この記事は「僕のヒーローアカデミア No.205 遠回り」のネタバレを含みます。未読の方はご注意ください。
轟くんの火力upは文字通り熱い!
ハイエンド戦時のエンデヴァーを思い出させられる奮起であり、それでいてデクさんの「君の力じゃないか!!」のお陰で父親の野望の道具としてではなく、轟くん自身の成長と見られます。
彼がもう父親に囚われてないと判るからこそ安心して見届けられる。
「なりたい俺になる為に」も飯田くんへの「なりてえもんちゃんと見ろ!!」をリフレインする熱い台詞。
轟くんの憧れを目指す姿勢があの頃からブレてなかったのが、ずっと彼を見てきた読者として嬉しくなれたんですよ。他人にも自分にもその言葉をかけてたのが一貫性あって誠実だと思えた。
真正面から対抗する鉄哲は単細胞だが轟くんの熱意に共感寄せてくれてる姿はやはり好感持てる。
「訓練で命懸けねェ奴ぁ本番でも〜」は前回の飯田くんの「訓練で曲げていては本番でも〜」と重なる台詞で、2人ともヴィランと対峙した経験があるから本番を意識してることが伝わります。
とは言え訓練は訓練、そこで命を落としてたら元も子もないので、試合後の反省会では相澤・ブラド両先生から2人にちゃんと注意してほしいですねー。
ヒロアカは熱い展開の後に冷静な視点を加えてくれることが多いので、そこは今回もしっかり果たしてくれると期待してる。
障子くんっていつも索敵してる印象が強いから複製腕を攻撃に用いてたのは少し新鮮だったな…。
1つだけ目の複製を残しておきポニーちゃんの後方からの攻撃に備えてたのは冷静な対処。それ以外の拳を複製した腕で目を隠しポニーちゃんに悟られないようにしてたのも巧いカモフラです。
飯田くんが回原くんを連行して手の空いた尾白くんがポニーちゃんを捕らえ、更に飯田くんが逃した骨抜くんが彼女の助太刀に入り、最後にその飯田くんが骨抜くんを仕留めるという目紛しい駆け付け合戦。
飯田くんと骨抜くん、両者の仲間を支援する能力が互角であることがよく表れてます。
鉄哲vs轟の耐久勝負は中断されたが…最後に鉄哲だけ辛うじて意識残ってたことから今回は彼の勝利と見ていいか。
轟くんがここまで火力上げたのは今回が初めてなのに対し、鉄哲の耐久性はこれまでの鍛錬によって得たものなので、その差を考慮するとバランスの取れた決着と言えます。
飯田くんが鉄哲たちの制圧よりも轟くんの救助を優先させられたのは、ステイン編での反省を踏まえた上での選択で評価高いです。
飯田くんの成長の結果であり、そしてステインの言葉が正しかった証明でもある。大衆が受けたのとは違った形だけどこれもある意味ステインの影響と言えるよね。
しかしこの試合に限っては意識失った仲間を守るために人員を割かなきゃいけないことを考えると、敢えて切り捨ててその分の人員を他に回す選択肢も個人的にはアリです。
まあそんなのは飯田くんらしくないし彼は轟くんが意識取り戻すと信じて救助したんだろうけど。爆豪ならそうしそう。
骨抜くんは飯田くんを後回しにしたことを後悔してたけど、レシプロターボがある以上遅かれ早かれ彼に倒されてたとは思いますね…。
後回しにした最終的な利益が尾白障子の拘束と轟飯田の足止めなのに対し、損失は自分除けば回原くん1人のみなので結果的には悪い判断じゃなかったと思う。
骨抜くんはドライな印象あったんですけど「自分のミスで友だちが負けんのは嫌だ!」と言われるとやっぱり印象変わりますね。
自分で言ってた通り友だち想いなんだなと実感できて好感度上がります。その後骨抜くんの指示に鉄哲が最後の力を振り絞って応えたのも信頼が伝わるコンビプレー。
骨抜くんと鉄哲のコンボによる倒壊で轟飯田が気絶、結果的にA・B組の全員が気絶とは予想だにしてなかった事態だな…。
というかあの場にいた4人はともかく尾白障子ポニーまで気絶してるの?確かに大規模な攻撃だったから巻き込んでてもおかしくはなさそうだけど…。
仮に轟飯田骨抜鉄哲は気絶中、回原くんは牢屋に連行済み、尾白障子は柔化で拘束中だとすれば、今ポニーちゃんが1人だけ動ける状態で場に残ってることになるんですよね。
つまりこのまま誰も起きず、彼女が気絶してる轟飯田を牢屋に連行すれば1-2でB組の勝利ということになる。
ただそれじゃあっけないから、轟飯田のどちらかが意識を取り戻しもう1人を運ぼうとするポニーちゃんに対峙、満身創痍なので敵わずもその足止めが効き1人しか運びきれず時間切れ、結果1-1で引き分け…ってのが良い落とし所かな。
ここはA組側に最後の意地を見せてくれることを期待したい。
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