※この記事は「僕のヒーローアカデミア No.208 第4セット決着」のネタバレを含みます。未読の方はご注意ください。
決着HAEEEE!!!!!私闘以降戦闘面での見せ場が全くなかったから今回爆豪チームに軍配が上がるのは分かってたけど、まさかここまで早く終わらせるとは…!
3戦目まではどれも3話以上かけてたので、今回僅か2話で爆豪チームが勝利を収めたのは滅茶苦茶痛快な展開です。何という爆豪無双…!
今回のハイライトはやはり「てめェらが危ねェ時は俺が助ける」「俺が危ねェ時はてめェらが俺を助けろ」でしょう。
元々爆豪の成長は感じてたけど彼の口からこうも直球に「助ける」という単語が出てくるとは思わなかった…!自分に足りないものを吸収する姿勢が相変わらずストイック。
上鳴くんが言及してた通り味方に託すことで最終的に勝利するやり方は元々できてたんですよね。
彼は自分がどう動けば勝てるかの最適解を導き出すクレバーさは元から持ち合わせてるので、そこに優秀な仲間という具体的な手段が加われば更に強くなるのは当然の道理と言える。
「勝負は必ず完全勝利!4-0無傷!これが本当に強ぇ奴の"勝利"だろ!」も良いなあ。
ヤオモモのような自分が落ちても後に託すやり方も簡単に否定できるものじゃないけど、だからこそ誰が落ちても問題ない訓練で全員残って勝利すると決意した爆豪が一層鮮烈に見えたんです。
そも味方が何人か落ちるのを前提に最終的な残りの人数で勝敗の勘定をするのは、実際の現場に置き換えれば味方に犠牲を強いるのと同じですからねー。ベイルアウトみたいな技術がある訳でもないですし。
今回の爆豪の台詞はそこにスッとツッコみが入ったようで気持ちよかった…!
耳郎ちゃんの感謝の言葉を一蹴してたのも爆豪らしい対応。4-0で勝つのが目標なのだから味方を助けるのは当然、故に一々感謝したりそれに言葉を返したりはしないというスタンスがよく表れてます。
これはハンタで言うところの「当たり前のことで礼を言うのはかっこ悪い」ってやつですね。
泡瀬くんの"個性"は別々のモノを分子レベルで結合させる溶接。
…なんだけど、鉄の棒を取り出してから爆豪を溶接させるまでの過程が省かれてて何をやったのか全く分からねえ!何だこの早業!?
あれだけ機動力ある爆豪に触れて柱に溶接するってよくこの短時間にそんな器用な事できたな…。
砂藤くんのシュガーラッシュ…ち、力業!!いやまあ砂藤くんの"個性"で派手な見せ場を作るならこういう使い方しかないだろうけども!
しかし仕方ないとはいえあの籠手を躊躇なく粉々に壊してたのは少し惜しく感じるぜ…。まあそれに爆豪自身が文句言ってないのがまた成長だけど。
凡戸くんを追う為泡瀬くんは瀬呂&耳郎に任せ、唯一縦方向への移動ができない耳郎ちゃんを瀬呂くんが抱えて上昇、空かさずハートビートサラウンドを喰らわせたのはスムーズな連携…!
「任せるぞ」「任」「された!」の少ないやり取りで意思疎通できてるところに互いへの信頼を感じます。
近くにいた瀬呂くんにはサラウンドが効かず、泡瀬くんにだけ効いてたのはイヤホンをスピーカーに接続したことで音に指向性を持たせたから、ってことなのか…?
だとすると攻撃に指向性を持たせるって点で上鳴くんとシンクロしてて大変2828できますね、ハイ。上耳的にね、こう…。
爆豪の戦闘シーンはやっぱり絵的に映えるなあ。凡戸くんの接着剤と取蔭ちゃんの肉片から爆破の衝撃で上方へ回避、裏を取り爆撃って流れが爆破の軌道のお陰で分かりやすい。
ダイナミックな絵面であると同時に、その動きを瞬時に理解できるところに堀越先生の画力の高さが発揮されてる。
前回B組に遅れを取った理由を「冬は調子がクソでよォ…」と本人の口からしっかりフォロー入れさせてたのも良かったです。
汗を爆発させてるが故に爆豪が冬はスロースターターなのはNo.10で示されてたことですし。
こういうところ"個性"は身体機能の1つって設定が一貫されてて面白いよね。
ズッチーズッチーしてる切島くんと上鳴くんかわええ…。やはり文化祭が切欠で爆豪と耳郎ちゃんの距離が縮まったのは本当だったか。
それを周りの子がちゃんと分かってあげられてるのが優しい世界。特に上鳴くんは2人のどちらとも仲良いから理解してると分かるのが尊いです。
爆破式カタパルトもカッケェ…!掴んだ相手を勢いつけてぶん投げる様子を、航空機を射出する艦艇の機能に例えてるのね。良いネーミングセンスだ。
直撃させるだけでなく投げ技の勢いを増すことにも利用して攻撃できるとは、"個性"自体はシンプルながらやっぱりその使い道が幅広いな…。
取蔭ちゃんの一定時間分割された部位は動かなくなる…ぐ、グロい!要は新たな部位が再生される代わりに元の部位は誰のものでもないただの物体と化す訳か…。
これ絶対取蔭ちゃんがプロになったら彼女がヴィランとの戦いで切り離した肉片をこっそり家に持ち帰るファンが出てくるでしょ。
いくつかの部位を本体に戻して肉体の再生時間を短縮、耳郎ちゃんが得た肉片の音の数の減少という情報だけでそれを見抜いた瀬呂くんは推理力高え…!
直前で気付かれて手榴弾を喰らわすには至らなかったものの、取蔭ちゃんの注意を奪ってる間に爆豪が接近できたのだから充分な貢献です。
空かさず閃光弾を浴びせて戦闘不能にしたのもスマートな一撃。取蔭ちゃんは部位がまだ全て戻っておらず碌に戦えない状態なので、爆撃まで喰らわせる必要はないですからねー。
殺傷力の高い"個性"ながら必要以上に相手を傷付けず制圧するというヒーローとしての条件もちゃんと守ってる。
倒されておっぱいの存在を主張しながらピクついてる取蔭ちゃんは何ともやらしいな!だが不思議と彼女がかませという感覚はあまりありません。それだけ今回は相手が悪すぎた。
そして猫背でこちらに背中を向けたまま見下ろす爆豪の姿にカズマさんみを感じたのは俺だけじゃないはず。
取蔭ちゃんへの返答で目標は依然オールマイトだと確かめられたのも良かった。
オールマイトは圧倒的な強さを持ってたが故に1人で負担を抱えて込んでたので、それを踏まえると仲間と協力して負担を分け合うのはまさに「オールマイトをも超える」ために必要なことなんですよね。
今回は久々にテンポの良かった初期の頃の読み味を思い出せて懐かしい気持ちになれました。最近のペースに慣れてたところにこの短期決着は思ってた以上に爽快だった。
そして次回からいよいよデクチームの戦いと。同じOFAを知る者としてデクを焚き付ける良いバトンタッチになってました。
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