僕のコミックアカデミア

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僕のヒーローアカデミア No.290 『ダビダンス』感想

※この記事は「僕のヒーローアカデミア No.290 ダビダンス」のネタバレを含みます。未読の方はご注意ください。

 

 冷さんの入院してる病院の名前が「藤谷」病院と判明。

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 これは恐らくVol.1〜19のアシスタント紹介ページに名前のあった藤谷寛之先生が由来でしょう。

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 今はもうアシスタントはやめてた筈ですが、それでも名前を作中で使うとか堀越先生、情が深い…。ささやかなサプライズだ。

 

 「退院に向けて訓練してたのに…!!」その言葉から察するに、もう少しで彼女には新居で息子や娘と送る新しい生活が待ってたのでしょう、今回の出来事さえなければ…。

 ああもうほんっと胃が痛い!漸く一歩踏み出した冷さんにこの仕打ちとかやめてくれよ…!悪い夢と言ってくれ。

 

 フード戦(11月下旬)の時と同様、病室にはリンドウが。

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 あれから4ヶ月も同じ花を生けてたとは思えないので、恐らくエンデヴァーがまた新しい花を持って来てたのでしょう。

 その花言葉は「悲しんでるあなたを愛する」「正義」。

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 もう今ではその意味が皮肉にしか聴こえない事態に…!

 

 突然病室のTVに映り込む荼毘。その場所は群訝山荘の一室でしょうか、こんなのがいきなり目に入ったらトラウマになるわ…!

 前回トガ戦でお茶子が倒したTVにノイズが走ってたのはこのせいだったのね…。

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 さすが天下のFGIと評するべきか、荼毘にとっては本当解放軍様様だな…。

 

 ここで注目したいのは椅子に座る荼毘のポーズ。

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 これが何かと言うと、両手の指先を合わせ方がフード戦決着後の焦凍くんと同じなんですよ…!

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 この時点であっ…って察しちゃったよ!精神を落ち着かせるための行為なんでしょうか、こんな部分すら一致してるとか皮肉でしかない…!

 

 冬美さんや夏兄も今この映像を観てるんだろうか。No.276では冬美さんは小学校の廊下にいて、夏兄は大学で講義を受けてたから観てなさそうだけど…。

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 それはそれでいつも通りに過ごし、後から兄の所業を知った時のショックを想像すると胸が痛い。本当なんで彼らがこんな目に…!

 

 戦場に接近するマキアと死柄木____の中でその姿を捉えたAFO。前回死柄木が抵抗の意志を見せた時は高く評価したんですが、結局また体の主導権を奪われちゃったのか…やや残念。

 まあ今はまだ決着つかないだろうし、本当の最終決戦では強く自我を保ってくれる事に期待しよう。

 

 しっかしこうして弟子の中で部下の到着に安心して撤退を目論んでると正直こ、小物臭ェ〜!例えそれが合理的な判断であったとしても、です。

 まあすでに戦場から身を引いた立場だからこういう小物ムーヴも描けるんでしょう、先代として新たな魔王をサポートするのは当然ですし。

 

 「"鋲突"を脊髄から発動したのも〜」びょ、鋲突!?「個性強制発動」じゃなくて!?と思って神野編を読み返したらAFOが使用してたものの中に「」なる"個性"を発見。

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 これは単なる表記揺れで「鋲突」と同じ"個性"なのか、それとも別の"個性"なのか…ちょっと判断に迷うなあ。

 

 今脊髄から生えてるのが「鋲突」なら、神野で使用してた「個性強制発動」は何だったんでしょうね?

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 考えられるとすればあの物質自体は今と同じ「()」で、そこに効果として「個性強制発動」を付与した…ってパターン?そういうコンボだったのなら個人的にはかなり納得いく。

 

 左足から炎を噴射して死柄木に接近する轟くん…その姿は父親であるエンデヴァーを彷彿とさせるもの。やはりこの炎の使い方によって飛行を可能にしてるっぽいなあ。

 正直片足からのみの噴射だとバランスを取りづらそうなイメージあったんですが、思ったより上手く浮上してる…!

 

 「しかし強い…『波動』『半冷半燃』」こうして名前を出して警戒してると奪う対象としてマークしてるようでゾッとするな…。

 いや今そんな奪う余裕ない筈だし狙うとしてもOFAが最優先だとは思いますけど。でもこうしてAFOにその"個性"を捕捉された事自体がもう悍ましすぎる…。

 

 轟くんと挟み撃ちにする形で____出力100%!「ねじれる洪水(グリングフロッド)」!インターン編で巨大敵に放った「ねじれる波動」は出力30%でした。

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 しかし今回は再生可能な死柄木、その速度は衰えてるとはいえ力を抑える理由はなし。ゆえの全力…それほど過酷な戦いということ。

 

 一方の轟くんは「噴流熾炎」!今までの彼の技名と同様に漢字四文字、そしてその分類は親父と同じ赫灼熱拳…!

 B組との対戦中、鉄哲に放とうとしたのはこの技かな?

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 視覚的には「ジェットバーン」と差異はなさそうだけど、このオリジナルの技名は彼なりの自立心の表明だろうか。

 

 例の土竜のような爪で全てを薙ぎ払うマキア____それはまるでチェックメイトを決めたチェス盤をひっくり返して台無しにするかの如き所業。

 巨体であることの強さをシンプルに思い知らされます。こんなバカデカいのが約80kmの距離をずっと邁進してたとか、改めて悪夢すぎる…。

 

 「ネジレちゃん先輩ショート君ん!!!」何その呼び方!?ここ今回数少ない癒し要素!ったく飯田くんはこんな時でもほっこりさせてくれるぜ…!

 まあ梅雨ちゃんのことも前に「梅雨ちゃん君!」って呼んでたしな!

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 ねじれ先輩のヒーロー名が「ネジレちゃん」だからこう呼ぶのは必然。

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 一方のかっちゃんの「メガネアーマー」はふ、フツー…!いや安直なネーミングではありますけど、彼のあだ名にしては大分まともな方じゃない?

 蔑称めいてないだけマシとか思っちゃうぜ、だって前は「クソメガネ」とか呼んでたからな!

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 かっちゃんのこのセンス、尊んでいきたい。

 

 「完全…勝利…しなきゃ…」はB組との対戦中にも口にしてたワードです。

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 「4-0無傷!これが」「本当に強ぇ奴の"勝利"だろ!」…デクを救けた行動の後だとさらに重く聴こえるな…。

 傷を負い、まだ勝ってすらいない今の自分は強ぇ奴ではないと。だから動かなきゃいけない、と…。

 

 体をやや小さくし、目元の器具を再び口元に戻すマキア。ここの巨大な掌の上に乗ってるボロボロの死柄木、何か若干シュールですね!

 スピナーの「死柄木!!なんて姿に…!」も相まってフィギュアが壊れちゃったみたいなノリ。商品化されたら自分の手に乗っけて遊ぶファンいそう。

 

 自分も満身創痍なのに動けないデクを運んでくれたエンデヴァー、有難すぎる…!そして息子の無事の確認も怠らない、今できる最善の行動を取ってくれてます。

 マキアを眺めて一瞬逡巡するも、即No.1としての矜持を取り戻したのもヒーローの鑑。それでこそ我らがエンデヴァー…!

 

 マキアを呼んだ死柄木を捕らえ損なったのはエンデヴァーたちだから「こいつが動いたのは…俺の責任」は間違ってはない。

 とはいえ彼一人の責任とも思いませんが…その失敗を背負う覚悟とホークスに詫びた気持ちを尊重してあげたいので、わざわざ否定する気にもなれないかなあ。

 

 そんなエンデヴァーの前に姿を現したのは…案の定荼毘。前々回といいなんでそんなフランクな接し方なんだよお前はもおおおおお!!!!

 「わあ」って今エゲツない事実を世間に暴露してる奴から出る擬音じゃねえよそれ!完全にノリが久々に実家に帰省したお兄ちゃんじゃねーか!

 

 液体をかけ、黒く染まった髪を洗い流す荼毘…その変わり様は一夜にして髪が白くなった転弧のよう…。

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 あるいは幼少期は白髪で、今まで黒く染めてたなら黒→白の転弧とは真逆とも言えるか。ここもまたヴィランとしての対比に見えるな…父親から虐待を受けてたのも一致してるし。

 

 死柄木との初対面時に口にしてた「出すべき時」。

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 今がその時だと主張するように告げられた「燈矢」の名…!

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 合宿編で轟くんに接触して以降、その名前や"個性"から、リアルタイムで4年以上囁かれてた荼毘=燈矢説が今ここで確定…!…尤も荼毘の言葉を信じるなら、の話ですが。

 

 ホークスに告げた名前も「轟燈矢」だったのかなあ。

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 どうせ親父にも明かすつもりだから他人に教えても問題ない…と荼毘が考えたのであれば、素直に同じ名前だったと見るのが自然ですが…。

 あえて実は違う名前だったって見方もできなくはない。まあここはホークスの証言待ちか。

 

 「身内なら気付いてくれると思った」…つまり目の前の人物は確かに轟燈矢本人ってことですよね、少なくともその肉体は。

 まあ遺影を見るに、亡くなった時の燈矢は荼毘とはだいぶ姿が違ったみたいだから、エンデヴァーが気づけなくても無理はない。

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 幼かった焦凍くんなら尚更だ。

 

 身の上を語り始めるTVの中の荼毘。一人称が「」で敬語で話してるとまるで別人のよう…いや、一人称に関しては幼少期は「」だったから…とも考えられるな。

 焦凍くんも回想では「」だったし不自然ではない。

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 荼毘ではなく轟燈矢として話してるから「」を使ってるのか…?

 

 衣服を脱いで露わになった荼毘の上半身はあまりに痛々しく__…!この爛れた肌の原因がエンデヴァーなのかは不明ですが、どちらにしろ冷さんには見せられないっすよこんな姿…。

 もうTV消して!看護師さんたちはよ来て!って全力で叫びたい。見てるこっちの心が耐えられねえ…!

 

 荼毘の肌については外典に「己の炎に身を焼かれる」と指摘されてました。

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 燈矢もエンデヴァー曰く「俺以上の火力を備えているのに」「冷の体質を持ってしまって…」らしいので条件的には一致する。

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 この時点でだいぶ疑わしかったけど案の定だったか…嫌な予感が的中しちまった。

 

 話を続ける荼毘…その内容自体は読者にとって既知のものですが、マキアがもたらしたこの惨状をバックに語られると想像以上に心抉られますね…。

 最悪に最悪を重ねるスタイル。直接的には描かれてないとはいえ、瓦礫の下に埋もれたモブの腕とかもう…目を背けずにはいられない。

 

見ろやくんがこの映像観てるのもホント無理しんどい耐えられない…辛すぎる。

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このせいで彼がエンデヴァーファンをやめたらショックすぎますけど、やめないでくれとも言えないですよ…こんなの見せられたら。

 凡ゆる人間からの信頼を一瞬でぶち壊す所業じゃねえかチクショウ…。

 

 気になるのは「程なくして見限られ」た時期。燈矢が死んだのは冷さんの入院後まもなくで、焦凍が火傷を負うまでは生きてたんですよね。

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 その時点でエンデヴァーは焦凍一筋だった。つまり見限られた時期≠死んだ時期であり、親父による酷な鍛錬は死因ではなかったと考えられる。

 

 ただ一方で夏兄は親父が燈矢を殺したと認識してるんですよね。

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 だけど焦凍の育成を始めたエンデヴァーが今更燈矢に鍛錬させるのもおかしい。

 となると、鍛錬以外でエンデヴァーに責任が行くような原因で死んだと推測される。一体何をやらかしたのか…知りたくなさすぎる…!

 

 逆に鍛錬で死んだ前提で考えるなら…焦凍が火傷を負って暫く"個性"を使うのを控えてた間、代替品としてまた鍛錬させた…とか?

 こっちは若干苦しくはあるけど…あの頃のエンデヴァーのクソさならあり得なくはない。だとすれば冷さんの入院後まもなくって時期にも一致しますし。

 

 「言われなくてもずうっとおまえを見ていた」は「俺を見ていてくれ」に対するアンサーであり、ホークスとほぼ同じ回答…。

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 しかし憧れの相手と憎い相手という意味ではその理由は正反対。エンデヴァーにヒーローとして憧れたホークスと父親として憎んだ荼毘…その差が表れてる。

 

 「人を焼いた僕の炎はエンデヴァーの炎で─────────」自分が人の道を逸れたのは父親のせいと主張していくスタイル。その為の言い回しがまた厭らしい…!

 他人と同じ"個性"を使った殺人…前回「無重力」で転落死させたと語ったヒミコちゃんと若干重なる部分がある。

 

 「どうしたらおまえが苦しむか人生を踏み躙れるか」「あの日以来ずうううううううっと考えた!」は「君が嫌がることをずぅっと考えてた」でお馴染み、AFO先生と同じ思考回路…!

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 ここまでその哲学が一致してるといっそ清々しいぜ…!まさにNo.1を失墜させるヴィランに相応しい。

 

 フード戦後にスナッチさんの「遺族の気持ちを考えた事はないのか!!」に「考え過ぎてイカレたよ」と答えてたけど、あれはどうすれば的確に嫌がらせできるかって意味だったのね…。

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 嫌がらせした時の遺族(=轟炎司)の気持ちを考え過ぎてイカれた…回答としてきちんと成立してる。

 

 以前オールマイトは死柄木を「敵として見れてない」とグラントリノに指摘されてましたが、今度は轟父子が荼毘を敵として見れなくなっちゃうんじゃない…?

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 息子や兄としての燈矢としか見れないでしょもう…。彼らに家族を倒す対象と見做させるなんて、あまりにも…残酷すぎる。

 

 荼毘の言う「あの日」とは一体いつなのか…やはりエンデヴァーが原因で死んだ____そういうことにされた日なのかな。

 見限られてから死ぬまでの間は夏兄や冬美さんと健全そうに遊んでたから、少なくともその期間は嫌がらせしようとは考えてなかったと思うけど…断言はできない。

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 夏兄が燈矢と仲が良かったのは既知の情報です。

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 その兄が毎日自分に「泣いて縋ってた」…これはキツすぎる現実。

 そんな姿を見せられたらそりゃ親父のこと嫌いになりますわ。さらに死んだと知れば直接的な原因でなくとも親父に憎悪が向いても仕方ない…少なくとも彼の立場では。

 

 「最初はおまえの人形の焦凍が大成した頃に」「焦凍を殺そうと思ってた!」ってことは合宿襲撃で対面した時はまだ標的は彼だったのか。

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 轟くんからしたらいい迷惑すぎるぜ…彼も親父の被害者なのにな。そういう発想になるってことは焦凍くんとは生前そこまで交流なかったのね。

 

 荼毘が「死んじまわねえか肝を冷やした」フード戦。去り際に「精々頑張れ死ぬんじゃねえぞ」と言ってましたが、あれは皮肉でも何でもなく本当に生存を祈ってたのね。

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 荼毘なりに切実な父親へのエールだったと。ホークスが彼を連れて来たのはそういう意味でも都合悪かった訳か。

 

 最初に姿を現した時は「初めましてかな?エンデヴァー」と挨拶してましたが、あれは結局荼毘としては…って意味だったんでしょうか。

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 燈矢としての挨拶なら明確に矛盾しますし。あえて荼毘≠燈矢説の根拠と見る事もできなくはなさそうだけど…今はさすがに憶測の域を出ないか。

 

 荼毘に当てがわれた敵その1「星のしもべ」。

 彼は連行される際も「奴の放つ光が!!闇を!!終焉を招くのじゃ〜〜〜!!」とエンデヴァーの未来を暗示する予言を口にしてましたが、あれは荼毘に唆されたからだったのね…。

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 皮肉にも今のヒーロー生命が終わりそうな状況と一致してる。

 

 荼毘に当てがわれた敵その2「エンディング」。

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 こちらはどうやって接触したのか…エンデヴァーに捕まったヴィランの中から未だに執着してそうな彼をチョイスしたのかな。

 親父を踏み躙る方法をずっと考えてた荼毘なら、親父の関わった事件を把握しててもおかしくないですし。

 

 今回のサブタイは「ダビダンス」。その題名通り、優雅に、愉快に、そして厭らしく荼毘は舞い____…。暗く重苦しいクラシックがBGMにピッタリのダンスです。

 絶望的なのにどこか芸術性すら感じさせる。人間は悪意一つでここまでやれるのか…ある意味感心させられると言いますか。

 

 全て俺の掌の上だったと嘲笑うように今までの父親の軌跡を語り____そして突きつけられた「過去は消えない」。

 それは恐らくエンデヴァーも重々承知だったでしょう、しかし実の息子に直に告げられるとあまりにも重い…!消せない過去から生じた現在…それが今目の前で息してる。

 

 「変えられない過去に色を塗っていく」はアニメ4期後期ED『スターマーカー』の歌詞ですが、今回はそれとは逆に色を落として過去を露出させるかの如き所業。

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 塗料を落として白髪を露わにしたのもそれを象徴してる気がします。あの前向きな歌詞すら今は皮肉に聴こえてしまう…。

 

 そして直接的ではないにせよ、エンデヴァーと似てると評されたかっちゃんにも刺さる言葉だよなあ…これ。

 エンデヴァーほど重くはなくともノート爆破に自殺教唆…これらの所業を行なった事実は消せない。このセリフの直前に意識を取り戻したのはタイミングがいいのか悪いのか。

 

 両手で自分を示して存在を主張する行為…それは奇しくもエンディングが取ってたポーズと同じもの。

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 動機は違えどエンデヴァーに自分を見せつけたい…その共通点からくる一致でしょうか。彼を刺客に選んだのもエンデヴァーに対する態度にシンパシーを感じたから…かもしれない。

 

 「地獄で息子(おれ)と踊ろうぜ!!!」はすでに堕ち切った者からの誘い…ヒーローとヴィランの境界をぶっ壊すもの。それほど重く、No.1としての地位を粉々にする所業。

 今後エンデヴァーが人々からヘイトを向けられると思うと辛すぎる…果たして彼はヒーローとして復帰できるのか。

 

 ここまで話を見届けた上でなお!あえて!荼毘≠燈矢を主張するなら…荼毘は燈矢の遺体に与えられた"個性"因子に宿った意識説を推したいです。

 AFOが面影で語ってた「転移」の話を踏まえればあり得なくはない。

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 …とはいえ、現時点でそれを決定付ける根拠は何もありませんが。

 

 最後のコマ、上空から近づいてるのはジーニストを乗せた飛行機でしょうか。

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 前々回その内部に「橋梁用炭素繊維ケーブル」があったので、それでマキアを喰い止めてくれるのか…?

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 もういっそのことその"個性"で荼毘を真っ裸に剥いて、強制的にギャグ時空突入してほしい気分だぜ!

 

 

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