僕のコミックアカデミア

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僕のヒーローアカデミア No.320 『デクvsA組』感想

※この記事は「僕のヒーローアカデミア No.320 デクvsA組」のネタバレを含みます。未読の方はご注意ください。

 

【Cカラー】

 涙を浮かべてるけど凛々しい顔をした梅雨ちゃんと、泣いてはいないけど表情が痛ましすぎる本編中のデクって対比にも取れるカラー。

 「フロッピー活動中。」ってコピーがついてるとそのまま作中で広告にできそうな完成された感があるな。

 

【本編】

 「すっかり画風が変わっちまったなぁ!?」はオールマイトを生で見たNo.1のデクと全く同じ感想!

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 画風が違うのは一緒でありながらその印象はどこまでもオールマイトと真逆…かつて憧れた笑顔の眩しいあの姿とは程遠いです。同じくオールマイトに憧れたかっちゃんらしい皮肉だ。

 

 腰を落とし前のめったデクの6th発動の構えも今はまるで皆を威嚇してるかの様…少し最初の戦闘訓練でキレた時のかっちゃんっぽくも見えます。

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 彼と遠ざける/遠ざけられる側の立場が逆転したことの表現だろうか。周囲に迸るフルカウルのエフェクトと「黒鞭」が禍々しすぎる…!

 

 デクは初手で「煙幕(6th)」発動!よっしゃ予想アッタリ〜!

 まあ大多数相手に逃走するなら視界塞がらない手はないのでそりゃそうか。

 発動前に「……ありがとう…」「来てくれて…」と言えるのがデクらしい優しさだな…逃げる気でも皆の気持ちだけはちゃんと受け止めるんだなと。

 

 対するかっちゃんは新ワザ「爆風地雷」で「煙幕」ブッパ!「爆破」の風圧に特化した技だろうか、また予想当たったぜ〜!

 ここ少しかっちゃんとデク攻略の思考がシンクロしたみたいで嬉しいです、彼にはクソモブ読者が思い上がんな!って一蹴されそうだけどな!むしろされたい。

 

 「何でもかんでもやりゃできるよーになると」「周りがモブに見えちまうなぁ!?」は以前のかっちゃんそのものだな!

 幼い頃に俺スゲーと確信して以降度々他人をモブ呼ばわりしてましたし。

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 かつての己の未熟さを自覚してるからこその発言です、流石にこれにおまいうとは言えない。

 

 その直後押し寄せたのは「生き物ボイス」で操られた鳥たち。普段か細い声で喋る口田くんがマスク取って直に叫んでるのがさあ…

 本当にデクに戻ってきてほしいんだなって。こんなに大きく口を広げた彼初めて見たよ。この声がCV.永塚拓馬でどう表現されるか今からアニメが楽しみ。

 

 後方に「黒鞭」伸ばしたデクを捕らえたのは瀬呂くん!黒鞭垂らしっぱコエーと率直ながらも軽くツッコむようなノリが有難いです、その調子に勇気づけられる。

 伸びた黒鞭とデク本人の手首、それぞれ別の箇所に左右の「テープ」を同時に接着させる捕らえ方が何ともテクニカルだ。

 

 デクは手刀で「テープ」切り離してる?瀬呂くんのテープって結構粘着力あるイメージなんですけど、OFAほどのパワーとなればこんなに容易く破けるものなのか…

 僕だったら自信失くしそう。こうなると峰田の「もぎもぎ」も無理やり取れるのか気になりますね、これぞほこたて対決。

 

 続いて繰り出されたのは「黒影」に持ち上げられた耳郎ちゃんの新ワザ「心音壁(ハートビートウォール)」!

 壁という表現からして攻撃ではなく音で対象の進行を阻む防御用の技でしょうか。今のボロボロのデクを傷つけない為の技チョイスが泣ける…最大限の配慮が伝わってきます。

 

 耳郎ちゃんにノートのまとめ方求められてたのはジェントル戦最中の回想で描かれたエピソード。

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 ヒーロー分析ノートはOFA関係なく無個性時代から続けてきたデクの努力だからなあ…さぞや嬉しかったろう。今その話をしてくれたのが有難いです、今もデクは求められてるんだなって。

 

 デクを捕らえた「尾空旋舞」は既存の技です、vsB組でポニーちゃんに繰り出してた。

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 心操戦で「洗脳」の条件を知った上で彼にキレたのは迂闊ではあったけど、こうして尾白くんの心にその姿が残ったなら確かに意味はあったな…!

 今そのことを思い出してくれたのがすごく嬉しい。

 

 デクが思い出したのは(AFOin)死柄木に傷つけられた相澤先生、グラントリノ、かっちゃん。やっぱり彼らが目の前で怪我したのが相当トラウマになってるっぽいな…

 自分以外の全員を勘定に入れるデクらしい思考。少なくとも彼だけが負う責任じゃないのに…あまりに台詞が痛ましい。

 

 尾白くんの「尻尾」を無理やりこじ開けるデクの姿はホラー映画のワンシーンのような怖さでヒェッ…となりますね…。読者ビビらせたるという堀越先生の執念を感じる。

 内面はいつもの優しいデクのままだと解るだけに余計にしんどいです、その誰も寄せつけなさが見てて辛すぎる。

 

 常闇くんにバトンタッチ→砂藤くんが耳郎&尾白キャッチ!食紅借りた件は壊理ちゃんに林檎飴渡した時に語ってました。

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 貸してやんねー!って微笑ましいな!普段はこんな幼い言い方しない砂藤くんだからこそ心配してるのが伝わる台詞です。今度は彼と一緒に林檎飴渡したげてよォ!

 

 「黒影」に建物に入れられたデクを拘束したのはヤオモモ産の装置。眠らせるのが目的…ってミッドナイトリスペクトじゃん!今は亡き彼女の意志を継いでる。

 実際対象を傷つけず無力化できる昏睡系の"個性"は対ヴィラン戦においても最適なんですよね…本当に惜しい人を亡くした。

 

 前回の飯田くんの「彼について行き彼と行動します」って精神的な意味じゃなくマジでAFO探しに同行するつもりだったんかい!覚悟キマりすぎィ!

 まあOFAが雄英に在ることで避難民に及ぶリスクを考慮すればそういう選択になるか…で、それを防ぐ為の対策が「雄英バリア」なのね。

 

 装置から逃れようとするデクを止めたのは上鳴くん!いつもの彼らしい気さくなノリで言葉をかけてくれるのが救われる…!これがナードに優しいギャル♂概念ですか。

 雄白Ⅲの飯田くんの誕生日回でもデクの肩組んでたけどそのセルフパロっぽくも見えるなあ、

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 所謂逆輸入ってやつ。

 

 障子くんがデクに巻いたのは絶縁テープ付きの「複製腕」。これは複製器官に更に複製器官を生むやり方で伸ばしたものでしょうか。

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 上鳴くんは攻撃するつもりないのに絶縁体なのはデクを安心させるため?万が一何かあって「帯電」発動してもお前は傷つけないって意思表示なのか。

 

 「このメンツならオールマイトだって恐くない」はカツキ護衛隊(障子轟常闇)についてのデクの評価ですね。

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 障子くんがこの言葉を返したのは今の擬似的なオールマイト=デクのことも恐くないって意味でしょう。A組全員揃ってる今なら尚更お前のことは恐くない、だから救ける…と。

 

 今回は飯田くんかっちゃん口田くんと皆メットやマスク外してるのがずっと被りっぱのデクとの対比に感じるんですが、障子くんはまだ外してはくれないのね。

 やはり昔女の子に顔怖いと泣かれたのがトラウマになってるのか…

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 彼が口元のマスクを外すのはそれを克服する時なのかも。

 

 「黒影」の新ワザ「」は暗闇におけるフルパワーを制御した「終焉(ラグナロク)」のまま殻のようになった状態。

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 形態変化の幅が広すぎるッピ!体育祭の騎馬戦でデクの指示で防御に徹してた「黒影」が、強化されてまたデクを守る為に活かされるとは…その因果に泣かされるなあ。

 

 しかしそんな常闇くんたちの声もデクには届かず___…いや、届いてるからこそこの反応か。「ストレス」溜めたリ・デストロの膂力に押し勝てる「終焉」を突破できるデク…

 と書くといよいよインフレ極まった実感あるなあ。今回終始泣き顔の「黒影」が可哀想であると同時に癒し。

 

 デクを心配するA組皆の気持ちが「危機感知」に対するメタ特性になってるのは必然的すぎる現象だな!涙腺緩む…と同時に、

 万縄さんが四ノ森さんに「黒鞭」使った時に反応したのはどういう判定なんだと少し思ったりw

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 ちょっとした悪戯心でも「危険」や「害意」に分類されるのか?

 

 こうなると怖いのは内通者だよなあ。デクと敵対する立場の人間なら皆とは逆に「危機感知」の反応によって特定され得る…!

 まあAFOがまだOFAを奪えてない今の段階で殺そうとする筈ないのでこの戦いで正体を現すとは限りませんが、いずれそういう展開が訪れる可能性はあるなと。

 

 ちょっと怖いのはここの枠線が「危機感知」のエフェクトっぽく微妙に稲妻型なんですよね。

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 これ内通者に攻撃はされないまでもその敵意に微弱に反応してるんじゃないかと。勿論ただの杞憂なら嬉しいんですが、4thのエフェクトによるコマ割りは前もあったからな…

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 不安は拭えない。

 

 一応内通者予想やっておくと最有力候補はまあ葉隠ちゃんだよねと。その隠密活動向きの"個性"を筆頭に色々と根拠がネット上で挙げられてますが、

 すでに語られ尽くしてるのでここでは割愛。今回デクとの対話パートがなかったこともこの後正体を現す前振りと捉えられなくもない。

 

 次に怪しいのは同じく今回対話パートのなかった青山くん。

 原画展の描きおろしや前回の「大人といるんならむしろ安心していいんじゃなウィ☆?」等一応根拠は揃ってます。

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 時々「ネビルレーザー」が漏れる体質を複数"個性"持ちのAFOが治せるなら…

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 奴に協力する動機にはなり得る。

 

 ただ青山くんは合宿で姿を隠しながらとはいえ明確にコンプレスを攻撃してるのよね…

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 辻褄合わせるなら彼と通じてるのはAFOのみで、連合にはその関係を知られてないからバレないと踏んだのか。

 雄英で過ごす内に皆に絆されていって潜入任務との間で葛藤した末の行動だったのかな。

 

 皆から離れるデクの表情は悲痛すぎる…血走った眼はこれ全然眠れてないんだろうなあって。フード被ってた時とギャップありすぎる。

 ただこれ泣いてはいないっぽい?顔の液体は汗か雨か。代わりに左目の横に迸るフルカウルのエフェクトが涙が流れた場合の軌道っぽくも見えます。

 

 デクを阻んだのは「穿天氷壁」!「責任が…涙を許さねぇか」は責任に耐えきれず泣く父親を見たからこその台詞か。

 「ヒーローも泣く時ゃ泣くだろ」と述べてた轟くんらしい言葉です。

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 親友に親父と彼は誰かと背負う責任が多いな…親父には出来なかった事を今してくれてる感じだ。

 

 続いて語りかけてきたのは梅雨ちゃん。「コミックのヒーロー」はメタいな!そりゃ彼女たちにとってはデクはコミックじゃなく現実の存在だからなあ。

 彼の人生が物語として消費されようとしてるなら阻止したいに決まってる。コミックとして眺めてる読者にとっても有難い話です。

 

 広場の側に止まってるのはエルクレス?TOP3の車?どちらも似たデザインだから見分けつき難いのよね。できればエルクレス

 というか来てるのはオールマイトであってほしいなあ。僕はオールマイト像の「I AM NOT HERE」とかいう冒涜的な掛け札を彼に自分の手で外してほしいのよ。

 

 「『架空』は『現実』に!!!」から始まり、Plus Ultra!!(更に向こうへ)がかけ声の作品で「架空(そっち)へは行かせない」。

 この安心感よ…今までのただヒーローを盲目的に神格化する文化へのアンチテーゼって感じだ。その尊さ自体は肯定しつつ、しっかり現実も見据えた台詞です。

 

 「A組(わたしたち)」「一人」はOFA/AFOを意識した単語でしょう。

  「A組」のAは"ALL"を意味する単語であり、彼らがデクという「一人」="ONE"の為に動いてる今の状況こそ真の"ALL FOR ONE"

 "ONE FOR ALL"を持つデクがそれに応えて初めて偽りのAFOを斃せる可能性が生まれる。

 

 ところで心操くんは今来てないのかな。前回危険だから来てないだろうと予想しておいて何ですが、「洗脳」はデクを傷付けず一発で止められる"個性"だし。

 姿を隠して他の誰かの声で不意打ちすれば成功確率は高いはず…だけど、今のデクを騙すような真似はやっぱ心苦しいよなあ。

 

 もし「浮遊」で上空に逃げようとしたら_____「無重力」の出b(これ前回も言ったので省略)。

 もしかしてデクが遥か上空に逃げないのって本当は皆と離れたくない気持ちの表れ?それとも単に判断力が鈍ってるだけか。

 どっちにしろお茶子+αの出番はまだ残されてるから期待できるな!

 

【作者コメント】

「デクという名は雨ニモマケズの一節からで今ずっと雨描写なのはそのせいです<耕平>」

 「ミンナニデクノボートヨバレ ホメラレモセズ クニモサレズ サウイフモノニ ワタシハナリタイ

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 いやなるなー!!!褒められろ!!!!苦(気)にもされろ!!!!!