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僕のヒーローアカデミア No.227 『眠い』感想

※この記事は「僕のヒーローアカデミア No.227 眠い」のネタバレを含みます。未読の方はご注意ください。

 

 ヒミコちゃん、血だらけで自分が刺した「斉藤くん」と同じ状態になれたと笑ってるとやっぱコワイよこの娘!

 と同時に、不思議と切なく見える姿でもあります。狂人であることに変わりはないけど、ここで初めて彼女の言う「"好き"になる」悦びが少し理解できた気がしたんですよね。

 

 好きな人との感覚の共有。その一番典型的な例はやはり性行為による快感なんだろうけどそれだけではなく、別の原因によって生じた別の感覚も共有自体はできなくはないです。

 そしてヒミコちゃんの場合はそれが出血による痛みだったと。そう考えると分かり易いのではないでしょうか。

 

 つまり好きな相手と同じ感覚に至りたい、それ自体は誰もが普通に持ってる欲求だと思えた訳です。

 そして"個性"によってその感覚が他人を傷つけることでしか至れないものに決定付けられたヒミコちゃんが、益々悲壮に見えてしまった。無論犯した罪を許せるか否かとはまた別問題ですが。

 

 四ツ橋社長は何か一人で偉そうに演説してるけどぜーんぜん響いてこないね!

 お前らもヒミコちゃんを「悲劇のヒロイン」って型に当てはめようとした時点で同類だろと。「排斥」って今まさにお前らがヒミコちゃんをこの世から排斥しようとしただろと。

 ブーメラン刺さってますよあなた。

 

 社長の涙、胡散KUSEEEE!!!!義爛のあ、ダメだついていけないみたいな表情も納得だよ!!

 解放戦士たちを見下してる自覚はなくて、マジで自分のために命を投げ出すことが尊いと思ってるっぽいですねこのオジサン。というかそっちの方がサイコ極まってて好みのキャラ付けですぼく的に。

 

 近属は見た目から無口な知性派キャラだと勝手に思ってたら予想以上に喋るな!

 このネチネチ相手に教え込むような語りかけ方、ちょっとジョジョのキャラっぽいような気がします。テンションの高さに差はあるけどギアッチョとかチョコラータとかあの辺りに近いノリ。

 

 この人企業の取締役らしいし部下にもこうやって指導してんのかなぁ、だとしたら解放軍所属とか関係なくお近づきになりたくないなぁ、とか考えてしまいました。

 ブローカーとはいえ義爛もヴィラン側の人間なのに、コイツらがヤバすぎて相対的にヒロイン兼読者視点ポジが成り立っとる…。

 

 例の監視カメラの映像はやはり敵連合の評判を落とすために使うつもりと。仮に誤った情報でもそれっぽい真実味さえあれば拡散される、というのは確かな説得力があります。

 ここは現実と感覚がリンクしてる部分すね。作中のモブの視点に立ってその映像を観た彼らの反応を想像できる。

 

 スピナーが「一人も倒してねェ」のはどういうことでしょ。

 プロヒーローのマンダレイと接戦だった彼が足手纏いとは思えないし、やっぱりオバホの護送車を襲撃した時と同じく他人を殺すことに抵抗があるのかな。

 とするとスピナーの今の連合への疑問はまだ完全に解消された訳ではないのね。

 

 花畑の選挙カーはいくら何でも場違いすぎるだろ!!何かディズニーのパレード観てる気分です。

 そんで「ああ…!!そんな!!」→「最高指導者はなんと!?」→「うおおおおおお!!」の勢いで草ァ!テンションの上げ下げが激しすぎる…!ある意味コイツらが一番気月の死を軽く扱ってるよな…。

 

 花畑が「無駄にするな と」と言いながら、目を瞑って片手を耳に当ててるコマは野々村元議員のパロなんでしょうかw

 やーまあ堀越先生そういうパロ入れるタイプじゃないし多分違うと思いますが、政治家+耳に手を当てるポーズ=野々村竜太郎の印象が強くて一瞬連想してしまった…!

 

 前にトゥワイスが「宗教って儲かるんじゃねェのかよ!?」とぼやいてたのは、CRCと同じく解放軍も一種の宗教であることを示すためだったのね。

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 まあヒーローへの憧れも偶像崇拝みたいなものだし今更ではあります。ヒーローに立場や貧富の差があるならヴィラン側にもそりゃあるよねと。

 

 押し寄せる戦士たちの群れはもう異能なくてもその重さだけで死柄木殺せるんじゃねぇかな…と思える程の勢いで草。ピンチなのにどうしてもこの圧に笑ってしまうw

 例えるならハム太郎のコール観てる時の感覚。コイツらも一回くらい花畑が歌ってハム太郎コールしたことありそうじゃね?

 

 「眠い」から始まる死柄木の独白は、これ連載に追われる堀越先生自身の本音なのでは…と思ってしまいました。

 大変失礼ながら先生はご自身の疲労をキャラに代弁させることがある(ex.目良さん)と僕は思ってるので、今回もそれなんじゃないかと。や、勿論杞憂であってほしいですけどね!

 

 No.222の回想にも出てきた女の子の名前は「」。

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 そう聞くと思い出すのは蒼井華ちゃんですが、死柄木の原型が堀越先生のデビュー作『テンコ』の主人公であることを踏まえると、この子も同作のヒロインハナ」が原型でしょう。

 そもオーマガの方の華ちゃんはNo.1ですでに出てるしな。

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 こう親しげにしてると気になるのはやはり転弧との関係。姉か妹か、だとしたら転弧と血の繋がりはあるのか…etc。

 目元が菜奈さんそっくり、かつ名前も菜奈(77)と(87)で似てるし、少なくとも菜奈さんの血は入ってそうですが。姉弟(or兄妹)で名前で呼び合うのも別に不自然ではないよね。

 

 転弧の方も菜奈さんの実の孫じゃないとAFOにとって後継者にする意味が薄いし、2人の父親がこの写真の男の子なのはほぼ確定かな。

 となるとあり得るのは異母姉弟(兄妹)か…。華→転弧はともかく、転弧→華が少し余所余所しいのがそれっぽい。いや普通に同胞って可能性もありますけど。

 

 あと前述の通り「」という名前に数字を当てると87になるんですが、これって前々回明かされたヒミコちゃんの誕生日8/7と同じなんですよね。

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 とはいえ2人に何か直接関わりがあったとは思えないので、これはハナ(87)という名前(数字)が転弧サイドのヒロインの証と捉えるべきでしょうか。

 

 ヒーローだった祖母の写真を見せて「応援してる」ってことは、もしかして転弧はこの頃ヒーローを目指していた?それを「お父さん」には崩壊の"個性"の危険さから反対されてたのかな。

 だとしたら今死柄木弔としてヒーローとは正反対のヴィランになってる事実が辛すぎるぞ…。

 

 触れた部分以外も崩壊させられるとか進化しすぎィ!!いや進化というよりは、今まで抑えてた力がフラバによって解放されたと言った方が近いか。

 ヒミコちゃんは自分の"個性"の変化に驚いてたけど死柄木はそういう反応ではなかったし、寧ろ以前の感覚を取り戻せた感じなのかもしれない。

 

 とりあえず連合の広範囲攻撃持ちが荼毘しかいない問題はこれで解決しましたね…。

 ヒミコちゃんに続き死柄木までレベルupしたってことは、今までずっとなかった分この章が連合全体の戦闘力的な強化イベントになるんでしょうか。

 くるとしたら次はトゥワイスの作れる分身の数の増加辺り?

 

 しかしだとしたらこの構図は解放軍にとってすげー皮肉だよなぁ…。

 異能の解放のために利用しようとした奴らの"個性''=異能を逆に解放してしまって、その力によって殺されたとか哀れすぎる。

 気月も今回のモブ共もそうだったし、やっぱりコイツら連合の生贄になる宿命なんやなって…。

 

 なお僕は以前死柄木の"個性"は壊理ちゃんとは反対の超高速の早送りと予想したので、否定の根拠となる描写がされない限りはこの説を推していきたいです。

 つーか後々この"個性"がチート級まで至った場合、解決策が壊理の巻き戻しで相殺する(かイレイザーの抹消)くらいしか浮かばねぇ。

 

 「リーダーがやってんなら俺もいいよな」ってことは、荼毘は監視カメラを目にした時点でその映像が自分たちの評判を落とすために使われるであろうことを気にしてた?

 まあそのリーダーはカメラ見た後でも躊躇なく初手で2人塵にしてたけどな!荼毘くんこういうところ案外慎重派なのね。

 

 荼毘の前に現れたのは解放軍幹部の会食にいたフードの人か。非力な小人かと思ったら体格を変えられるパワータイプとは思わなんだ。

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 この人だけNo.223で氏名が明かされておらず、しかも"個性"が氷ってことは荼毘と何か因縁がありそうですね…。考えられるのはやはり冷さんの血縁者、か。

 

 連合強化の流れがきてますが、荼毘の炎は今のままで充分強力だしそこまで彼にレベルupは望んでないかな。

 仮に強化されるとしても受け継がれなかった筈の氷結が今ここで!って展開はやめてほしいところ。荼毘=燈矢だとしても彼には「最高傑作」になれなかったポジを貫いてほしいです。

 

 

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