※この記事は「僕のヒーローアカデミア No.317 傷、血、泥」のネタバレを含みます。未読の方はご注意ください。
No.317「傷、血、泥」____そのサブタイに相応しいほど酷く荒んだデクの姿。前回ナガンに「キラキラした目」と評された直後にこんな光の消えた目をしてるのがしんどすぎますね…。
この暗い表情で「その目で未来を見据え…」は思わずDEAD ENDを示唆してるのかと危惧しちまうよ。
TOP3+ラーカーズinどこかの埠頭の倉庫。突入班全員無事だったか！まあ実際に館に入ったのはOFA継承者のデクとNo.1のエンデヴァーだけっぽい？
し、この二名なら瞬時に爆破回避できても不思議じゃない。ただその直前に「危機感知」が反応しなかったっぽいのは少し気になるな。
「何故これで死んでいないのか」はいナガン生存確定！確定ェ──── イ！無論楽観できる状況ではないです、
しかし生きてるならAFOに鉛弾ブチ込む可能性が残ったってこと…！シンリンカムイの見解通りこれは彼女のヒーローとしての足掻きの成果でしょう、そうだと信じたい…！
「シンリンカムイ(ルーキー)」はともかく「エッジショット(ピザーラ神野店)」「Mt.レディ(がんばり屋さん)」は何！？確かに神野編でそう名乗ってたけどさあ！
後者に至ってはただの褒め言葉だよ！でも今はこういうおふざけが有難いです、重苦しい話の最中だから少し気を緩めた。
「OFA(緑谷)」ってことはラーカーズにも秘密バレてるの！？てっきりまだTOP3だけかと…いやでも一緒に行動するなら確かに説明は必須か。
これ具体的にどの程度まで他のヒーローに把握されてるか気になりますね。TOP10くらいまでなら全員知っててもおかしくない気がするけど…。
Mt.レディの左目上辺りには傷が…これはマキアとの戦闘でついたものでしょうか。女性の顔を傷付けるとか罪深い…！って言うのは最早逆に性差別か。
もっと酷い傷がつく危険もあったのによく復帰してくれたよ…デビュー時にｷﾀｺﾚｷﾀｺﾚ言ってたオタクたちも悲しまずに済む。
おいおいデステゴロさん引退って嘘だろ！！？No.1の巻頭Cからずっと登場してるキャラなのに…！
いや、メタ的にはだからこそと言うべきか。読者に馴染み深くて、けれど退場しても物語に大きく影響はないヒーローといえば、彼辺りだもんな…。また絶妙なところを切ってきた訳だ。
No.1以降のデステゴロさんの出番は体育祭の警備、ビルボードチャートJP出席、そして言及されてるスライディン・ゴー確保。
カムイやレディと一緒にいる印象が強かっただけにショックデカい。
あとアニオリでは耳郎ちゃんの職場体験先だったんだよね…
彼女も思うところありそう。
コスチュームを脱いでヒーローからただの人間へと戻っていく実感ヤバいっすね…。言いたかないけどそこら辺にいそうなオッサン感がすごい。
残念すぎるけどこんな姿見せられたら責められないっすよ…罵声>>>>>声援という感覚は想像つくだけに一個人の選択としては否定できない。
しかし目が影で見えなくなるのはともかく、いきなり頬に皺が入るのはちょっと老けすぎじゃね！？ギャグの領域に片足突っ込んでるよ！
泣いた後のエンデヴァーも凄まじく老けてたけど堀越先生の趣味なのかこれｗ本作は良い歳したオッサンの弱々しさを描くことに定評あるよなあ。
「辞めたヒーローから情報が漏れ出している」からこれから辞めるかもしれないヒーローにはOFAについて教えられないと。
逆にいえば今OFAを知ってるヒーローは辞めないと信用されてる訳か。流石にその中から辞めるヒーローは出ないと信じたい…が、絶対ないとは言いきれないか。
「AFOは公表しないのかしら」は尤もな疑問。単に万全の状態じゃないからってだけでなく、AFO自身もOFAの存在をあまり知られたくないのかな。
もっと言えば弟との関係をゴシップ的に扱われたくないのかなと。その真意はAFOのみぞ知るですが…奴のブラコンっぷりならなくはない。
「オイ 電話出ろ」ってLINE送る轟くんナチュラルに不遜だな！まあエンデヴァーはこういうメッセ送られても仕方ない立場ではありますが。
命令口調+簡潔な内容なのが轟くんらしくて微笑ましい…！今アカデミア成分に飢えてるからその存在を感じさせてくれただけでも有難いです。
しかし今はその電話にも出られず…デクだけでなくエンデヴァーも遠ざける側に立ってしまった訳か。
「皆で燈矢兄を止めに行こう」って約束は最終的には果たされると信じてますが…だとしてもこれは胸の痛む拒絶。再び父子肩を並べて戦えるようになる日は一体いつになるのやら。
ホークスの専用デバイスに連絡が入り、ページを捲れば____そこにいたのは「黒鞭」で刺客を仕留めるデク！
筆圧ヤバそう！描き込みエグそう！原画展行った後だと真っ先にそんな感想が浮かんじゃうぜ！この世の全ての殺伐さを凝縮したようなドス黒さに畏怖せずにはいられない…！
刺客はアクセサリーじゃらじゃらでいかにもと言った風貌。腕と胸のそれぞれ異文化の衣装を着た花嫁のタトゥー？は"個性"に関するもの？
それとも単なるファッションなのか。三下臭い見た目とはいえどんな"個性"だったか気になるな〜。単行本でさっと解説してくれないだろうか。
戦いの舞台は内装や外の「ART MUS(EUM)」って表示からして美術館っぽいですね。今まさに原画展開催中の作品で美術館を荒らすのは如何なものか…
と思わなくもないですけどｗもしかしてこの刺客が芸術家志向のヴィランだったりするんだろうか。だからこの場所を戦場に選んだ？
オールマイトが差し出したのはNo.310と同じウサちゃん柄の手拭いに包まれたお弁当！
さらに言えば体育祭前にデクを昼食に誘った時にも見せてました。
ってことはやっぱりこれオールマイトの手作りじゃ〜ん！そう何度も引子さんの元に戻ってるとは考え難いしほぼ確定でしょう。
「もう」「大丈夫です付いてこなくて」と告げて去ろうとするデクはかつてナイトアイの制止を振り切って去ったオールマイトと重なる姿。
ここでオールマイトが拒絶される側の苦しみを味わわされてるのが残酷すぎますね…。OFAを手放して漸くその立場に立たされたのが因果すぎる。
思い出されるのはナイトアイが予知した「凄惨な死」の話。もしかしてデクは自分に付き合わせることでオールマイトがそのDEAD ENDを迎えると考えてる？
確かに現時点でもあの予知が変わったと言える根拠はありませんが…今のままだとそうなりそうなのはむしろデクの方だよなあ。
「反動無しでオールマイト(100%)と同等の動きもでき」るのは「発勁」で運動量貯めた時だけで純粋な100%に比べると隙はある…とツッコめるとはいえ、
ナガン戦のあの凄まじい速度を見た後だとなあ。反論する気にはなれない。オールマイトが言葉を失くしてしまうのも無理ないぜ。
一瞬だけかつての温厚さを感じさせる瞳で「──だから心配しないで」と告げるデク。
成長した彼に向けた「君はもう私を振り返らないだろう」ってオールマイトの独白がこうも悲観的に感じてしまうとは…！
最後に振り返ったのがこれとか哀しすぎる…また笑顔で振り返ってくれよ。
そして離れて行く手と手____ハァァ…何だよこの光景…切すぎる。神野の倒壊組やライジングの幼馴染と対照的だよなあ。
今回オールマイトのヒロイン力半端なかったけど、後にその手を掴むのは真ヒロインのお茶子なのかな。いやかっちゃん飯田くん轟くん…皆で繋ぎ止めるのかも。
まあメタ的にはもう戦えないオールマイトとここで一旦距離置かせるのは正しいんですよね。ナガン戦の時のようにまたヴィランに襲われる危険は幾らでもあるし。
オールマイトを駄目な守られヒロインみたいに描かない為には正しい判断。作劇的には必然の別れと受け入れられます。
その別れを物陰から見届けてたのはステイン。そういや彼とオールマイトの面会は結局実現したのかな。
「ステインとの面会を遅らせてほしい」って伝言が4月以降のことなら、
全面戦争(3月下旬)直後のAFOによるタルタロス襲撃で脱獄したので成立しなかったってことになりますが…。
崇拝するヒーローとかつて本物認定して救けた学生の別れに彼は何を思うのか…表情が意味深で読めない。もしかしてこれステ様同行√もあり得るんですかね？
今のデクの孤高さはステインに通じるものがあるし、読者とは裏腹にこれぞ真のヒーローの姿と歓喜してる可能性すらある。
布切れと化したコスチュームを纏って歩くデクの姿はまさにステ様のよう…いや、最早彼以上の不気味さだなこれは…。
かっちゃんdisられてキレた時の究極進化版みたいなドス黒さでどっちがラスボスか分からない。常時発動中の「黒鞭」が初発現時と同じく禍々しく見えてしまう…。
道路に貼られた「止まれ」の三文字が実に象徴的です。
それはまさに読者のデクに対する叫びを表したもの。
しかしデクはその言葉に目も向けず、白線の上を渡る____…まるでこれ以上進んだらもう戻れない一線を越えるように。止められないデクの歩みが表現された秀逸な一枚です。
もうこのまま孤高の道を邁進するような威圧感ですが、流石にTOP3+αとは今も連携取ってるよね！？OFAを囮にAFO(の刺客)を誘い出す作戦だし単独行動だとは考え難い。
一方で独り置いてかれちゃったオールマイトはもう雄英に戻ってるのかな…悲しいけどそれが一番安全だからなあ。
このマスキュラー戦〜オールマイトとの別れは最終章の序章としてまとまってる印象なんですが、それを終えた今そろそろ雄英側に視点が移るのかな。
OFAの秘密の共有者として行動を共にしたのに全く言及されないかっちゃんが恋しすぎてな…彼が今どんな心境なのか早く知りたい。
