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僕のヒーローアカデミア No.214 『ぼくらの大乱戦』感想

※この記事には「僕のヒーローアカデミア No.214 ぼくらの大乱戦」のネタバレを含みます。未読の方はご注意ください。

 

【表紙】

 心操くん表紙デビューおめでとう!!

 A組で表紙に載ったことあるのはデク、爆豪、お茶子、飯田、轟、八百万、梅雨、峰田、常闇のみなので、切島くんや上鳴くんといった一部の準レギュよりも早く載ったことになりますね。

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 この話が収録される23巻の表紙も彼が飾るに違いない。

 

 煽りの「心で打ち勝て!!!」もこの第5セットのコンセプトとマッチしててベネ。『』を制するという課題が増えたデクと、『』を操る"個性"を持った心操くんの戦いですからね。

 よくある精神論に見えてその実2人の今の状況と重なるフレーズになってるのが巧いです。

 

 

【巻頭C】

 第4回人気投票の結果発表の時にできなかった上位10名の集合イラストをここで掲載&第2回人気投票の結果発表の時の十傑の続編とはサービス精神旺盛すぎるぜ堀越先生…!

 前回いなかった4人の衣装に加えて、前回いた面子もコス変されてるし贅沢すぎるカラーだ。

 

 一目見て気になったのは轟くんの破面みたいなマスク、エンデヴァーのそれ絶対燃えるだろって全身フード、切島くんの芦戸ちゃんリスペクトっぽい角、ドスケベすぎるヤオモモの鎧、そして大剣がセットの幼馴染です。

 このゴテゴテした衣装がどれも重量感あるなー。

 

 

【本編】

 サブタイの「ぼくらの大乱戦」は細田守監督の『ぼくらのウォーゲーム』のパロでしょうか。つってもぼく観たことないんですけど。

 似てる(らしい)サマウォなら観たことあるんですけどねー。サマウォと言えば園長はキングカズマ似だったし、堀越先生案外細田監督作品好きなんだろうか。

 

 試合続行の判断にブラド先生からツッコミが入ったのは隙がなくて良い描写です。黒鞭も"個性"である以上確かに抹消で抑えられる可能性は高いでしょう。

 しかしそれを知り得ない先生方からしたら未だに得体の知れない代物、ゆえにこういう指摘が入るのは至極当然と認められます。

 

 薄々感じてた相澤先生が「甘い」という事実に言及が為されたのも良い。性欲お化けの峰田や問題児と呼ばれてる幼馴染を退学にしなかった人ですからね。

 もう初期の除籍の鬼という印象は大分薄れてきてるし、そこにブラド先生から同じ教師という立場から指摘が為されたのは有難かった。

 

 お茶子の「"無個性"で戦うってこと!?」はデクにとっては辛いなぁ…。あ、勿論お茶子を責める気はないですよ。

 ただここまで互いに深く信頼を寄せ合ってるのに、それでもなお未だにお茶子はデクが元無個性ってことを知らない、知り得ないって事実がすげぇ切なく感じられたんですよね…。

 

 デクのこれまでのお茶子とのやり取りは全てOFAあってのものだと痛感させられた、というかね。

 もしお茶子が今口にした「無個性」のままだったら、雄英に入学することもなく互いに関わりのない人生を送ってたと改めて気付かされたんですよ。そこに目には見えない壁を感じてしまった…。

 

 無論だからこそOFAを得て至った今この時が尊いと肯定的にも捉えられるし、何より今そんな悲観してる場合じゃないんですけどね。

 デクにとっては残酷な一言だったかもしれないけど、だからこそコンプを刺激されてもお茶子にしっかり言葉を返す姿が切なくもカッコよく見えた。

 

 アシッドショットは今回初出の新技ですねー。今まで芦戸ちゃんの遠距離攻撃らしい遠距離攻撃って見た事なかったけどちゃんと開発してた様で安心した。

 小大ちゃん特製の盾に防がれてた辺り威力はさほどの様だが、相手を状態異常にさせられるのは仲間をサポートする上でも有用な技です。

 

 衝突によって形が歪んだ芦戸'sおっぱいは質感が最高、と同時に峰田は羨山死刑。しかし峰田の活躍のさせ方としてはこれ以上ない形と言えます。

 自分の"個性"の性質を活かした的確なアシストで評価を上げつつ、羨めるラキスケでカッコいい印象にさせすぎないのが丁度いいバランス。

 

 跳峰田の弾力SUGEEEE!!!!!

 モギモギ自体の弾力が急激にupした訳ではないのなら今までこの技をやらなかった理由は、姿勢を保つための体幹やら狙った方向に向かうための身体の角度の微調整やら高度な技術が必要だったからかな。

 訓練の末に漸くそれを手に入れたから今お披露目してると。

 

 突ける隙があるとすれば、設置されたモギモギの位置は固定されてるからその点と点を線で結べば軌道は読める、ってことか。

 高速で跳び回る峰田を避けながらそれを熟すのはかなり難易度高そうだけど…。とりあえずポルターガイストで峰田の軌道上に障害物を配置するのが最善手っぽそう。

 

 地味に切島くんが芦戸ちゃんの活躍を自分のことの様に誇らしげにしてたのが282できました。

 別に切島くんが芦戸ちゃんとの付き合いの長さでマウント取ってる様には見えないし寧ろ本人は無意識だからこそ尊いとも言えるが、少しくらい峰田のラキスケにヤキモキしてくれても良いのよ?

 

 「名作には必ずいるものだから 主役を喰らう脇役ってやつがね!!」はメタメタしい。この漫画、主人公を差し置いて脇役2人が人気2トップだから説得力ある。

 まあデクに襲い掛かる物間くんの表情は脇役ってより悪役って感じだったけどな!でもそもそも人気投票1位が悪人面だから無問題よ。

 

 許容上限を超えたOFAの使用で怪我する危険を考えれば、不発だったのは物間くんにとって寧ろ幸運と言えるか。

 だが気になるのはその原因です。物間くんとOFA、どちら側に不発の要因があるのか。「"スカ"」と呼んでることからして少なくとも初めて見る現象ではない様ですが。

 

 コピーの成否はランダムなのか、それとも触れた箇所や時間等の法則があるのか、なら再度触れたら次はコピーできるのか、或いは"個性"の種類に依るため不可能なのか…etc。

 考えられる可能性は色々あるけど、OFAがコピーされなかったのはその唯一無二性が強調されてる様で好みです。

 

 OFAの防衛機能によってコピーが妨害されたとも考えられるか。洗脳による干渉が面影によって阻止されるのなら、コピーに対してもその力が働いても不自然ではないですし。

 そもコピーできたところでOFAの出力の調整を物間くんがいきなりできるのかって疑問もあるんですよね。

 

 心操くんの言う通り、両者再び"個性"の効果が発揮されてない実質無個性の状態で殴り合うという構図に。

 そんな中で心操くんの言葉だけがあの時と違って、煽りではなく再戦を喜ぶ本音なのが熱いです。2人の関係の変化を確かに実感できるシチュで感慨深い。

 

 今後捕縛布を扱える様になるであろう心操くんに対して、ノウハウが既にあるという納得いく理由付けをしてきたのは好印象。

 教えることが専門の相澤先生が直々に自らの技術を教えるのだから、ある意味教師としては半人前なオールマイトに教えられてOFAを修得してるデクより説得力ある。

 

 相澤先生の言う「俺やおまえのような人間」とは、特殊な条件を満たさなければ"個性"が発動されない、即ち実質無個性の者のことを指してるのでしょう。

 そしてそれは他人の"個性"をコピーしなければ何の"個性"も持たない物間くんや、本当に無個性だった過去のデクにも当てはまる。

 

 それを踏まえるとこの第5セットは、何も持ってなかったが努力で戦う術を手に入れた者同士の対決、それがテーマの様な気がします。

 "個性"の他に"個性"を活かす技術を修得した心操くんB組の仲間の"個性"と信頼を得た物間くん、そして憧れの人に見出されてOFAを託されたデク…。

 

 戦う術を手に入れた経緯や背景は違っても、皆等しく応援したくなるんですよね。それは自分の力で手に入れた戦う術に皆それぞれ誇りを持ってるからに他ならない。

 勿論読者としては主人公のデクに勝ってほしいですが、それとは別に各々が持つ''個性"や技術に対する自信は肯定したい。

 

 腕クロスして落下物をキャッチするデクさん、スタイリッシュ…!これに関してもいきなり黒鞭を扱えるのがヌルゲーとか言われそうですが、個人的には全然アリです。

 面影のおっさんに言われてた「心を制する事」はできてるんだし、OFAを介しての操作なら自然な使い熟しと許容できる。

 

 スキンヘッドのおっさんがオールマイトに似てるってのは…確かにあのアバウトな応援の仕方はオールマイトっぽいよなぁと変な納得の仕方してしまいましたw

 いやポジティヴな面でもちゃんと説得力は感じられる言葉でしたが!だからこそ黒鞭をすぐ使えても即受け入れられたんです。

 

 とは言ってもまだ完璧には使い熟せてなくて、次回黒鞭の操作をミスするって可能性も普通にありますが。

 その場合継承者たち1人1人から各々の"個性"の扱い方を教えてもらうのかなと想像膨らむんですが、全員オールマイト並に才能マン&教えるのが下手だとしたらデクは苦労しそうだな…w

 

 

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