僕のコミックアカデミア

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OFA7代目継承者・志村菜奈の"個性"は◯◯説

※この記事は「僕のヒーローアカデミア Vol.Origin」のネタバレを含みます。未読の方はご注意ください。

映画公開中にO巻の画像をアップするのは流石に憚られたのでBlu-rayが発売されたこの機に投稿。

映像特典最高でした。

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 劇場版『2人の英雄』が公開された際に入場特典として配布されたVol.Originに掲載された描き下ろし漫画『No.0 ALL MIGHT:RISING』では、オールマイトと今は亡き彼の師匠・志村菜奈の別れが描かれた。

 今回はその時の描写とヒロアカ本編内のいくつかの描写から、志村菜奈がOFAを継承する前から持っていたと思われる彼女自身の"個性"について考察する。

 

 まず、ヒロアカ本編では比較的早い段階で志村菜奈が"個性"持ちであったことが明かされている。

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 これはそれなりの期間を弟子として彼女と共に過ごしたオールマイトの口から語られた情報なので、ほぼ確実なものと言えるだろう。

 

 次に注目するべきは、主人公・緑谷出久の母・引子である。

 一見志村菜奈とは無関係に思えるかもしれないが、彼女との関係性を示唆する描写が一つだけある。それは家庭訪問時のオールマイトの「お師匠…どことなく先代と似ているよ…」という台詞だ。

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 その後に続くデクとの「え!?お母さんが…!?」「うん 髪型とか」という会話の通り、緑谷引子は耳元に長く垂らした横髪や、短く縛った後ろ髪など確かに志村菜奈と共通する外見的特徴がある。太る前の若い頃は特にそれが顕著だ。

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 この共通点から一つの可能性が考えられる。それは、志村菜奈と緑谷引子が何らかの血縁関係にあるというものだ。

 もちろん、外見的特徴だけではこの説を支持する根拠としては流石に弱い。そこでさらに探る必要のある根拠として、彼女たちの"個性"の類似性が挙げられる。

 

 父親の炎熱や母親の氷結を受け継いでいる轟に代表されるように、本作における"個性"とは基本的に親から子へと遺伝していくものだ。

 だとすれば"個性"の性質がお互いに似ているキャラクターがいれば、彼らに何らかの血のつながりがあると考えるのは不自然なことではないだろう。

 

 さて、これらの前提を踏まえた上でようやく『No.0 ALL MIGHT:RISING』における志村菜奈の描写の分析に入れる。

 この時の彼女の行動は以下の通りである。

①自分とAFOから離れた位置にいるオールマイトの保護をグラントリノに任せる

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②「オールマイト」と呼び、彼に目を向けながら後を託すf:id:s_g_hrak:20190212212314j:plain

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 ここで注目したいのは一連の流れにおける彼女の手の動作だ。

 本作では"個性"の発動の要因が手であることが非常に多く、志村菜奈の孫とされている志村転弧=死柄木弔の崩壊も、対象に手で触れることで効果が表れる。

 それを踏まえると、彼の祖母である志村菜奈の"個性"もまた手が発動の要因であっても不自然ではないだろう。

 

 そこで手の動きに着目してもう一度彼女の行動を見直してみると、

オールマイトに手のひらを向ける

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オールマイトに指先を向ける

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オールマイトに手を向けたまま拳を握る

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 といった具合にすべてオールマイトに向けられたまま、手の形が変化している。

 このことから、この時志村菜奈の"個性"はオールマイトに対して発動されており、①の「手のひらを向ける」が発動、③の「拳を握る」が解除の条件だとは考えられないだろうか。

 

 グラントリノオールマイトを逃がすように促しているように、彼女はこの時オールマイトをこの場から離れさせようとしていた。

 そのことを踏まえると、この一連の手の動きによって発動された"個性"は、対象を自分から遠ざける効力を持っているとも捉えられる。

 つまり、志村菜奈の"個性"は自分と対象の間に反発する力を生じさせる能力、すなわち斥力であると仮説が立てられるのだ。

 

 冒頭のシーンは、自分の身を案じて駆け寄ってきたオールマイトを生かすために斥力を発動して遠ざけたところなのだろう。

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 そしてこの説が正しいとすれば、志村菜奈と緑谷引子の間に血のつながりがあるという説の信ぴょう性も増すことになる。

 なぜなら、彼女の"個性"がものを引きつけるという、斥力と非常に似通ったものだからだ。

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  "個性"の効果自体は対象を"引きつける"と"遠ざける"と正反対ではあるが、自分と対象の位置関係を直線的に変化させるという点では共通している。

 前述の親から子へ"個性"が遺伝していく性質を踏まえれば、志村菜奈と緑谷引子が何らかの血縁関係にあってもおかしくはない。

 

 もちろんこの説は現時点では仮説にすぎず、これまで挙げた根拠は決定的なものと呼ぶには至らない。

 緑谷引子とは無関係に志村菜奈の"個性"が斥力である可能性や、そもそも"個性"が斥力なんてものではない可能性も充分にあるのだ。

 

 しかし、この説が正しいか明かされる機会は意外と早く訪れるかもしれない。

 『No.213 魂の所在』では、OFAの面影の中で歴代継承者の一人から「おまえにはこれから6つの"個性"が発現するさ」と語られた。

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 OFAの生みの親である初代と無個性だったと語られてるオールマイトを除く6名の歴代継承者、すなわち2~7代目が元から持つ"個性"が発現するのであれば、当然7代目継承者である志村菜奈の"個性"もいずれ発現するだろう。

 

 デクは面影の中で得たこの情報をオールマイトに報告するはずだ。

 だとすると、オールマイトが志村菜奈の"個性"を知っているのであれば、いずれ彼女の"個性"が発現して修得する必要が生まれた時のために、あらかじめデクにその詳細を説明しておこうとする可能性は充分にある。

 

 最新話『No.216 決着!A組VSB組』にてB組との対抗試合はすべて終了した。この後にでもデクは面影での出来事を報告し、オールマイトの口から志村菜奈の"個性"について説明がなされるかもしれない。

 もし彼女の"個性"が斥力であるのなら、それをデクが使いこなす日がくるのが非常に楽しみだ。