僕のコミックアカデミア

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僕のヒーローアカデミア No.364 『何の為に力を使う』感想

※この記事は「※僕のヒーローアカデミア No.364 何の為に力を使う」のネタバレを含みます。未読の方はご注意ください。

 

 回想、殻木in連合のアジトの洞穴。殻木が"個性"消失弾入手済みかつまだ娑婆にいるので、このメッセージは蛇腔病院地下で死柄木と会ってから全面戦争開始までの間に残されたものですね。

 この洞穴の所在地は不明ですが、仮にジョンちゃんのワープが未使用なら病院からさほど離れてない?

 

 「キミの言う通り因果とは収束するものじゃのう」はどういう意味だろう。確かに殻木が消失弾の製造過程に興味持つのは頷けますが、

 もっとこう…「巻き戻し」自体に思うところがあるようにも聴こえる。この弾が自分たちの手に渡ったことにどこか納得があるような反応にも見えるんです。

 

 ただ「終末論はやはり正論であったと言わざるを得ない」という評価からして、実は壊理ちゃんの"個性"はAFOから与えられたものだった…ってパターンはなさそうですね。

 まあ「巻き戻し」は突然変異なので、世代を経て"個性"が混ざり深化するという終末論の例に相応しいかは微妙ですが。

 

 殻木の本音は何コレ切ねえ…!いや120歳超えてるジジイがさらに長寿の金玉に「キミ自身の声と眼 笑顔が愛おしい」とか言っても本来悍ましいだけなんですが、

 この台詞は不思議と心に響いたんですよ。いつもキャラにも読者にもボロクソ言われてるAFO自身を切実に求める声が新鮮だった。

 

 黙って殻木のメッセージを聴くAFOの姿も味わい深いです。それを聴いて計画を止める気はないし何の返答もしてませんが、

 彼なりに殻木の言葉に感傷的にさせられてたんじゃないかなって。今まで尽くしてくれた旧友に対する感謝と敬意が感じ取れるんです。ヴィラン同士ながらグッとくる。

 

 復活したAFOのポーズ、もろにキリストやんけ!

 悪の魔王のくせに神気取ってやがるの、クッソムカつく~!!いやでもこうして堂々と君臨してると確かに神々しさありますね…。

 このムキムキボディで身長225cm(※GIGA 2022 SPRING付録『ホークスの敵報告書』参照)あるの、恐ろしすぎる。

 

 地上に移動→即モブヒーローたちの"個性"奪い始めたの、背徳感マッハですね…!こんな簡単に人ひとりの可能性を摘み取れるんだ…って絶望感がヤバい。

 AFOからすれば玩具を拾い集めてるような感覚なんだろうなと。あまりに呆気なさすぎて「」「あれ」としか反応できないのも頷ける。

 

 マント集めて身に纏ってるのも凄まじい冒涜っぷりです。ルミリオンが自身のマントで壊理ちゃんを包んであげてたように、

 マントってヒーローが要救助者に与える庇護の象徴なんですよ。それをヴィランが奪って格好つけに使うのは、なァ~…!踏み躙り方としてあまりにレベルが高すぎる。

 

 どうやって肉体を全盛期の状態で留めるつもりなんだろう…と思ってたら、そも留める気なかったんかい!

 いや収監時に「君は離れ時を見誤った」とかオールマイトに偉そうに語ってた割に、自分は平気で出しゃばってきやがるなコイツ…と感じてたんで、ここでの退場は正直嬉しい誤算です。

 

 しかし「行かせてもらうよ」を聞くに死柄木のいる雄英まで向かうつもりではあるようで、到着するまで肉体維持できますかね…?

 どのくらいの速度で巻き戻ってるかは不明ですが、汚水ワープは自身の転送は不可能ですし。もし雄英に着いた時にショタになってたら正直爆笑する自信あるぞ。

 

 もしこの後エンデとAFOの追いかけっこが始まるなら、その過程で自分を求めて移動してた荼毘と遭遇→父子対決勃発…みたいな展開もあり得るのかな。

 いや荼毘の方こそそれまで肉体保つのかって状態ですが。でも少なくともお父さんには会わせてやりたいんですよ、焦凍くんには悪いけど。

 

 「(エンデヴァーさんがもう一発撃てればまだ…)」はどういう狙いだろう。燃やしてもそのまま「巻き戻し」で修復されるだけだと思うんですが、

 それが追いつかないほどの速度で燃やし尽くすってこと?巻き戻らないように壊理ちゃん背負って常に自壊し続けたデクのPlus Ultraバージョン。

 

 これはただの願望ですが、ナガンが"個性"消失弾ブチ込んで「巻き戻し」止める説ないかな。

 壊理ちゃんの"個性"を勝手に使ったAFOを、壊理ちゃんの"個性"で止めてナガンが一矢報いれば因果応報じゃないですか。まあ消失弾をヒーロー側が有してる描写がない今の時点では机上の空論ですが。

 

 AFOの夢は「世界中の未来を阻みたい」と至極シンプル。コミックの悪役の影響なのも弟が生きてた頃に語った内容と変わってません。

 まず作中で思想を否定されてるであろう悪役に憧れる事自体が理解不能なんですが、それをまるで純真無垢な子供の夢のように語ってるのが何より悍ましい…。

 

 場面飛んで米国。そういやAFOが海外でも「友人」たちに暴れさせてると語ってましたね…

 その結果がこの荒廃した街並みか。

 特に「WE ARE ALL FOR ONE(我々は全て一人のために)」って書かれた看板がショックデカい…!これだけでONE=〝トムラ〟を表現してるのがフレーズとして秀逸すぎる。

 

 ホワイトハウスで大統領らしき人物にかけあってるのはVol.34でフルネームが判明した「ティモシー・アグパー」司令。

 元ネタは初登場時にも書いた通りSWの「アクバー」提督でしょう。

 この状況下で彼が日本のヒーローのために動いてくれてるのは救いですね…!これこそ在るべき大人の姿。

 

 しかしここでアグパー司令が海外派遣を訴えてるってことは、デクが海上で出くわした謎の集団はスターのお兄ちゃん達ではないのかな。

 あるいはアメリカの人間ではあるけど司令が指示して動かした訳じゃないってパターンもあり得るか。いずれにせよ敵じゃなく味方であってほしいところ。

 

 アメリカといえば『ヴィジランテ』終盤で渡米したコーイチや彼の上司となったセレブリティを思い出すんですが、

 ワンチャン彼らが日本のために駆けつけた説ないかなあ。

 海外からの助っ人だとしたらコーイチたちくらいしか思い当たりないんですよ。それかWHMで登場したヒーローたち。

 

 先進国が死柄木の信頼得る方向に動き始めてるのはしんどい情報ですね…こういう時にお国の事情聞かされるの中々心にクるものがある。

 今までヒロアカってあまり国際の負の面描いてこなかったですけど、いざ描写されると今の事態により現実味が増すというか。他人事じゃない感がすごい。

 

 しかし「そのイスが言わせてんだろう?」と言われてた通り、大統領も本当はアグパーさんの主張の方が正しいと理解してるんですよね。

 積極的にAFOの靴舐めて他国出し抜きたい訳じゃないのが伝わってくる。だからこそ迎合という選択を取らなくちゃいけないその立場を責められないんです。

 

 アグパー司令が取り出したのは司令室の机に置かれてた幼少スターとヤングマイト(とデイブ)の写真。

 これを持ちながら言う「キャシーが」「何の為に殉死したのか…!!わかんなくなっちまったワケじゃないだろう!?」の重みすごいっすね…ここでAFOに屈せば命を賭けたスターが浮かばれない。

 

 マッスルフォームのオールマイトにスターが歩み寄ってるイメージ、陽の波動ハンパねえ~!筋肉ムキムキで似たカラーリングの男女が並んでると力強さが超ヤバい。

 これこそ現実になってほしかった光景だよなあ…まさに希望そのもの。あり得たifとしてここまで輝かしく見える画も珍しい。

 

 「少年少女は」「大人を見て育つんだ」と主語にちゃんと「少女」が含まれてるのがヒロアカらしい丁寧さっすね…

 まあ託される側のスターが女性なので「少年」だけの方が不自然ですが、それでもこういう細かい表現がちゃんとしてるのはポイント高い。男女平等なスタンスが一貫してます。

 

 場面戻って雄英。繊維操ってかっちゃんの処置してるジーニスト…の前に現れたエッジショット、素顔真っ当に美形じゃないっすか!

 今までマスクで顔の下半分隠されてただけにレア感凄まじい。血流しながら消耗した表情でこちら見下ろしてると色気半端ないっすよ!女性ファン増やせそう。

 

 「首にだけになっても喰らいつけ!!」はミルコなら本当にやりそう感がすごいな!死柄木の指食いちぎって睨みつけたまま死にそうなんですよ。

 表情からそんなエネルギッシュな凄みを感じる。いやそもそも死なんでくれって話ですが!!こんな台詞なのに死亡フラグには感じないのがすごい。

 

 「紙原」→「袴田会長」って親しさを感じさせる呼び方から雄英時代の回想はえ、エモ~!この一コマだけで想像の余地広がりすぎだろ!!

 教室で何か和やかに話してる光景がめちゃくちゃ充足感溢れてる。今まで単なる仕事仲間って認識でしかなかったのに一気にその関係に興味増したぞ…!

 

 まずエッジショットが雄英出身なのが初出の情報で驚いたんですが、元No.1,2,4も雄英出身だからそんなに違和感ないんですよね。

 で、プロフによればジーニストが35歳、エッジショットが33歳なので必然的に先輩後輩(恐らく3年生と1年生)の関係になる。

 元々予想できる可能性だった訳だ。

 

 そして極めつけは「手芸同好会」という繋がりな~!確かに繊維を操る"個性"と自分を糸状に引き伸ばす"個性"って似てるし、

 どちらもスマートな性格だから関われば自然と仲良くなるのも頷けるんですよ。これまでそれらしい描写皆無だったのに今この組み合わせに滅茶苦茶しっくりきてる。

 

 いやあこれは学生時代のジーニストとエッジショットのエピソード、気になりまくりますね…!

 何がキッカケで関わるようになったのか、最初に同好会作ろうと提案したのはどちらなのか、会員は何人集まったのか…など気になることが多すぎる。単行本のおまけページでの供給に期待したい。

 

 で、何するかと思えば「俺が心臓になる!!」ってそんなんできるの!?いやエッジショットの"個性"なら体内に侵入して何かするのは割と自然ですが、

 心臓そのものになるってどういう…!?もしかっちゃん蘇生したら今後彼の中で心臓として動き続けるの…?正直ちょっとシュールですよ!

 

 ジーニストの「戻れなくなる…!」は身体の大部分を長時間変形させてるとそのままになってしまうって意味ですかね?

 特にそういうデメリットは語られてませんでしたが、今までの戦闘描写で同じ部位をずっと糸状にしてた記憶ってないですし。まず誰かの治療自体作中で初の試みだからね。

 

 この展開の布石があったとすれば…こ、コレかァ~!?

 この未来ifかっちゃんの頭の導火線、エッジショットが後ろに巻いてる縄のリスペクトに見えなくもない。

 まあ若干強引な共通点の見出し方にも感じますが、命を犠牲に救ってくれたヒーローへの敬意の表し方としてはあり得るかなあと。

 

 しかしこれでエッジショットが死んだら正直かっちゃんの背負うものが重すぎるんで、やっぱ彼にも生存してほしいんですよね…。

 あくまで一時的に命を繋ぎ止めるための応急処置であってほしい。誰かの命とトレードで復活したら正直また爆豪アンチの叩き所さんと化す予感しかしないのよ。

 

 いやしかしこんなに早くかっちゃん復活の希望が見えてきたのは嬉しい誤算です。エッジショットが死ぬにしろ死なないにしろ、

 プロがここまで救う姿勢示しておいて死んだままってことはないだろうと。正直もう少し絶望的なテンション長引かせてもよかったと思うくらいに復活確信してる。