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僕のヒーローアカデミア No.249 『地獄の轟くん家』感想

※この記事は「僕のヒーローアカデミア No.249 地獄の轟くん家」のネタバレを含みます。未読の方はご注意ください。

 

 「No.249 地獄の轟くん家(ち)」サブタイでいきなり笑わせるんじゃあないッ!まあ実際地獄だけどな!!このブラックなタイトルのつけ方はまさに堀越先生らしいセンスだなぁ。

 作中で繊細に扱われてる問題を創造主自ら茶化すのが本作の味というか。大胆なシリアスブレイクは作者の特権。

 

 笑えるポイントはやはりそのワード同士のミスマッチ感でしょうか。厳つい「地獄」と「轟くん家(ち)」ってくだけた言い方の組み合わせが妙に脱力感あるというか。]

 後者は友だち目線でデクの言葉っぽくもあるけど、その修飾語に「地獄の〜」を選ぶセンスは間違いなく堀越先生のものだ…!

 

 朝から元気なバーニンさんが拝めたってだけでここに誘ってくれた轟くんに感謝したい気持ちになれる。宿泊設備バンザイ!!

 ストレッチする姿が健康的でありその動きのたびに強調されるおムネもたいへんえっちです。心身ともに健全なこの可愛さは推せる、やっぱ推せるよバーニンさん。

 

 アイマスクをヘアバンドみたいに使って髪上げてるかっちゃん、生活感に溢れててレアだな…!今まで描かれそうで描かれなかった姿でなんか新鮮。

 つーか今更だけどこのマスク、バーニンさんとお揃いっぽくも見えるよね!なので今度は逆にアイマスクなしverのバーニンさんを所望します。

 

 轟くんは相変わらず自分の言葉がかっちゃんへの煽りになるって発想がなくて草。

 まあ他の2人に仲間意識なんてないかっちゃんからすると「今日こそエンデヴァー追い越すぞ」とか言われても命令されたようにしか聞こえないだろうしなー。

 轟くん、良い子だけどやはり距離感のズレた子…!

 

 とはいえかっちゃんにもこうして分け隔てなく接してくれるのはもちろん嬉しいです。その後の罵声にも「点での放出ってのが慣れねェ」ってニュートラルに返してて一周回って安定感がある。

 この光景も大分見慣れたしもうコイツらずっとこの調子でいいんじゃねと思える域に達してます。

 

 ボロボロになった身体の部位としてクローズアップされてる箇所が三者三様なのは興味深いです。轟くんの左半身とかっちゃんの掌はたぶんそれぞれ炎熱と爆破の噴射口だからだよね。

 デクだけ顔が映されてるのはなんでだろう。黒鞭もエアフォースも関係ないし特に深い意味はない…のか?

 

 オリジン三銃士に発破かけてくれたバーニンさんは有難いっすね!こうして彼らに関心持ってくれてると仕事仲間としての繋がりがちゃんと感じられる。

 歳の離れた弟たちを励まそうとするお姉ちゃんみたいな目線で微笑ましいです。今後も3人を先輩として見守っていてほしい。

 

 「やると決めた時には既に行動し終わっていろ」はこの漫画の真理とも言える「考えるより先に体が動いていた」に通じる台詞だなぁ。

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 まあ真っ先に思い出したのはプロシュート兄貴のあの名言なんですけど。

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 ブッ殺すと心の中で〜ならぬ「『ブッ救ける』と心の中で思ったならッ!」だよ。

 

 エンデヴァーが心の中で冬美さんに感謝してたのは安心しました。まあそれこそ考えた時には既に終わってるべきだけどな!

 でもパッパがそれをすぐ行動に移せる訳ないし今はその想いが示されただけで充分です。ずっと母親代わりをしてきた冬美さんには報われてほしいけど焦る必要はない。

 

 一瞬で轟家に移動したような演出はちょっとバラエティ番組のロケっぽいノリでもあるな…w 突撃!隣のプロヒーローの晩ごはん、みたいな。

 実際には轟家はメディアの取材NGだろうしそこに招かれたとなれば超レアな体験で当然羨める。かっちゃんはめちゃくちゃ不本意そうだけど!

 

 エンデヴァーが今回幼馴染を連れてきたのはやはり冬美さんに今までの恩を返すためでしょう。妻の代わりをしてくれた娘の希望は少しでも叶えてやりたい…と。

 その割には渋い顔してますが、その客人が自ら招かれた理由を全力で否定してれば娘と会わせるのを躊躇ってもしゃーない。

 

 エプロン姿で幼馴染に挨拶する冬美さん、夫を出迎える新妻みたいな雰囲気でかわええ…。こんな美人に迎えられて未だに「何でだ…」とか言ってる奴の気が知れないぜ!

 殺伐とした轟家の中で今まで彼女が癒しになってたのは間違いないですね。この一コマだけでそれを実感できた。

 

 夕食にも恒例のブツブツを発動するデク、なんか食レポ芸人みたいになってないか…w かっちゃんの「飯まで分析すんな」ってツッコミが至極まともな内容で逆に笑う。

 あとデクの箸と茶碗を持つ手が前のコマと逆になってるの、多分かっちゃんと肘が当たってウザがられたからだろうな…。

 

 夏雄さんも夕食を作ったことがあるという衝撃…ってほどでもない事実。お姉ちゃんだけに任せないでちゃんと手伝ってたのはエラいぞう。

 「エンデヴァーが止めてたかもな」とか言ってたけど多分本気で疑ってる訳ではないでしょう。寧ろお父さんにも気づいてほしかったアピールじゃね?

 

 轟家の殺伐っぷりに2人してビビる幼馴染の天丼で草ァ!コイツらいつも噛み合ってないのにこういう時だけ同じリアクション取ってると新鮮だな!!

 まあこうしてコミカルに描かないとマジで居た堪れないからなあこの空間。読者にとって同じ部外者として共感できる存在になってくれてる。

 

 「学食で気付きもしなかった今度…」」この間の悪さ!まさしくエンデパッパって感じ!!でも端から見てる分には全然憎めないですねー。

 その後の「ムッ…」とか微笑ましさの極み。ここ最近はヒーローとして意識高い面ばっか見せてたから、久々の愛すべき親バカ要素が身に沁みる…。

 

 何とか引き止めようとする冬美さんの奮闘も虚しく夏雄さんログアウト(´・ω・`)。いやあまあ致し方ないことではありますけどねえ。

 冬美さんのことは応援したいけど夏雄さんの気持ちもまた尊重されるべきものですし、無理強いはできない。寧ろ食後までいてくれただけでも有難くね?

 

 エンデパッパ、ちゃんと洗い物してる!エラい!!とか言ってると40過ぎのおっさんを幼児のように甘やかしてるみたいですが、この行為は別に褒めても構わないでしょう。

 だって今までは皿洗いするイメージすらなかったし。ささやかでもこういう面はきちんと評価してあげるべきだと思う。

 

 「俺のいるところでてめーらが話してたんだよ」は自分勝手な言い分に聞こえるけどこればかりはマジでその通りだからな…。

 そしてその事実に対するデクの反応が思ったより薄い。まあOFAの秘密の共有者としては彼なら轟家の内情についても言い触らしたりしないって信頼があるんだろう。

 

 「手伝わせない方が緑谷にわるい」はデクの本質を突いた台詞ですね!デクの人救けへの貪欲さをよく解ってる。

 なお「爆豪にわるい」とは言わない模様。それでも当然のようにかっちゃんも手伝ってくれてるのは有難いです。性格はクソ煮込みでもこういうところは育ちの良さが表れてる。

 

 「私だって夏みたいな気持ちがないわけじゃない」はそらそうやろなぁ…。冬美さんもエンデヴァーの野望の割りを食わされた一人なのだからない方がおかしい。

 今回それを口にしてくれたのは安心しました。ただ自分の理想の家族像を弟たちに押しつけてる訳じゃないからこそ共感できる。

 

 冷さんが熱湯を轟くんにかけた後、自分の"個性"で冷やしてくれたのは初耳ですね。まあ考えてみればしてて当然の処置ですがその様子をハッキリ描いてくれるとやっぱり大分印象変わる。

 彼女にとってあの時の息子や夫への嫌悪の高まりは瞬間的なもので、持続されてる訳じゃないんだなと。

 

 「親父をどう思えばいいのか」はいつもみたいに「エンデヴァー」と呼んでないのが注目すべきポイントか…。

 一番の被害者である冷さんの決心を知れば自分は父親をどう見ればいいのか悩むのは当然だよなぁ…。まだ家族皆が変わり始めたばかりだからこそ簡単には答えを出せない問いだ。

 

 姉弟の会話を無理やり中断させるかっちゃんの躊躇のなさよ…w まあこればっかりは尤もな主張だからな…知りたくもない秘密ばかり聞かされる彼にそろそろ同情してきた。

 あと「四川麻婆が台無しだっつの!」って地味に料理を評価してるの、好感度高いです。辛いもの好きだからね彼。

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 「轟くんはきっと 許せるように準備をしてるんじゃないかな」で不覚にも泣きそうになっちまった…。

 今まで轟家の問題がどう着地するのか読めなかったけど、今回で漸く和解に向けて動き始めたんやなって…。轟くんが驚きつつもデクの言葉を強くは否定しなかったのがそれを物語ってた。

 

 「本当に大嫌いなら『許せない』でいいと思う」ってあくまで轟くんの選択を尊重してるのが良いですよね。その上で自分の見解を口にしてるから押しつけがましさがない。

 助言しつつも最後の決断は当事者である轟くんに任せる、というのが友達として出来る精一杯のことって感じがします。

 

 まあそれを聞いて怪訝そうな顔するかっちゃんの気持ちも分かるけどな!彼からすればデクは他人の家庭の事情に首を突っ込む鬱陶しい奴なんだろう。

 けどまあかっちゃんが轟姉弟にキレなきゃデクもここで言う気にはならなかっただろうし、結果的には良いコンビプレーと言えるんじゃね?

 

 エンデヴァーも夏雄さんも立ち聞きとか幼馴染に自分たちの事情が知られてると知るイベントがあっさり済まされおった…。

 まあ2人ともそれを知っても焦りがないのは焦凍の友達なら口外しないって信用があるからなんだろう。特にエンデヴァーは2人に毎日指導者として接してるからね。

 

 前々回冬美さんが手を合わせてた仏壇はやはり燈矢兄さんのものだったか…!以前エンデヴァーの回想にいた前髪で目の隠れた子がやっぱり燈矢さんかな。

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 今回の写真では学ランを着てるってことは少なくとも中1までは存命だったんだろうか。目が出てるのは撮影のために髪を切ったからか?

 

 一番気になるのはやはり荼毘との関係ですね…。燈矢本人であれば死んだと思わせておいて実は生きてたってことになるけども、どうやって生き延びたのかは今の時点では予想できない。

 燈矢さん関連で何か災厄がもたらされそうで怖いです。どうか轟家全員HAPPY ENDを迎えてくれぇ…!

 

 

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