※この記事は「僕のヒーローアカデミア No.308 全力!!」のネタバレを含みます。未読の方はご注意ください。
高所からマスキュラーを見下ろすデク。前回はフードの目部分から覗く瞳が紙版だと印刷粗くて見え難かったんですが、
今回はちゃんと見える…!そして後ろ側はどうやら破けてる様子。マスクでフードを固定してる感じ?承太郎の帽子みたいに髪の毛と一体化してるようにも見える。
一方見上げるマスキュラー。再会して即「緑谷だ!!」「逢いたかったぜ!」はいきなり感情が重すぎるぜ!オールマイト然りエンデヴァー然り、
拗らせた敵に好かれるのはヒーローの常ですが、デクも例に漏れずとは…!方向性違うけどコイツも立派に厄介ファンと化しちゃってるよ!
「復讐だとかの立派な話じゃねェんだ」って前置きは「俺だって別にこの眼のこと恨んでねえぞ?」と語ってた頃と同じ姿勢。
この大らかさがマスキュラーの格高い所以だからね…期待通りのセリフ。過去の痛手を動機にせず、ただ純粋に本能に従う様が清々しくて敵として推せます。
マスキュラーが左眼にハメたのは屋根瓦で作った即席の義眼。そこから流れ出してる血がクッソ痛々しいですね…にも関わらず本人は満面の笑みなのが狂気に溢れてる。
義眼は相手に対する彼なりの覚悟の表明でしたが、
そこまでしてデクに闘志を示したかったのか…熱烈すぎんだろ!
壁に両腕突っ込む→引き抜いて建物を破壊するマスキュラー。これは最初デクを狙ったけど上手く跳べなかったから足場崩しに目的変えたってことかな。
こういうパワープレイを行えるのは増強型の強みだな…!そして直前までの動きを殺さず方針転換できるのも臨機応変で評価高い。
慌てて外に出てきた畳ちゃんと合流。「ヨーくん!!バカもおっ!」って涙目で怒ってる表情カワイイ!これは恋する乙女の顔!
マスキュラーの膂力本当半端なかったからね…そりゃこんな顔にもなる。ウルアナ未読の人もこの一コマでこの2人恋人じゃね…?と察せたんじゃないかな。
デクが身を隠したのは6thの"個性"「煙幕」。「煙(えん)」という名前や前回ラストで身体から漏れ出た煙からすでに予想されてましたが、案の定だったか。
これなら一般人に目撃されずに動けるって訳か…AFOin死柄木から逃れるために単独行動を始めたデクにはピッタリの"個性"だ。
単なる「煙幕」ならモクモクの実のような身体の煙化は不可能っぽい?あくまで自分の身体から煙を生成してそれを操るに限ると。
まあ全身煙化できたら流石にチートすぎるからな…触れたら即死の「崩壊」に対してメタすぎる。主人公が持つ能力の一つとしては適度なバランスです。
「逆手に取られたら元も子もないって言わなかったっけ」って笑顔で言う煙さん怖くね!?この一コマだけで早速キャラ立ってる!僕だったらメンタル壊れちゃ〜う!
菜奈さんはこの人に鍛えられたと思うとあの精神力も納得だな…いつか6th&7th師弟の現役時代のやり取りも見たいぞ。
煙さんによると「OFAの影響で弁がバカになってる」とのこと。万縄さんも以前「OFAに蓄積された〜大幅に強化されてる!」と説明してましたが、
今の「煙幕」も本来の量よりも多いのかな。「制御域を超過してる」らしいけど具体的にどのくらいの量・範囲が制御域かも気になるな。
「俺たちの"個性"は殆どがそれ単体では」「必殺にはなり得ない」はかっちゃんの「どれも特に強ェ"個性"持ちってわけじゃねンだな」と一致する評価。
そして「君は"個性"を尊重しすぎてる」は無個性だったデクらしい意識だな…尊いと同時にそれが裏目に出てたのは哀しくもあり。
歴代の"個性"をイメージした道具はそれぞれトランシーバーが「危機感知(4th)」、縄が「黒鞭(5th)」、発煙筒が「煙幕(6th)」、ロケットが「浮遊(7th)」かな。
2nd&3rdの"個性"っぽい道具がないのは未習得ってことなのか…または習得済みだけど読者には示されてないってパターン?
「煙幕(6th)」で視界を遮った後「浮遊(7th)」で視易い空中へ移動。マスキュラーが可能なのはあくまで跳躍で滞空はできないからね…
自分の方が自由に身動き取れる場所に移動するのは当然の判断。ここでもまたホークスの「飛べる奴は飛ぶべきだよ」って言葉を実感するぜ…至言。
「危機感知(4th)」で避ける避ける!これは逃げ上手のデクくん!四ノ森さんも「黒鞭」を避けるのに使ってた通り、自分自身の危機も感知の対象だったか。
この予測する動きはナイトアイが教えてた戦法っぽいな…これを"個性"に頼らず己の感覚のみで実践できるルミリオンの凄さよ。
マンションの手摺壁でバックステップ取る動きは地味にお気に入りです!人が歩くための外廊下とただ下に落ちるしかない空中、
その間にある日常と非日常の境界線を淡々と踏んでるのが立体感あるというか。これぞ街中における戦闘の醍醐味って感じのアクションで素晴らしすぎる。
「黒鞭(5th)」で捕縛してそのまま川へ。確かにここなら建物には被害が出難いな…一騎打ちには打ってつけ。
水飛沫の中で静かに「おまえを逃した死柄木とAFOは今どこにいる」と尋ねるデクかっこいい!フードから覗く眼光に圧がありすぎる…!黙秘は絶対に許さないような鋭さだ。
対するマスキュラーの返答は「知らね」。一時期所属してたとはいえ連合を庇うような仲ではないし嘘ではないでしょう。
AFOin死柄木も脱獄囚たちに暴れ回って捜査を撹乱する以上は望んでないだろうしこれで問題ない。彼らが好き勝手やることでAFOも動き易くなるWin-Winの関係よ。
歴代の"個性"を駆使したデクの戦法をマスキュラーは「小細工」と一蹴。まあこの人一発だけとはいえ100%のSMASHにも耐えたからね…
今もまだ許容上限100%には至ってないだろうし、手数が増えたならそちらを使うのは当然。今のデクでもOFAによる増強だけなら勝てたかは怪しい。
マスキュラーの本名は「今筋強斗(いますじごうと)」。その見た目に恥じぬ厳つい名前だなあ…"個性"である「筋肉増強」の要素もちゃんと入ってる。
ていうかデクはどこでこの名前知ったんですかね?まあステインと同じく、逮捕された際に普通に報道されてたのかもしれないけど。
もしくは2ndor3rdの"個性"がラグドールの「サーチ」みたいに相手の情報を把握できる…とか?あのOFA内会議で初代は彼らにも協力を仰いでたので習得済みでも不思議ではないですが…
ただこの名前だけじゃ根拠は薄いか。歴代の"個性"のイメージにもそれらしき道具はなかったし。
デクとの対話を拒むマスキュラー。これは菜奈さんが言ってた「救いようの無い人間」の典型例だな…いやもう期待通りですよ。
彼に実は悲しい過去が…とか求めてないしその可能性を本人が全否定してくれて有難かった。主人公が拒絶されたのにその一貫性に清々しさすら感じます。
デクが問いかけ続けたのは泣いてる転弧を見て「知っていたなら何か違っていたのかもしれない」という想いを強めたから。
だからマスキュラーの過去も知ろうとしたと。こんなイッちゃった殺人鬼にすら対話を試みるデクはやはり律儀というか…改めてOFAに相応しい器だと実感する。
マスキュラーが力み、上半身の筋肉が水で剥がれた瞬間____その隙を逃さず脇腹を一発KO!これは完勝!完膚なきまでの勝利!!
フードが脱げていつものご尊顔を拝めた安心感が半端ない…!ここでその成長に慄きつつ、僕らの知るデクだと安堵できました。想像より全然擦れてない。
合宿編でもブチンバチンって擬音がありましたが、あれは力を消費した筋肉が剥がれる音だったのね。
剥がれたそばから張り足してたと。それを覚えてて活かすとは分析家のデクらしい攻略法だな…これも煙さんが言ってたような"個性"の尊重があるからこその気付きというか。
そしてあの時筋肉が剥がれたのは洸汰くんが水を浴びせたから…と考えた方が自然かな。
本当に1000000%出したと思ってた訳じゃないけど、洸汰くんに気を取られたってだけじゃ敗因としては弱いと感じてたから、これは丁寧な補完。
洸汰くんもまたデクを救けたヒーローだった訳だ。
デクの言う「"振動"トレーニング」の正体は真堂先輩の「震伝動地」でしょう。
つまり前回のあの揺れによって元々筋肉が剥がれ易くなっており、大量に水を浴びたことで一気に剥がれたと。
先輩の「不屈の心」は決して無駄じゃなかったんだな…!これは人気投票9位に相応しい活躍!
今回のサブタイは「全力!!」。「これも」「僕の全力だ!!」の台詞通り、現時点で持てる全ての力="個性"を示した上での勝利。
今までデクの全力と言えばその身を犠牲にするイメージでしたが、それが変わったのは祝福できるかな。全く負傷せず戦闘を終えられたのが一番讃えたい点。
まあ一読者としてはOFA100%vsフル装甲の「筋肉増強」も観たかったですけどね〜!そこは少しマスキュラーに共感寄せられる。
望み薄だけど許容上限100%に至った際には3rd round実現してほしい…!ジョジョみたいな拳ラッシュの末にマスキュラー沈めるデクとか絶対観たいでしょ!