一人なんだよな…。エンデヴァーといい、皆様々な形でオールマイトに人生を狂わされてる。
ただ引っかかるのはオールマイトが引退し、彼がいなくても正義は脆弱ではないと既に証明されてることですね。
だから「信念なら──…」「ある…!あったんだ…!」と途中で過去形に変わってるんだろうか。今は正義に対する認識を改め、その上でまたヒーローを壊そうとしている…と。
No.277でAFOの声が聞こえた際にも顔の右側にヒビが走ってましたが、今回はそれが遂に全身に。
もしこの後変貌を遂げるとしたら…やはりNo.246で強化実験を受ける前に示された蛾のような姿でしょうか。
死柄木と同じ実験を受けたと思われるナインも覚醒時に似た形の羽が生えてましたし。
【夏の特別番外編】
「本当だ!ギャングオルカァああ」「ぁあああアア!!!?」の疾走感すげえ!ネタ自体は至極シンプルなのに勢いで笑っちまったよ!
野生の鯱がこんな浅瀬にいる時点でもう胡乱だし、無駄に深刻な顔してるデクにもジワジワくる…w たった3コマなのに狂気が濃すぎる…!
ところで知り合いだと思いきや野生の魚で危機一髪…って今後灼ニラでもやりそうなネタだけど大丈夫なんでしょうか!
いやだってあちらで同じネタをお出しされても正直今回ほど笑える気がしないからな…推し作品贔屓を抜きにしても。
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