僕のコミックアカデミア

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僕のヒーローアカデミア No.334 『置き土産』感想

※この記事は「僕のヒーローアカデミア No.334 置き土産」のネタバレを含みます。未読の方はご注意ください。

 

 扉絵は安らかそうに片目を瞑りながら微笑むスター。なんか作中にもそのままこういうポスターありそうな雰囲気っすね…

 普段見せないヒーローのオフショット、みたいなコンセプト。オールマイトリスペクトの角のラスト一本が倒れそうなのが永遠の眠りにつく直前って感じがする。

 

 前回死柄木(orAFOor志村)が生やしてた翼はニア・ハイエンドが爆ぜる直前に奪った"個性"と判明。

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 あの短時間でそんな早技を…!?と正直斜め上の答えでしたが、予め持ってたなら最初から使っただろうしそりゃそうか。

 じゃあ今これ以外の飛行系の"個性"は本当に手持ちにないのね。

 

 この翼がツバサくんの"個性"(の複製)説については…今のところ保留か。

 これを今までニア・ハイエンドが持ってたからといって現時点では証明の根拠にも否定の根拠にもならないし。断定するにはまだ材料が足りない。

 もし仮説通りならいずれそれを示唆する描写が訪れるでしょう。

 

 スターの言葉でまたオールマイトへの憎悪を燃やす死柄木(orAFOor志村)。こちらへ力強く歩み寄るオールマイトは単なるイメージ…ではなく、

 もしかして物語開始から5年前(=現在から7年前)に戦った時に見た姿なのかな。

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 だとすればここは紛れもなくAFO自身の記憶ってことになる。

 

 惨めに逃げ去るAFO…を見ながら思い出されるスターの「おまえら死体は必ず親族の元へ返してやる!」。

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 しかし実際はお兄ちゃん達は生き残り、残らなかったのは彼女自身の死体の方…という正反対の結果に。

 最初はガンギマリすぎて怖かったセリフの印象が見事に覆る決着でした。

 

 場面移ってどっかの田舎。

 勝手に他人の家上がり込んで寛いでる兄妹?カップル?の「カシ・カシコ(コンビ名か男の方単体の名前かどっちだこれ)」は一瞬で退場するには惜しいキャラデザだな!男女ともに!

 こういうガラ悪そうで気怠げな顔好みって人一定数いそう気がするのよね。

 

 カシコさんはヴィランながら「賢者は田舎でセカンドライフさ!」って思想には共感を覚えてしまいました。

 本作の敵って現状をぶっ壊したかったり己の欲望を満たしたかったりで、こういうタイプは珍しいからなあ。悪党なのに目標はささやかってギャップに親近感を抱けるのです。

 

 しかしそのセカンドライフも死柄木(orAFOor志村)の到来により崩壊___…いやあこの即オチ2コマみたいなテンポ感、実にいいですね…!

 読者視点だと期待通りすぎて最高にギャグ。女の子の方に「オバケ!」って言われれて爆笑しました、やっぱオメーの方が亡霊っぽいじゃんAFO!

 

 死柄木(orAFOor志村)が思いついたのは反発の対象となる他の"個性"を取り除いた上での第三者への「新秩序」譲渡による保管。

 まあこの辺は永年他人の"個性"を扱って生きてきた経験からくる発想か。なんかザコ個体にチートアイテムを一時的に預けるみたいなゲーマー的発想だな…。

 

 セカンドライフ始めた矢先に"個性"失ったカシコさんは本当不運なんですけど、同情よりも無辜の民が死柄木(orAFOor志村)の"個性"奪う対象にならなくてよかった…

 って安堵の方がデカいですね…。まあ彼の"個性"が今後使われる可能性はあるし、詳細を知るのを諦めるのはまだ早い。

 

 しかしルールは一方的な攻撃ではなく"個性"同士の反発なので当然「新秩序」側もダメージを負っており___…消失寸前。

 アドバンテージのはずの大量の"個性"が仇となったのが大変痛快です、理不尽に"個性"を奪ってきたAFOに元の持ち主たちが一矢報いたような展開でクッソ熱い…!

 

 自己認識が曖昧で「新秩序」の条件を満たすための名前がなかった死柄木(orAFOor志村)に対して「名無しの権兵衛」は皮肉すぎる呼び方。

 ルビの「ジョン・ドゥ」も同様の意味合いを持つ英語らしいです。

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 魔王になりたがってる奴らをまるでモブ扱いするような大胆な侮辱の仕方だ…!

 

 顔が崩れて骸骨と化していく「新秩序」(の"個性"因子に宿ったスターの意識)…AFOの目に映ったスターの執念深さの印象として100点満点の表現です。

 単体なら悍ましいだけの骸骨から力強さを感じられて安心できる。朽ちかけて尚相対するその姿にヒーローらしさを見出せるのです。

 

 「もういい…人間生き延びた方が勝ちだ」は超負け惜しみじゃああああんm9(^Д^)!!!!当初の目的の「新秩序」奪取果たせなかったのにそれはちょっとダサすぎんよ〜!

 無理して余裕の笑み作ろうとしたけど引きつって全然笑えてない表情も面白すぎる。このコマ実に滑稽だった…!

 

 スターの言う「英雄の意志を継いだ誰か」…その答えを示すように「緑谷」とつぶやいたのはAFO&死柄木の奥深くにいた転弧。

 やはりこの描写はデクが死柄木を志村転弧として救済する展開の前振りなのかなあ。こうして沢山の手に塗れてると秘部を覗いてるような背徳感があるぞ…。

 

 スターの訃報を受けて派遣保留を決めた各国。メタ的にはこれで海外のヒーローたちを描かずに話を進められるので納得の展開…ではあるんですが、

 やっぱ寂しさはありますね。ワールドワイドな贅沢なコラボを拝みたかった…まあそれを原作の代わりにやったのがWHMなんだろうけど。

 

 ただNo.303で描かれたイメージではスター(と思わしきシルエット)の他にあと4人ヒーローがいたんですよね。

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 ちなみにその内2人は『2人の英雄』に登場したニイカングとエレクプラント。

 となると少なくともこの4人は日本へ来てくれるのでは…という期待をまだ捨てきれないのです。

 

 日本へ訪れたお兄ちゃん達と顔を合わせるオールマイト

 「キャシー…会いたかった…」って台詞からしてどうやら彼も自分がかつて救った幼い少女のことを憶えていたみたいですね…!

 もうこの事実でだいぶ救われたなあと。スターからの単なる一方的な繋がりじゃなくて安心した。

 

 vs死柄木(orAFOor志村)の戦闘記録はセントラルへ___…正直このデータをどう研究してどんな結果が得られるのか全く想像つかないんですが、

 例えば以前語られてた心の欠落説の真偽とか?あるいは"個性"発動時の何らかのリスク、弱点…といった戦闘において有益な情報だろうか。

 

 二日後、オールマイトinハイツアライアンス。「猶予ォ!?」と怪訝そうな表情してるかっちゃんの安心感よ…!

 海外のトップヒーローvsラスボスというアウェイな戦いを見届けた後だから凄まじく落ち着く…!まるで故郷に帰ってきたように彼の厳つい顔から安らぎを得られるのです。

 

 また冬用のコスを着てるのはなぜだろう。デクを連れ戻しに行った時には普段の肩出してるコスだったから何かしら理由はあるはず。

 作中の季節的に考えて気候が寒くなってきてるとは考え難い…はずなので、あり得るとすればこれから行う予定の特訓が寒さを強いられる内容…とか?

 

 デクはジャージにエアフォース用のグローブという姿。雄英に戻ってまだ二日だからコスは修繕が間に合ってないのか。

 逆にミッドガントレット装着のために着けてなかったグローブだけは今着けられると。

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 戦闘訓練でコス爆破されたからジャージ姿だったUSJ編を思い出すスタイルだ。

 

 コスチュームといえばVol.31の次巻予告にマイスターverの発目ちゃんがありましたが、

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 これを機に彼女の手で大幅にアップグレードされるんだろうか。

 引子さんが買ってくれたものからβ→γときて次はΔ?グローブもミッドガントレットと一緒に装着できる仕様に変える必要ありそう。

 

 オールマイト曰く死柄木(orAFOor志村)が動けない期間は「一週間」。えーと…それはセントラルの研究によって得られた情報ってことでいいんですよね?

 何の根拠もない読みを当てにする訳にはいきませんし。まあメタ目線ではほぼ確定…とはいえもう少しその根拠は語ってほしいぞ。

 

 現在デクのOFA出力許容上限は45%ですが、ここからあと一週間で100%+2nd~6th完全習得は超ハード…!

 とりあえず「黒鞭」「浮遊」は以前と同じくお茶子や瀬呂くんや梅雨ちゃんに扱い方を習うのかな。「発勁」「危機感知」「煙幕」はA組に教えられそうな"個性"持ってる子いたっけ?

 

 そして最も気になるのが未だ不明の2ndの"個性"。もしかっちゃんと容姿や初代/デクに対する立ち位置が似てる彼が"個性"まで「爆破」と同じ系統なら、

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 その扱い方をかっちゃんが教えられるのでは…?と。ずっと唱えてた仮説ですが次回辺りついにその答え合わせがなされるのか…?