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僕のヒーローアカデミア No.230 『サッドマンズパレード』感想

※この記事は「僕のヒーローアカデミア No.230 サッドマンズパレード」のネタバレを含みます。未読の方はご注意ください。

 

【本編】

 「一つのモノを二つに増やす」「同時に増やせるのは二つまで」「"個性"で増やしたモノは実物より脆い」は既出の情報ですね。

 ここ最近もう毎週この画像貼ってる気がしますが、八斎會編で音本に真実吐きを使われた時に語ってました。

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 今回冒頭でまた説明入れたのはライト勢向けのお浚いか。

 

 それより気になったのが壊理製の弾丸がトゥワイスの二倍で複製不可だったこと。

 メタ的に見れば彼の"個性"で増やせたら難易度低すぎるのでそれ自体は予想の範囲内でしたが、重要なのはその理由の方です。

 トゥワイスによると複製のための「データ」と「イメージ」が不足してるとのこと。

 

 人間を増やすには身長や胸囲などの身体データが必要、そして弾の実物は手元にあるので当然そのサイズは測れるはず。

 それで増やせなかったってことは、非生物の製造には生物と違ってサイズ以外のデータも必要ということになります。今回で言えば弾の素材・製造過程…などでしょうか。

 

 弾丸を複製できなかったことをトゥワイスは負い目に感じてる様子。といっても表情を見るに死柄木はダメ元で頼んだっぽくて、そこまで気にしてはいないみたいですけどねー。

 死柄木はああ見えて仲間のこと大好きだからこのくらいで役立たずとかは思わないはず。

 

 トゥワイス軍団改め哀れな行進(サッドマンズパレード)はもう何かすごい絵面としか言い様がねぇな…。一人でさえ存在感あるキャラなのにそれが大量に騒いでると画面の圧がすごすぎる。

 前回のあの悲惨な回想を見た後だとあ、漸くいつものトゥワイスが帰ってきたという安心があります。

 

 材料要らず、しかも増やした自分から更に自分を作れるトゥワイスと、人形を作るには対象と同程度の大きさのモノが必要な近属。

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 トラウマという枷が外れれば当然軍配はトゥワイスに上がります。遠距離攻撃相手でも盾にした自分から自分を作って接近すればいいから数の優位が強すぎる…!

 

 目がビキってると近属にもこんな感情あったんだ…となんか新鮮な気持ちに。彼が一度しかした事がない「失敗」とやらが気になるけど今はお預けか。

 こうして打倒トゥワイスに燃えてると、四ツ橋社長が失敗という単語を口にしたのは近属を焚きつけるために敢えて…と思えなくもないです。

 

 そんな2人を横目にケタケタ笑ってる義爛かわヨ。この人ヒロインであると同時に観客ポジとしても共感できる存在になってきてますね。

 トゥワイスの"個性"のチートっぷりをブローカーとしてきちんと把握してるのも好感度高い。悪役のくせに救かってほしい気持ちがグングン高まってます。

 

 社長が口にした「外典」とは宗教において正典と認められてない文書を指す言葉。

 解放軍という宗教に与しない義爛を揶揄してるようにも聞こえますが、会話の流れからするとこれは例のフード男の名前でしょうか。

 ここで言う正典が彼の通わなかった学校のことを指してるなら意味は通じる。

 

 荼毘たちの元に駆けつけるトゥワイスは喧しいんですが、注目したいのは彼の台詞。

 一見バラバラのことを言ってるように聞こえますが、その台詞自体には以前のような正反対の言葉はもう含まれてないんですよ…。

 身体は分裂しても彼の気持ちはもう分裂してないことをこれが象徴してる。

 

 コンプレスの「ヒーロー物語の一話目みてえだな」はメタい!まんまこの漫画の1話のことじゃねーか!!

 実際目の前で襲われてるヒロインを見て救けようと動き出したって点では、完全にNo.1のデクと同じでしたからね。あの時ヒミコちゃんにとってトゥワイスは確かにヒーローだった。

 

 「いや二万発!!」ってことは、すでにトゥワイスの分身は2万体近く作られてるのか…いや改めてすごい数だのう。

 ネタ的に言われてた11万vs11万も実現不可能じゃなく思えてきましたが、実際の所上限は何体までなんでしょう。仮にあったとしても具体的な数字はまだ全然浮かびそうにない。

 

 「同時に増やせるのは二つまで」というルールの通り、トゥワイスの二倍が自分を増やしてもあともう1体増やせることは既出の情報なので、彼らが荼毘たちも増やそうとするのは前回予想した通りです。

 そしてここまできてまだマキアを倒すための駒扱いされてる解放軍の皆さん哀れすぎる…。

 

 多人数を一瞬で殲滅させられるフードの異能はやはり強力。逆にこれほどの広範囲攻撃でなければ対応できないほど二倍の増産スピードがヤバいとも言えるか。

 その強みを活かすように身を呈してコンプレスを庇うトゥワイスたちよ…。もうこの一コマだけで彼の仲間への想いが伝わってくる。

 

 フードは氷を付着させることで水も氷に変えられるとのこと。まあすごいっちゃすごいけど驚くほどではないかな、予想してた能力の応用の範囲内。

 結局自分で新たに氷を生成できないことには変わりない訳ですが、水が尽きたら今度は空気中の水蒸気でも氷に変えるつもりなんだろうか。

 

 「異能の強さが社会的地位に直結する」未来、嫌すぎる…。

 今までも"個性"の強弱が格差に繋がる場面はありましたが、それが社会に制度として成立したらいよいよ本物の地獄の誕生ですよ。特に無個性の者の立場がなくなる。

 また新たに生き辛さを訴える者が生まれる未来しか見えません。

 

 まーフードも学校行かず異能ばっか鍛えてこの考えに至ったと思うと、あまり強く責められませんね…。今のヒーロー社会が100点満点とは決して言えない訳だし。

 けどだからといって解放軍の目指す社会が万人にとっての理想とも到底言えないので、この時点で連合とは相容れないよなと。

 

 フードによると荼毘は「長く戦えない」「己の身を焼かれる」らしい。

 エンデヴァーの以前の「俺以上の火力を備えている」「冷の体質を持ってしまって」という言葉が"個性"と体質が合わずその皮膚を焼いてしまったことを意味してるなら、まさに荼毘=燈矢説を支持する事実ですが…。

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 まあ荼毘=燈矢説については今はまだ保留でいいでしょう。

 新たな情報が次々に与えられてるのは確かだけどこの章の内にその真偽が確定するとは思えないし、読者としてもそれを断定するにはまだ早い気がする。

 皮膚と蒼炎の関係についても=燈矢であると示す決定的な証拠とは言えません。

 

 フードは仲間に攻撃が当たるのもお構いなしな様子。これも前回「俺は仲間を殺さない」の一言で自分が本物であるという確信を取り戻したトゥワイスと対照的です。

 気月も戦士を捨て身の地雷にしてたし、ここら辺仲間を大切にしてる連合としてない解放軍の対比が見て取れる。

 

 そんな中溶鉱炉に沈むが如く親指立てたりプリケツ晒してるトゥワイスたちで草。

 「「俺たちィィィーーーーー!!!?」」もそうでしたが、増産役だけでなくリアクション要員としても優秀すぎるw

 未だに緊迫した状況ながら、彼らが合流したお陰で一気に楽しく見られるようになりました。

 

 氏子がロボットを起動させるが如くボタン一つでマキアを起こしたのは、読者の側からするともっと早く押せやァ!!って感じですが、彼はまだ連合を完全に支援する立場ではないから仕方ないか。

 起こした理由としては脳無の回収役を担ってくれてる荼毘がピンチだから…でしょうか。

 

 いよいよ本格的に動き始めそうなマキアですが、どんな暴れっぷりを見せてくれるのかという期待と同時に、まだ本当に死柄木の思惑通りに動いてくれるのかという不安も若干あります。

 AFOの後継としての彼の器を試す課題として、もう一波乱くらいまだ何かありそうな気がするのよね…。

 

【作者コメント】

「読者の方からスライディン・ゴーの手作り人形頂きました。思わぬ人選に爆笑!嬉しい!<耕平>」

 (読者からしたら)笑えないよ!

 

 

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