僕のコミックアカデミア

イェイ イェイ ヒロアカ最高 ヒロアカ最高 オマエもヒロアカ最高と叫びなさい!!

僕のヒーローアカデミア THE MOVIE 『ワールド ヒーローズ ミッション』感想

※この記事は「僕のヒーローアカデミア THE MOVIE ワールド ヒーローズ ミッション」のネタバレを含みます。未視聴の方はご注意ください。

 

まさかヒロアカでデクさんによるげんころが拝めるとは…。

f:id:s_g_hrak:20210804021052j:plain

 

【CONTENTS】

 

Part1.オセオン

●デク

今作におけるデカい見どころの一つは時系列の進行によって解禁された「黒鞭」ですね!スパイダーマンの如くオセオンの街や崖を立体的に駆け巡るカメラワークが超気持ちいい。アニメじゃまだここまでダイナミックに動いてないから超スリリングな体験だった…!まるで自分がロディになってグワングワン運ばれてるような立体感ですよ!ここ4DXで観てさらにその感覚に近づくのが楽しみ。

今の時点でこんな迫力なら他の歴代の"個性"が解禁されたらどんなアクションシーンになるのか…今からワクワクさんだなあ。ていうかベロスの初撃を避けるところでやけに勘いいなと思ったんですけどまだ「危機感知」発現してない筈だよね?まあ銃弾に比べたら矢はまだ遅いから自力で気付ける方か…と思うあたり感覚マヒしてきとる。

ロディが舞い落とした洗濯物を「黒鞭」でキャッチしたり、逃避行中でも乗車賃を密かに払ったりとその生真面目さはもはや清涼剤。てかエアフォースで硬貨を投入口にピンポイントで入れられるのすごくね!?超人的なバトルじゃなくて日常の中で見せた超技術だからこそその凄さが身近に感じるといいますか。

フレクト戦では持ち前の諦めない精神で「リフレクト」を突破。言ってしまえばただの力押しですが、USJ編の「ショック吸収」持ちの脳無の攻略法もその限界を超える…つまり力のゴリ押しだったからなあ。師弟揃ってOFA継承者らしいシンプルな撃破の仕方と言える。今作のテーマである"限界を超える"をそのまま体現する形にもなるしな。

ヴィランにもある程度同情や理解を示し得るデクですが、今作ではお前は諦めたんだとキッパリ言うなどいつも以上に辛辣でしたね。いややらかした所業が所業なので当然ではあるんですけど。ただ今の意識的にヴィランにも手を差し伸べようとしてる原作の彼ならフレクトに対しても少しは対話を試みたのかなと思ったり。フレクト視点でデクの姿が煙で見えなかった時に瞳だけ黄色く光ってたのは今の黒デクの片鱗?

デクの主張は概ね正しいんですが<<個性終末論>>に関しては…安易に全否定はできないよなあ。メタ的な視点だと敵側のネームドである殻木が唱えた説であり、それをラスボスのAFOが支持してるって事実が説得力を生んでいる。無論だからと言ってフレクトの所業が赦される訳ではありませんが、もし本当にこの説が正しいのなら今後原作でデクたちが向き合わなきゃいけない真実なのかなと。冒頭の暴走した"個性"が人という器を失いただの現象と化していく光景は本当に悍ましかったからね…あれがいずれ「トリガー」を使わずとも人類が至る結末なら目は逸らせない。

最後は勝利確定BGMのYou Say Runとともに最早お馴染みのフルカウル100%に覚醒!ライジングでもそうだったけどもう壊理ちゃんの「巻き戻し」みたいな補助がなくとも普通に許容上限超えて100%に至ってるんだけどそれはいいのかwここ劇場版だからまあ…と流せなくはないんですが、やっぱり大きな矛盾ではあるので原作で説明される可能性を想定して一応頭の片隅に入れておくべきか。

ジョジョみたいな拳ラッシュと謎の分身には正直笑っちゃったんですけど、これ未だに詳細不明の2ndの"個性"だったりしないよね!?単なるアニメ特有の演出だよね!!?拳ラッシュの方はアニメのオバホ戦でもあったし。一定の動作を繰り返した後に一気に衝撃が押し寄せるって点ではどっちかっていうと「発頸」に近いような…。もし2ndの"個性"が無意識に発動してたなら拳ラッシュ直前にフレクトについてた切り傷の方がそれっぽかった気もします。だとしたら2ndの"個性"は斬撃系か。

トドメの「ユナイテッド・ステイツ・オブ・ワールドスマッシュ」は言うまでもなく神野でAFOを下した「ユナイテッド・ステイツ・オブ・スマッシュ」のオマージュ!オールマイトへのリスペクトを全開にしつつ自分なりのアレンジを加えていくのがまさしくナードらしいPlus Ultraですよ!まさに世界を舞台にしたこの戦いを終わらせる技に相応しい名前。こういうクソデカ規模の技名を聴くとああ今僕らは劇場版限定のスペシャルな技を見てるんだ…!って実感を得られるのよね。ヒロアカらしい豪快な一撃だった。

あと忘れちゃいけないのが"個性"も無個性も病気じゃないと主張する場面でメリッサのことも思い出してたこと。以前の自分と同じ無個性だけど健全な人物として記憶に刻まれてるんだなあ…と嬉しくなれました。いつかメリッサ・島乃姉弟・ロディでデク談義してほしい。

 

●ロディ

ピノの存在が謎すぎる上にCV.林原めぐみなのでロディの"個性"説は公開前からありましたが、そうきたか~!そう活かしてきたかあ~!いやこれはデクが彼から得た信頼があったからこそできた連携プレーだよな…!デクが"個性"を尊重する姿勢を見せてたからこそロディはピノの正体を教える気になった訳で、それがなかったらあの土壇場でフレクトを騙す策は実行できなかった。

ピノ=ロディの"個性"と意識してみるとまた見方が変わります。ロゴンにケースを渡そうとした時にピノが大慌てでデクを起こしてたのは彼自身の本当はデクを裏切りたくないって気持ちの表れだったんだな…。ロディが本当に他人を売ることに心を痛めない人間ならピノは何も行動を起こさず彼はあのままロゴンに殺されてた。つまりロディがあそこでデクに救けられたのは必然だった訳だ。

他にもスタンリークにギャラを交渉できる立場かと言われてキレたり、解除キーを作ったのが自分の親父だと知って涙を流したり…とにかくピノの反応を通してロディというキャラの人間味がグッと深まってくるんですよね。ロディ自身の飄々とした振舞いとのギャップもあって情緒滅茶苦茶になりますよこんなん。デクの前ではもう絶対嘘つけないって関係性が好きすぎる。

パイロットになる夢を叶えようと再起するENDになったのもよかったです。小説版によるとヒューマライズの本部に向かう時に飛行機を操縦できたのは幼い頃父親に買ってもらった本を暗記するほど読み込んでたかららしく、ここはデクと重なる部分だよな…。デクもヒーローになる夢を心の奥底で諦めつつも分析ノートを書いてたからこそその経験が雄英入学後も役立ってる訳で、憧れたものは違うけどかつての積み重ねが巡り巡って自分の糧になってるのは同じと言える。

それと増強系の"個性"じゃないのにあの身体能力はやっぱヤバいですねw地の利があるとはいえOFA+「黒鞭」を有するデク相手にあそこまで逃げ回れるのは凄すぎる。ステインとか相澤先生とかいるから今さらですがやっぱヒロアカ世界は"個性"関係なしにフィジカルおかしい奴らがゴロゴロいるなあ。

 

●爆豪

今作では轟くんといる場面が多かったからか、事あるごとに「命令すんじゃねえ!!」と言ってた印象。記録更新でも狙ってんのかってくらい繰り返してましたね…wそれだけ轟くんにとってナチュラルに役目を託せる存在ってことなんだろうけど。

で、ビビったのが終盤のサーペンターズ戦。あいつらの剣に貫かれたとき思わず皆原作のライジング回を連想したよね!?ね!!?!?(圧)フレクトが言ってた「病魔に冒された者が唯一行える贖罪は…純粋なる人類(=無個性)を救済することだけ」もかっちゃんにぶっ刺さる台詞だしさあ!まあその後すぐ「爆破」でまたBOOMBOOM飛び回ってくれて安心しましたが。それにしてもあの一撃は心臓に悪すぎるぜ!原作でデクを庇ったあの瞬間は幼馴染推しとして今でも衝撃が忘れられないからさあ…思わず嫌な感覚がフラッシュバックした。

口の荒っぽさに反して冷静に思考して行動するのが魅力のかっちゃんですが、今作でもそのクレバーさが見られて期待通り。エナ&ディオの剣を相手しつつ、ニトロの溜まった手榴弾を柱に設置→最大火力の「爆破」で柱を崩して連鎖的に手榴弾起爆…とか器用な真似してくれんねえ!戦闘の過激さと実際に弄された策の緻密さのギャップが印象的だった。てか滞空性能ないはずなのにもう普通に空中戦できてんのな…w

で、真の見せ場はその後。「トリガー」で強化された敵に対して見せたあの血みどろの笑みですよ!!なんだアレくそかっけぇ…!一瞬右目自体から出血してるのでは…と錯覚するほどの威圧感。実際には頭部から流れた血が右目を通過してただけでしたが、それでも充分目に焼きついて離れないインパクトでした。それまでの右目瞑ってたやや弱々しさを感じる表情と落差がデカすぎる。

最後のトドメの刺し方もヤバかったですね…!自分に刺さった剣を振り回して双子を無理やり柱に固定→限界突破の「榴弾砲着弾(ハウザードインパク)」という超ストロングスタイル。前述の手榴弾セットする策の周到さがウソのような豪腕さでしたが、それでこそPlus Ultraだよな…!技名を叫ぶ声も地獄の底から絞り出してるようなドスの効き方で岡本さんの喉が心配になるレベルだった。あといつも着けてるあの籠手、飛び道具にもなるの!?飛ばして離れた位置で爆破、ってヴィジョンが今まで全く頭になくて暫く思考フリーズしましたよ…。

最後は恒例行事の如くリカ婆にチューという名の治癒を施されてましたね…かっちゃんの殺伐さとリカ婆のハートフルなキス顔の落差が相変わらず酷すぎるぜ!前作といい彼がリカ婆に口づけされる光景を描かなきゃいけないノルマでもあるのかw

エンドロールラストのロロララが描いたと思われる似顔絵はサウスパークに出てきそうなデフォルメされた形相でシュールでしたね…あちら程ではないにしろ、ブラックさを感じるギャグはヒロアカにもなくはないからなあw

 

●轟くん

前半のデクを追いかけるパートではかっちゃんよりも彼がその主導権を握ってた感じですね。この頃はまだかっちゃんとの間に"OFAを知ってるか否か"という情報格差があるので扱いに差がついちゃうんじゃないかと心配だったんですが、いざ観てみれば全然そんなことないシナリオで一安心。前作が幼馴染幼馴染アンド幼馴染な内容だったんでこのくらいでバランスとれてると言える。

今回の見どころは何と言っても赫灼熱拳のお披露目ですね~!レヴィアタン戦で見せた「噴流熾炎(ふんりゅうしえん)」は全面戦争の死柄木戦でも繰り出した技ですが、もうこの時期からこのレベルで扱えてたんだなと。他にもヒューマライズ本部内のレーザー装置やレヴィアタンの凍った触手を焼き切るのに使ってた「ヘルスパイザー」も鮮やかでした。

炎熱」だけでなく「氷結」の方も相変わらず凄まじかったです。ベロス&シデロ戦ではその巨大な氷壁が視界に入った瞬間に来てくれた!って安心感を抱けたし、レヴィアタン戦の水を凍らせて氷の檻を形成→熱して檻を収縮・破壊というコンボも今までの「膨冷熱波(ぼうれいねっぱ)」をもう一段階進化させてたような美しさがあった。あの檻の収縮は若干期末試験でヤオモモが相澤先生を捕えるのに使ったニチノール合金っぽかったんですが、意図的に似せた動きなのかな。

エンドロールラストのロロララに描かれた似顔絵はなんかムンクの叫びっぽかったすね…wこういう普通ならハートフルな〆になりそうなところで敢えてズラしを入れるのはヒロアカっぽさだよなあ。

 

●エンデヴァー

今作では日本のNo.1として高いプロ意識を見せつつ三銃士の保護者感もあった印象。オセオンの警察長官にデクが殺人犯である証拠出せともの申してくれたのは嬉しかった…!やっぱり距離感が指導者であると同時に友だちのお父さんなんだよなあ。原作でOFA師弟+TOP3で動いてた時期を思い出す。

ただ長官のステージ5の重病者め…って台詞は勝手なランク付けではあるものの、己と妻の"個性"を掛け合わせてオールマイトを超えさせようとした執念を思うと病人って部分は全否定できないなと思ったりwデクの言う通り"個性"自体は病気でもなんでもないけど、エンデの場合その執着が病的ではあるよなあと。

かっちゃんにすら仕事に大小つけんのかよとツッコまれてたのはどうかと思ったんですけど、まあ彼にはNo.1としての責任ってものがあるからな…プロとして仕事の大小に応じて役割分担してきた経験のあるエンデが言うならそういう判断もまた間違いとは言い切れない。まだまだ若い三銃士を面倒見る立場なら言っておくべき台詞ではあるでしょう。

トリガーボムが爆発した時に備えて上空に運んでたのはフード戦ラストのリフレイン?と思ったら結局爆発せず。デクのイメージだけど炎の矢印で上を指すシーンもあったし割とそこ意識してそうではあったよね。

 

●バーニン

アニメのアイキャッチで"個性"が「燃髪」であり、飛べることが原作より先に明かされてましたが…マジのマジで飛んでましたね!実際にこの目で見るまでは半信半疑だったんですが当然のように空飛んでてもうそういうものと受け入れられた。

最後の空港のシーンで着てた私服はオフの時の姿を見れたお得感もあって可愛かったです。もっと彼女のファッション見せてくれよお!

 

●クレア・ボヤンス

"個性"はそのヒーロー名の通り「透視(ボヤンス)」。僕もその眼で色んなところ透視されてえよ…と思ったら生物は対象外で残念。戦闘で使用してたテーザー銃は無個性でアイテム駆使して戦う初期設定のデクの名残りだったり?

デクからのメールを暗号だと見抜いてくれたのは何気にGJでしたね…轟くん一人じゃ解読してくれるか怪しかったからなあw縦読みクレイド(例の如くSWに登場するキャラが元ネタか)と読ませるのはTUMのMission8で物間くんのプレゼンを勝手に縦読みした経験からきてるのかなと思ったり。

 

●クレアのサイドキック

僕もクレアに乗られたい。

 

●『2人の英雄』に登場してたヒーローたち

冒頭でデクたちと一緒に突入してたのはパンクラチオン、Mr.プラスチック、スペインのヒーロー、ロシアのヒーロー、ブラジルのヒーロー?中国のヒーローもいたようないなかったような。

ブラジルのヒーローは蜂っぽい見た目通り針を飛ばして攻撃するのね。ロシアのヒーローは指揮棒で対象を操る?のが"個性"か。

 

●スタンリーク

キャラ的にも立ち位置的にもDTBの黄(ホアン)みたいなおっちゃんでしたね…そういやあっちもBONES制作だっけか。いやしかしロディは本当に足洗うならこの人とは縁切った方がいいんじゃないかw

 

Part2.ヒューマライズ+野良ヴィラン

●フレクト・ターン

名前が公開された時点で予想はされていましたがやっぱり"個性"ほぼ一方通行(アクセラレータ)じゃねーか!それはかっちゃん(役)の十八番だっつーの!Vol.Wのインタビューで岡本さんがダメージ反射できるなんてズルいとかくっそブーメランなこと言ってて草爆ぜましたよ。

いやあこんなの絶対それまでの人生に想いを馳せちゃいますよ…最後にデクの拳が届いた=触れられたのは誰にも抱きしめられなかったフレクトにとって敗北と同時に救いでもあっただろうなって。「リフレクト」に限界があると知った時の動揺がすごく印象的だったんですよ。単に敗けるかもしれないって焦りだけでなく、己を蝕んでた"個性"からやっと解放されるかもしれないって喜びもあったんじゃないかと。だからこそ余計にデクのお前は諦めたんだ、って言葉が響いたんだろうな。

結局デクが元無個性ってことは知ることなく決着。無個性を救うと言いながら今戦ってるヒーローが実はその純粋なる人類とやらである…って点が最高に皮肉だったので、やっぱり知ってほしかった気持ちはありますね。まあだからこそその無個性を自ら手放した=OFAを受け継いだことを罪深い行為と捉えて咎めてきそうではありますが。

SMASHを受けた瞬間に背後に生じてた黒っぽいエフェクトはその衝撃を外部に逃がして視覚化させたもの?で、反射する際はそれを収束→放出することで跳ね返すと。そういった反射の制御を行う装置「ラク」はギリシャ神話の蜘蛛に転生させられた女性が元ネタらしく…恐らくその骨格の一本一本が蜘蛛の脚に見えることに因んだ名前かな。

眼窩に光を反射しないようにするアイマスクを埋め込んでるって細かく設定されてたのは、ルミリオンの"個性"について光も「透過」するのに周りが見えてるのおかしくね?とツッコまれてたの堀越先生気にしてんのかな…とw連載当時擦られまくったからなあの辺。

世界を混乱に陥れた重罪人なので恐らく一生檻の中でしょうが…命があるだけまだ救いは残されてる方でしょう。ナインなんて屈辱を味わったまま死柄木に触れられて粉々だもんな…償いが許されてるだけまだ恵まれてる方。

 

●ベロス

レッドフードならぬグリーンフードさん。グリムっぽい見た目なのに名前はベローに似てるってややこしいな!"個性"の「ロング・ボウ」も西洋的なイメージの武器でまさにグリム童話の世界から飛び出してきたようなデザイン。

その"個性"を駆使したデクとの超遠距離バトルはやはり原作のナガン戦を想起させられましたね~。あのバトルを映像化したらこんな感じになると作画の暴力で無理やり理解させられたような感覚。弓の軌道を任意である程度曲げられるっぽいのも「ライフル」っぽいよね。

Vol.Wでも説明されてましたが放つ物質は生成できないから自分で調達しなきゃいけないのが不便ですね、それが原因で敗けた訳だし。もう射尽くしたのに矢を取ろうとして慌ててたのちょっとポンコツっぽくて可愛かった。

その後自ら身を投げて自殺したのは…やっぱショックだったなあ。フレクトすら死んでない(よね?)から今作唯一のヴィラン側の死亡者か。ヒューマライズの団員の狂信っぷりを示すシーンだったんだろうけど、やっぱりデクには救けに動いてほしかったな…。同じくスナイパーで転落死しかけたナガンはデクに救われたから余計に。そういう意味では彼女はDEAD ENDを迎えたナガンとも言えるかもしれない。

堀越先生の原案には「どっしりした下半身」とわざわざ書かれてて笑いました。やっぱり先生的にはそこ拘りたい部分なんだな…!己の性癖に忠実。

 

●シデロ

轟くんに捕まったら速攻で味方を売ろうとしたのは草生えまくりました。元々傭兵でヒューマライズには引き抜かれただけだから忠誠心薄いのか。せっかくVOMICでかっちゃんを担当した梅原さんが声を当ててたのに特にCV.岡本信彦とバトルが実現したりもせず退場しちゃいましたね…。

"個性"は手の付け根に鉄球を生成して弾き飛ばせる「アイアン・ボール」。これを使えと言ってベロスに渡すコンビネーションを見せた時は仲間意識あるのかな?ってちょっと思ったのに!「シデロ」って名前はシデロフォア…ギリシャ語で鉄運搬体を意味する単語が由来かな。

 

●サーペンターズ

オールマイト、泡瀬くん、マミー、(AFOin)死柄木に次ぐかっちゃんの籠手破壊の達成者。その甲高い笑い声が不気味で戦闘中終始不安を煽られましたよ…相手したのがそういう気味悪さを吹っ飛ばせるテンションのかっちゃんでよかった。

"個性"は腕と肩から蛇腹剣を生成できる「ソード・キル」。「サーペンターズ」というヴィラン名はやはりその剣のクネクネと曲がる様が蛇に見えることに由来する…と思われるのですが、やっぱこれ死柄木の「鋲突」も意識してね!?細長く伸びる刃物に貫かれるかっちゃん…って点で例のライジングを疑似的に再現したかったんじゃないかと。かっちゃんの分析によると爆発そのものも切れるらしいけどそんなので貫かれてよく生きてたな…。

ギリシャ語で「エナ」は1、「ディオ」は2を意味する単語だそうで、これが本名だとしたら…正直記号的だよなあ。親は何を思ってこの名前つけたんだ。

 

レヴィアタン

氷はぶち壊すわ炎は効かないわでまあ強い強い。前作のキメラさんもだけど轟くんの相手をする奴は耐久力が異常だよな…いやコイツは登場時点ですでに「トリガー」キメてたからまだ正常な方なのかもしれないけど。完全に脳無みたいな殺戮のためだけに存在するモンスターだと見做してたんですけど、「トリガー」キメてない状態だったら普通に喋ったりするんですかね?全然想像つかないけど…。

名前の「レヴィアタン」は旧約聖書に出てくる海中の怪物でヘブライ語で「ねじれた」を意味する単語。その元ネタ通り頭や指先のねじれた水流を操作する「ヘリカルサイズ」は超強力でした。轟くんとの遭遇後、床を即壊して下方の川に移動したのはそこの方が自分の"個性"に有利と理解してるため?だとしたら挙動に反して意外に考えて動いてたんだな…。

最後いきなりデカくなったのはえっ、巨大化の"個性"も持ってたの!?と驚いたんですけど、あれはあくまでレヴィアタンの形をした炎なのね。轟くんがその口の中に飲み込まれていったのは完全に進撃の巨人のワンシーンだよなあwCV.梶裕貴的にも。轟くんの分析では炎も操れるらしいですが、これは水に限らず流動的な物質はすべて触手で操作できるって理解でいいのかな。

 

●ロゴン

ロディからケースを受け取るために現れるのもデクに瞬殺された哀しき端役。つっても殴打がエアフォースと互角の威力なのは何気にすごいよな。

"個性"の「アイアン・クラブ」はシデロと被ってね?と思ったんですが、2人とも傭兵だったらしいし元々似た"個性"同士で組んでたバディなのかな。

 

アラン・ケイ

今作の影の(ってほどでもないけど)MVP。彼が情報と解除キー持ち出さなかったらもう手の施しようがなかったからね…まあそれ言ったら本当のMVPは解除キー作ったロディのお父さんか。

ちなみに名前の由来は同盟の実在する科学者らしいです。

 

●疾風ヴィラン

風使いってことで少しイナサくんを思い出しました。追ってたのが彼と共闘した轟くんだったのもちょっとそれ意識してたっぽいよね。

 

●爆弾ヴィラン

バーニンやらナガンやらに続いてまたハゲそうな"個性"を…。逃走には有用そうな"個性"だけど普段からあんだけ過激な「爆破」繰り出してるかっちゃんからすればそりゃしょぼいってなるわな。

 

Part3.フランス

●お茶子

デクの指名手配を知ってそんなことする筈ない、って言いきってたのはもう完全に正妻の貫禄じゃあないっすかー!今作は三銃士メインだから出番少なかったけどこの言葉が聴けただけでも満足っすよ…!

あと前日譚の『お久しぶりですセルキーさん』で輸送機を無免許で操縦してたのはロディが同じことする前振りだったんじゃないかと少し思ったりw

 

●梅雨ちゃん

無重力」で浮かせたものを梅雨ちゃんが舌でキャッチして避難させるのは原作でもお馴染みのコンボ。今作でもリカ婆に精神的支柱になり得ると評された存在感は健在でしたね。

 

●リューキュウ

今回のマッチメイクは巨大なサーベルタイガー。活瓶といい彼女はデカい相手とぶつかり合うのがやっぱ映えるよな。

 

●ねじれ先輩

デクを信じるお茶子の言葉にうんうんと同意してくれたのが嬉しかったです。

 

Part4.日本

●耳郎ちゃん

デクたちが爆弾解除に向かったと知った時の反応よ…離れていても同志たちが同じ目的に動いてると知ればそりゃ嬉しいよな。

 

●障子くん

その耳郎ちゃんに気を抜くなと言ってくれたのは流石の冷静さ。彼も三銃士の動きを知れて嬉しかっただろうにその昂ぶりを抑えて戒めてくれたのが有難かったです。

 

●ギャングオルカ

ソナーによる索敵の範囲ひれええええええええ!!!!!いやサイドキックと手分けしてはいましたけど!それでも渋谷中からトリガーボム見つけて出してたのはヤバいですよ。

 

●切島くん

戦いながらもそうだろ爆豪!と諦めない姿勢についてかっちゃんに共感を寄せてくれてのが嬉しかったです。最近原作ではニコイチ感薄いけどやっぱり彼にとっての憧れはかっちゃんなんだなって。かっちゃんは今デクに一定の理解を示してはいるけど彼の親友ポジは未だに切島くんだろうからね。

 

●鉄哲

同じB組の物間くんや拳藤ちゃんよりも先に劇場版デビューするとは超大出世じゃん…!やっぱA組にコンビ組んでる相手がいると出番増えて得だよね。切島くんには感謝せなアカンで。

 

●天喰先輩

いつものヘボメンタルっぷりが見られなかったのは喜ばしいと同時に少し寂しくもあったり。

 

●ファットガム

僕もファッタク乗りてえ~!

 

●プレゼント・マイク

いつものDJらしいノリで避難誘導してくれたのはやっぱ心強え…!こういう非常時にハイテンションでいてくれると悲観的になりすぎずに済むよね。

 

●セメントス

セメント」で作ったコンクリの滑り台ちょっと楽しそう。万が一爆発しても被害を出さないためにトリガーボム包んだりとやっぱ"個性"の使い方がハガレンっぽいよなこの人。

 

Part5.エジプト

●上鳴くん

カッコよかったけどいつものアホ面が見られなかったのはやや寂しくもあったなあ。前作ではナインの落雷を吸収した時に良い意味での脱力感を得られたからね。

 

●瀬呂くん

ペラペラなのは伊達じゃねえ!!」って台詞はvsB組で砂藤くんが骨抜くんに言った「柔軟さは伊達じゃねえ」をちょっと思い出しました。

 

●峰田

デクの指名手配を知った時のゴホーだゴホーの安心感よ…不穏な展開の中でこういうコミカルな反応が見られるとホッとできるのよね。

 

●塩崎さん

鉄哲や取蔭ちゃん同様、A組の生徒とチーム組んでたから出演できた枠…なんですが、冒頭と皆でフレクトの演説を聞いてるシーン以外出番なかったな…。

 

●エッジショット

(活躍シーンあったっけ…?とか言えない…!)

 

●シンリンカムイ

(制限時間過ぎてもトリガーボムが爆発しないって言ってたシーン以外印象にない…。とか言えない…!)

 

●マウント・レディ

彼女が巨大化して車とか電車持ってるとやっぱプラモデルに見えてきますね。

 

●サラーム

この人だけペーパーマリオの住人だろwwwww誰も後ろ姿を見たことはないって逸話がすっげえ神話的というか、まさにエジプトを守護するヒーローに相応しい設定だなあと。いやそもそも紙なんだから見られなくて当然だろとツッコむべきか悩みますけどwこの姿で戦うとどんな絵ヅラになるのか滅茶苦茶気になるぞ…!

 

●ギャングオルカのサイドキックっぽいヒーロー

f:id:s_g_hrak:20210808215406j:plain

…だと思ってたんですが、オルカと同じ国じゃないってことはSKではないのか?

 

●フード戦後にエンデヴァー勝利の報せを受けてたヒーロー

f:id:s_g_hrak:20210808215420j:plain

この後ヒミコちゃんに殺されると思うと…。

 

●ニイカング

f:id:s_g_hrak:20210808215436j:plain

初見では気付かなかったんですがエジプトチーム全員集合してた場面にいたのね。彼はNo.303の海外ヒーローのシルエットの並びにいたので今後の原作での登場がますます楽しみ。

 

Part6.アメリ

●常闇くん

トリガーボムを奪い返そうとした団員を妨害したのナイスアシスト!

 

●ホークス

剛翼」はやっぱクッソ便利ですね…あの短時間でトリガーボムを発見できるとは。上空に運んで爆発に備えてたのはエンデヴァーさんと同じ発想じゃ~ん!って思っちゃいましたよ!いやお茶子も同じことやってたし危険物ならそう対処するのが当然ではあるけどさ。

 

●シシド

オーマガからのゲスト出演。一言くらい喋ってくれないかと期待してたんですが喋らなかったなあ。まあ原作でもまだ姿を見せただけで台詞はないので当たり前ではありますが。

 

●尾白・砂藤・宍田・二連撃

シシドの下のインターン生として参戦。活躍シーンはなかったけど描かれなかったところで頑張ってくれてたんでしょう、多分!

 

●エレクプラント

f:id:s_g_hrak:20210808215451j:plain

イカング同様原作でこれから派遣される海外ヒーローとしてシルエットが描かれた一人。『2人の英雄』ではオールマイトの学生時代に登場してましたが今回出てたのは同一人物?それともMr.ブレイブみたいな2代目だったりするんだろうか。

 

●ゴジロ

2人の英雄』に登場したヒーローの一人。そういやVol.Oには彼の活動拠点はアメリカって書かれてたな…。

 

Part7.シンガポール・マレーシア

●ヤオモモ

トリガーボムを見つけるための小型センサーまで作れるとはクッソ万能…!あと今回はそれだけじゃなく棒状の武器で敵と接近戦も繰り広げてましたね。USJ編ぶりに見た気がするけどある程度体術もできなきゃヒーローはやっぱ務まらないか。

 

●取蔭ちゃん

身体をバラしてヤオモモ産のセンサーを拡散できる有用さよ…!B組で台詞があったのは鉄哲と彼女だけか。

 

マジェスティック

百ちゃん」って呼ぶ声イケボすぎィ!こんな良い声帯の持ち主を殺したとかマキアはマジで罪深いことしてくれた…。

 

●ビッグ・レッド・ドット

大海嘯」でトリガーボムを押し上げてたの力技すぎない!?

 

Part8.統括司令部

オールマイト

左脇腹の傷を抑えてたのはフード戦でエンデヴァーがピンチに陥ってた時のリフレインですかね。彼にとってはOFAを失ってもう戦えない自分への不甲斐なさを痛感する時に行う行為なのか。

フレクト戦のラストでデクが彼の言葉を思い出して覚醒する流れはアツかったです。たとえ直接的に力になれなくても今もその存在は愛弟子の原動力になってるんだなあ…って。さすが主人公の原点にして頂点。

 

●長官

今作限りの非ネームドにしてはやけにイケおじだった。

 

Part9.ハイツアライアンス

●飯田・青山・芦戸・口田・葉隠

飯田くんがミッションに不参加なのが観る前まで唯一の不満だったんですが、エンドロールでデクとお茶子を出迎えて号泣してる光景を目にしたらね…もう全部許せたよ。息子と娘(義娘とも言う)を出迎えるオトンみたいな存在感で我が家に帰って来た実感ハンパなかった。やっぱ僕の中でヒロアカのトリオと言えば緑茶飯なんだなあって。

マニュアルさんはともかく、No.8&9ヒーローのウォッシュとヨロイムシャが招集されてなかったのはなんで?いや招集はされてたけどインターン生(青山芦戸葉隠口田)は連れて行かなかっただけ?

 

●ルミリオン

f:id:s_g_hrak:20210808215515j:plain

冒頭のアジト突入前のシーンで天喰先輩の隣にミリオ先輩っぽいヒーローがいたんですが別人かな…?さすがに無個性で役には立てないだろうし。それとも天喰先輩のメンタル維持のために突入直前までそばにいてあげたのかな?

 

●相澤先生

1,2作目に続いて今作も戦闘シーンなし。まあ彼が「抹消」で敵の"個性"消しちゃうと他のヒーローの見せ場が大幅に減っちゃうからね…仕方ないね…。

 

Part10.総評

ライジングとどちらが好きかと聞かれたらライジングです(キッパリ)。いやあれはもうアニメオリジナル映画の枠を超えてるから別枠というか別格というか…。

でも今作ももちろん面白かったですよ!原作ではあまり意識されることのない海外という舞台を存分に見せつつ、ちゃんと一つの物語としてまとめ上げてた。ライジングの感想で書いた幼馴染の殴り合いにはならなかったけど少年漫画の劇場版らしい満足感は得られました。

4作目があるとしたら全面戦争以前にもう挟む余地ないから少なくともそれ以降…ていうか最新話のA組と合流して以降の話になるんじゃないかなあ。